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無笑 ~正月から自称ヤクザが怒鳴り込んでくる程度にはどこにでもある日常編~  作者: 鴉野 兄貴


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ガールズ婆(BAR)!

 きょう、じゅくじょばーというばしょにいってきました。

 おんなのこがおもったよりずっとわかくてふつうすぎて記事にできずどうしようもありません。

 ほうこくおわります。おやすみなさい。


 PCを閉じようとする鴉野。

 待ったをかける仮想人格。


「鴉野さん。さすがにこれだけ前フリあったのにそんなオチでは読者さまが納得しませんよ」

「仕方ないだろ。最大46歳やそこら程度の小娘じゃネタにもならん。せめて50は過ぎていないと」


「ちょ。今凄く業の深いこと言いましたよ?!」

「は?」


「え?」


 真面目に言うと60、70過ぎとか凄まじいビックモンスターなラスボスを想定して行ったので普通に小奇麗な女の子が出てきたので普通に飲んで帰ってきたんだよ。


「普通に小奇麗ですか」

「ミニスカのナース服だった」


「え?!」

「なんか、おかしいか? 仮想人格」


 あわふたする彼に不思議そうな鴉野。


「ミニスカのナース服。な46歳ですよね」

「うん。普通だよね。41の子もいたよ」


 沈黙する彼。面倒くさそうな鴉野。


「え。なにそれこわい」

「え。どこかおかしいところあるのか」


 こほん。咳払いして続ける彼。


「まあ鴉野さんの場合脱がせれば一緒理論で服に萌えないのは存じていますが」

「うん」


「歳を考えずそういう恰好をしていたらその気の人にはたまらないと」

「篠原○子とか普通に行けるやんか」


「篠○涼子だからです!!」


 普通に二杯ほど飲んで女の子たちと歌って女の子たちに驕って5600円だね。


「この間のファンタジーバーより出費しているじゃないですか」

「言われてみれば一時間2000円の基本料金だしな」


 SMバー。コスパが良いことが判明!!!


「そういえば初めてガールズバーにいったわ。よそでもこうなんだよね」

「ちょ?! それはわかりませんよ?! どなたかお勤めの方こっそりメッセで?!」


 地味にガールズバーって低年齢層が勤めているから読者さんにいらっしゃるかもしれない。さて、回想。



 その日。鴉野は先輩の仕事のあがりを待っていた。


「くっそ。呑みたい!」


 先輩はバイクなので運転代行もよべやしない。

 この辺で呑まなくても面白い店といえば立ち食いなイタリアンで居酒屋風に楽しめるため男女共出入りし、それでいて回転率が高いというすごい店である。しかし『高い』ということで無難に二人はラーメンで落ち着いた。


「雨、きつくなっちゃいましたね」

「だな」


 雨宿りになるとおもったのにな。


「お疲れ」

「先輩お気をつけて」


 そうだ。この間ネタにしようとした美熟女バーにいこう。

 二週間くらい行ける日に通い詰めているがまったくもって開いていない。

 だから記事にするには間が空いてしまった。


「今日は空いているな。突撃」


 呑めていないしちょうどいい。


 そして鴉野は美熟女バー。

 ガールズ婆(BAR)の扉を開けたのであった。


 はっきり言って鴉野から見れば普通の女の子がいる飲み屋でSMなファンタジーほどの衝撃はない。


 ビッグモンスターカモン! とか、すごい年配を期待したい場合はキャバレー○ンのほうがいいかもしれない。


『なんだ。普通に可愛い若い娘さんたちじゃないか?!』


 この若い娘はなんだぁ! 主人をよべぇ!

 この鴉野の反応は人によって意見があると思う。


「また明日来てくれ。本物の魔物を見せてやろう」


 なにそれこわい。山岡さん。

 さらっと何度も足を運ばせないでください。商売上手。


 なんでも自称ボイストレーニング中の、上にも横にも太い強いのがいるらしい。


「口を切りそうになるのを顧みず、パンのホイルを張り付けたまま貪れる強い子」


 客商売の女の子が唇切るのを顧みないとか。強いな?!

 なお、『無笑』は鴉野の実体験を基にした出鱈目なので会話内容は異なります。


 隣で酔いつぶれた人が釣りはいらないと膨大なおつりを跳ねていた。

 鴉野のこの日の飲み代より多い。酔っ払いすごい。

 ナース服三人娘と鴉野はカラオケしたり昔話に花を咲かせる。


「色を染めた猫とかいたよね。CMで」

「色のついたビールの宣伝とか」

「ドラマ作ったら全部受ける時代だったよね」

「武田鉄矢、ドラえもんの映画主題歌やってたんですよ」


 年配の人にとって、美形の同年代と昔話に花を咲かせることができるなら、それはきっと楽しいことなんだと鴉野は思う。


 ところで。鴉野は職場でこう呼ばれている。


『雨男』


 雨宿り二回を経て、外では豪雨が降っていた。

 遠く離れた自宅まで帰宅困難状態だったのは言うまでもない。

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