勉強 その4 やりすぎるとヤラざるを得ない
「で。なんでボクがまた登場なんですか。僕はもうちょっとふざけた場面に出てくる鴉野さんの仮想人格でしょう」
うむ。稀によくある。
「稀に良くある? 矛盾していませんか?」
解説しよう。
良くある
(事象=● 時間=○)
○●○○●○○●○○●○○●○○●○○
稀にある
●○○○○●○○○○●○○○○●○○○○
稀に良くある
●●○○○○●●○○○○●●○○○○
「ねぇよ」
稀に良くある。
成長するためには今までの自分の殻を壊して新しい器を模倣することから始まる。
「そうすね。昨今は断舎利とか流行っていますしね」
ところがどっこい、器が出来上がる前に自分の殻を壊すと、奇行にしか見えない。
「ふむふむ」
具体例を挙げると昔『牢獄』と仮称されていた医学科専門の予備校があった。ここでは完全に寮に入り、娯楽を断ち切って勉強するため、合格するか寮を出るかしかない。
「楽しそうな世界ですネェ」
うむ。ここの卒業生の書いていたサイトが最高だった。
「どんな?」
娯楽を断ち切り、勉学という点取りゲームだけを与えると人間は勉学を娯楽にするのはまぁ間違いないのだが。
「ですね。でも成績が伸びないと無駄に苦悩するかもです」
うん。そうなんだ。その悲哀が載っててとても面白かった。
「鴉野さん、まさかそこの出身でも」
ねぇよ。
「で。漫画もアニメもなく勉強漬けの青春を送るわけですね。野郎共ばかりで」
うん。
「もう、女の子の影も形もありませんね」
実は、学校に隠れてエロ本を秘蔵する先輩たちがいたらしい。
「何処でもやることは一緒っすね」
まぁ信用できる後輩にしか教えないだろうけどな。
「やっぱ、悩むときは辛いものでも食って紛らわせるか、酒でも呑んで寝るか、女の子ですもんね」
うん。
でもさ。酒やタバコや寝るのと違って。異性って飽きるんだよな。夫婦ならあきらめもつくが。
「ああ。オカズが足りないんですね。圧倒的に」
エロを見ても興奮しなくなるんだな。基本的に。
「ちょっと可愛そうッスね」
ここらへんになってくるとある種達していて別の意味で羨ましいけどなぁ。
「鴉野さんがテレビ見ないしゲームもやらないようなもんですね」
単純に手と目がふさがる娯楽をやらないだけです。
そこで冒頭に戻る。
人間が成長していくためにはこれまでの殻を破り続けなければならないが、殻が出来きっていないのに今の殻を破ると『奇行』と取れる。ましてや若い、最も殻を破っていく時期だからネェ。
「うんうん。ボクも若い頃は無茶しました」
どんなんだよ。
「で?」
勉強漬けだと追い詰められるよな。ほら。俺らにもいるが。
「ああ。作品を書くよりPやお気に入り数で一喜一憂しちゃいますよね」
最初は作品を多くのひとに見てもらえる環境だけが喜びだったのにな。
「でも感想がつくと嬉しいっすよ。誤字指摘や酷評でも」
時間を取って書いてくれるだけありがたいよな。
「レヴューがついたら飛んで喜びます」
今すぐサンタクロースよろしく夜の街にダイブしていいぞ?
まぁとにかく、勉強漬けで追い詰められるとひとは奇行に走るんだ。
「なんて書いてあったんですか? ググってもキャッシュにすら残っていないのですが」
赤本でオナシャスする。
「……」
赤本でオナシャスする。
「……オナシャスってなんですか」
ソロでするスポーツだ。約200Kカロリー消費と脳に1000μVの電波が走る。
「一粒300mっすね」
例のお菓子は1.6Kカロリー。200Kカロリーあれば3750mだ。
高度なやつはソロではなく皆と一緒にする。あとは察しろ。
「マジッスか」
エロ本よりいけるようになるらしい。
「まさか息子を医者にしようとした親御さんも息子の息子が元気に」
おい。それ以上言うな。
「あ、でも辞書で出来ますよね」
お前も大概だな。
「クリスマスの時期にこんなアホ記事書いてて言う台詞じゃないですよ。そもそもボクが言う台詞って鴉野さんの台詞と同じじゃないですか」
うむ。そうだな。
「勉学でオナシャスしてガチ賢者になるんですね」
悟りの書は赤かったんだよっ!
「つまり、人間はヤレばできると」
色々人生の真理をついた深い言葉だな。
「注意一秒。パパ一生!」
こまめな見直しは重要だ。
「要領の良さって色々応用効きますからね」
勉学は無駄にならん。
「ポシティブにイキましょう!」
別の意味に取れるが。まぁいいや。
「寒さに震え、人肌の恋しさに耐え、コタツでミカンの誘惑に耐えて自らを磨く皆さんに」
幸アレ。




