チャーハンもどきに2000円払った話
被害者のはな
鴉
かも二匹
ナチス
鴉野はとっさに思いついたネタをメモ帳に書く習慣がある。
しかし、時期を逸すると何を描こうとしていたのか全く覚えていないこともある。
いくら考えてもわからない。爆笑ネタだったことは覚えているのだが残念なものである。
さて、外国人パーティのレポートの続きをしたい。
日本人の女と男がわんさか。
きゃいきゃいとメアドやSNSの連絡先を交換する。
一本歯下駄と仙人一本歯下駄、剣道着が以外と役立った。
鴉野も初めてLINEなるものを立ち上げ、連絡先をLINEとFacebookとメアドで一〇くらい教えていただいた。繰り返すが飲食代は別途なのでバーとしては客が大量に入ってとても儲かる状態になる。
メニューを制限して負担を激減してもお釣りがくる。
40名以上の客が入れ代わり立ち代わり寿司詰め寿司くいねえ! 寿司はない。
「二次会行く人~!」
「おー!」
二次会のチャーハンもどきが2000円だった。コレ、参加費より多いだろ。
良い商売だなぁ。くっそせまいバーなので回転率は良い。箱代(場所代)は不明だが、店主としてはメリットだらけだ。
ビルの二階以上の店は知っている人しか来ない。
通常営業なら出すメニューを酒だけに抑えれば数人で対応が可能だし、運営はボランティアスタッフを用いる。
『国際人』『ぐろーばる』
とかなんとか言ってる御花畑連中はこんな寿司詰め環境で数千円の金を出しあって言葉も通じない人たちと会話を楽しんだ気分になって帰っていく。
外国人の内、金髪美女は仕込み一人二人で良い。あとは何とかなる。
外国人研修制度のガス抜きもできてしまう。
値段の関係で日本人女が多いので日本人男も外国人男も大満足である。
風俗やお水の女は意外と身持ちが硬い。金にならない男は相手にしない。
自分が賢くて社交的だと思っている男女ははっきり言って脇が甘い。
カモがネギもってカラスの(鴉野)群れに飛び込んできました。
考えてみれば外国語が得意で脇の甘い日本人と大量に知り合いになれるし、本来はエリートな外国人と知り合いになれるのだから出会いの場としてはかなりコストパフォーマンスが高いかもしれない。
いや、狭すぎる。何とかしろ。
『HI! カラスノ~~! 良いサイトあるんだぜ知ってたか~~』
『おお。Thanksブラザー! 参考にします』
帰りの電車でヒスパニックなブラザーがいろいろ教えてくれた。
調べてみたら『接骨や鍼お灸の資格取れるよ』といって複数店舗を構えて若者に多額の借金を背負わせるマッサージ関係が背後にあった。
鴉野も引っかかりかけたアレである。
お前ら、複数店舗を構えて借金漬けの若者をこき使う風俗店みたいなあくどい商売をここまで広げていたのか。
まして外国人に手を伸ばすとは。手段選ばないな。
考えてみれば鴉野と仲良くなった女の子のツッコミのキレは中国人の彼氏がいることを考えても『カンフーでもやっているのか』状態だったがあれは合気道の当身だったのかもしれない。
『外国人と仲良くなれるスノーボード、スキーパーティ! 参加費たったの二万五千円!!』
すげえ。
これを安いという奴らは頭が緩すぎる。
運営もボランティアスタッフを使うとか。
どれだけ金に汚いのよ。
『すいません! ボランティアスタッフに応募します!』
『はい! 今月の某日に来てください!』
あくどい商売を暴いてやるぜ。
鴉野は自ら竜の口に飛び込むことにした。
その真意?
だって婚活パーティの司会者のバイトの応募要項に当てはまらなかったもん。
そして、こういった集いやクラブやキャバレーに一か月の小遣い数千円から一万円前後払っているもん。
見直そう見直そう。小遣いを見直そう。
決してチャーハンもどきに2000円払った恨みつらみが元ではない。はずである。
鴉野はとっさに思いついたネタをメモ帳に書く習慣がある。
しかし、時期を逸すると何を描こうとしていたのか全く覚えていないこともある。
時期を逃さず、最低コストでチャンスをつかむ。
タダでできるなら安いものである。
そんな真意なんて、誰も知らなくて問題ない。




