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無笑 ~正月から自称ヤクザが怒鳴り込んでくる程度にはどこにでもある日常編~  作者: 鴉野 兄貴


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『えー? あいつ複数アカ自演してたの? おれに負けてからバンされろよなwwww』

 とある競歩の選手がドーピング検査に引っかかったほかの選手に対してこのようにコメントしたそうだ。


『不正が発覚する前に勝ちたかった。そうすればドーピングしている奴らより俺は強いってことになる』


「男前ですよね」

「こういう方実際にいらっしゃいます」


 マジです。


 まぁ、他の書籍化作家の人を夢想してシャドーボクシングするような。


「引くわ?!」

「いや、いい人だよ。すっげー丁寧で親切でさ……あ。このエッセイはフィクションです」


「うそつけ?!」


「なろうにおけるアカウント自演って具体的にどうなんでしょうね」

「興味ない」


 そりゃ、底辺にいるとそういうことを考えてしまうけどさ。てっぺんにいる人の苦悩を知ってしまうともう無理だよ。

 次々と追撃してくる書籍化作家、プロ作家、累計作家、フォロワー系作家などなどを迎撃して、常にトップを走る。

 しかも自分が書く話は誰のコピーでもない。常に読者の期待を良い意味で裏切る作品を書く。読者の良い意味での罵倒こそ喜び。……なんて人間が実在したとする。


「いるんですか。なんか実在しそうで怖いです?!」


 まぁ、いるかもね。偶然の一致的に。でもそんなアスリート気質で作品を書くなら間違いなくすごい人だよ。普通の人は他人が成功した道を走るものだし。


「あと、鴉野は四年もなろうにいるから、マイナー仲間が何人か累計作家になっちゃうことがあるんだが」

「鴉野さんはホント、マイナーのままですね」


 そりゃ、『皆が面白いと思う作品を心底面白いと思わない』んだから、それをある程度コピーしたところで実力以上のモノは書けないよ。本気で好きなら実力以上のモノもでるだろうさ。あるいは怨念か。


「俺ができるのは毎日新着の短編と完結作見て、好みの作品に感想やらレビューやらを書く程度だ」

「だからランキングに余計遠のくのです」


 でもさ。


 好きな傾向の作品を盛り上げたいならそうするしかないと思うよ。話戻すね。えっと、累計作家の人でもね。悩むんだよ。


「感想が欲しいってね。深夜に言われるんだ」

「めっちゃ感想ついています。その方いろいろとどうなんです?」


 うーん。そういうのじゃないんだ。ちやほやされて、逆に自信を失うんだ。自信って言うのは根拠が欲しくてたまらないことがあるけど、自分自身で見出すしかないから厄介なんだ。


「ファンの感想を信じられないと?!」

「家族や恋人、親友にノーと言われたらネットのファンの意見なんて完封状態になってもおかしくないよ」


「病気です」

「マイナーだろうと累計作家だろうと、心の病気は忍び寄ってくるから付き合っていくしかない」


「そもそも、鴉野さんに相談する時点で『プギャーwww』じゃないですか」「そうかも。でも俺には真意はわからん。『こいつは友達である』という自らの認識から『友達ならきっとこうする』という知識に基づいた行動を行うしかないからな」


 自演でランキングに上がった作品どものせいで俺の作品は目を見ないって主張は根拠など実はない。あるかもしれないが軽微なんだよな。なろう運営さんがちゃんと問題行動には対処している事実を顧みれば。

「旧不動の累計上位だろうが、なろうコン優勝者だろうが、書籍化作家だろうが、容赦ありませんからね。運営さんは」

「それを知っていて、怠慢だけ叫ぶとしたら運営さんにもランキング上位の作家さんにも失礼だよな」

 ぶっちゃけ、複数アカの自演を見逃すのは致命傷になり得るからね。

「それで浮き上がってくる作品傾向に賛否ありますが、なろうのランキングへのユーザーの意思反映度は事実です」

 この際だから今後何度も言うが、『本当に面白いと思った作品』をガッチリ読み込んで、作者に応援メッセージを書くくらいしかランキングに登る作品傾向を変えていく手段はないんだよね。


「というと?」

「つまらないなら、つまらない仲間内の意見だけで終わっちゃダメだ」


「か、か、鴉野さんがなんかまともなこと言ってる?!」

「ほっとけ?!」


 まぁそういう仲間内の意見は良いんだけど、それをエッセイと称してなろうの人気ジャンル作品だからとガンガン投稿する行為はいただけないと思う。

 だってそれって、頑張っている。そしてそれを苦にも思っていない作者さんや運営さんを貶めて、自分が受けない理由にしたら、自分がかわいそうだよ。そしてほかの作者さんや運営さんの冒涜だ。


 某作家さんなら普通に表題のことは言い放つ。鴉野は彼を尊敬している。


 おっと。このエッセイはフィクションです。


「というか。面白いか面白くないかなんて読めばすぐわかります」

「こらああ?!」


「『鴉野 兄貴』ってやつの書く話は最悪ですよ」

「まぁ。否定しない」


 あ、そうそう。


 ここだけの話、不人気ジャンルでもスポーツもので完結作はたいてい面白い。発表場所がない、読める場所がないから好きな人が必死で最後まで書くしかないしね。


「まぁ『日刊ランキングは自演ばかり』っていうのは悪質なデマの拡散。そう思えばいいのですね」

「そういうこと。そうだとしても自演野郎を抜いている作家はそれ以上にいるんだよ!」


 あと、累計作家だって普通に悩んで苦しんで書いている人だっている。


「鴉野さんみたいに、タノシイからというだけで三日飯抜きで書ける人もいますが」

「まぁそれはそれだ」


「てか、毎日一万字書いたところで使えるものがなければゴミ」

「ここだけの話、人間が最もストレスを発散するのは好きな話を必死で読むことなんだぞ。なら自分で書ける俺は最強にストレス発散しているじゃないか」


「読者さんのストレスになっていますね!」

「否定しない」


 裏取らないで記事書いて大炎上は結構あるけど。


「訂正記事待ったなし!」

「オトナになるとね。立場とか邪魔して謝れないのよ」


 本当に勇気がある人は悪いと思ったら謝れる人だと思うよ。子供なら普通にできるのにね。


「喧嘩を売っちゃいけない相手って言うのもいますよ」

「まぁ。否定しない」


 前にも言ったけど、データは希望的憶測を裏付けるために使っちゃいけない。


「実際は使いまくりですよね」

「経済学の話をするな?!」


「エッセイというよりブログ記事になっちゃいます」

「しかも他人の作品や運営さんを批判するものになる」


 そんなもの。作品として拡散しないでほしい。


「勝つのは簡単です。負けなければいいのです。勇気のある行動じゃないですけど」

「言いたいことだけ言いっぱなしなんて、会話と言えるか?!」


 彼は大笑いしながら話を続ける。


「鴉野さん。なろうだけが世界じゃないです。せいぜい五十万人やそこらです」

「そう考えると少ないよね」


「すきなのを、好きなように書いて、鴉野さんみたいに発散していいんです」

「誰かが見るかはさておき、そやね」


「世の中を変えるなら自己プロデュースですよ」

「お前、いつからインチキ経営セミナーを開いた?!」


「なんせ小説家は見栄っ張りで自己顕示欲がでかくて、完璧主義者揃いです」

「おい。それは偏見だ。世界中のゴーストライター様に謝れ」

「某現代の(※検閲)のゴーストライターさんは、絶対自己顕示欲高いですよ」

「おい?!」


「作品を一番買う。一番PVを稼ぐのは作者自身です」

「否定しない」


 新作書いたらF5連打とか、迷惑とわかってもやっちゃうしな。でもそんなん、小説書きに限らんわ?!


「鴉野さん」

「なんだよ?」


 彼はちっちと指を振って告げる。

「『面白い人が面白いことをする。面白いから凡人が集まってくる。住み着いた凡人が居場所を守るために主張し始める。面白い人が見切りをつけて居なくなる。残った凡人が面白くないことをする。面白くないので皆居なくなる』ですよ」

「まんま面白くない凡人以下が俺じゃないか」


「鴉野さん。まだ続きがあります。

『面白くない人を排除する人が増えると、誰もいなくなる』んです」「ふぇ?!」


 マイナー作家を闇に誘うアレなエッセイも需要がある娯楽。そう思うのもアリなのかもしれない。


 まぁ。俺なら美女を『ねや』に誘いたいがな!!!

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