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無笑 ~正月から自称ヤクザが怒鳴り込んでくる程度にはどこにでもある日常編~  作者: 鴉野 兄貴


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日本の自動販売機の下には住所が明記されている

 日本の自動販売機の下には住所が明記されている。よって、道に迷ったら自動販売機の下側を確認してほしい。

 心斎橋では通用しない。消されているので要注意だ。


 さて。

 鴉野は現在、空気最悪の中、バーカウンターのねーちゃんと軽くナンパ気味に会話を続行している。

 無理やり彼女たちにメニューを驕り、彼女たちや店の人たちから驕られていい雰囲気。


 そ の 隣 に は 暗 黒 が 広 が っ て い た 。


 店入ってすぐのところに無料席がある。

 そこで怨嗟の無言の声をFacebookやTwitterに書きこむ日和見連中。

 そして一杯タダ酒呑んで、女性無料のVIP席を占拠して帰っていくだけの女ども。


 なにこの地獄。さっさと転生してチート世界に旅立ってくれ。


 そもそもクロークが300円というのが不味い。

 着替えは無料でやらせるべきだ。コスプレ衣装も貸してやれ。

 日和見連中はパンダにして騒いだ気にさせるしかない。


 そうしないと延々とTwitterやFacebookなどのSNSに文句ばかりかきまくる。というか、最初から告知が不味い。正確な情報を告知すべきだ。


『何とかしてくれ。アレ』


 鴉野の訴えは苦笑いで返された。

 店員の彼もいろいろ思うことがあるらしい。

 大学生だが今度このバイトを辞めるつもりだと。お疲れ様です。


 相変わらずDJは仕事人だがこの雰囲気で踊れるはずがない。

 まぁ一応クラブの営業形態的に踊るのはダメなのだが。


 バウンサーと語り合う鴉野。

 意外と鴉野。知らない相手には愛想が良い。


 総合やっているらしいけど耳がつぶれていない。

 体格で押すタイプだなとか、その体格でほとんどの敵に充分勝てるなとか、同じ体格だったら負けちゃうだろうなとかそもそも温和系で戦うのは好みじゃなさそうだだなと余計なことを考えるのはよくない。

 闘うときは相手の目をあまり見るな。目は嘘をつく。喉を見ろとは父の教えであるが、あまり役に立たないで済みそうな情報である。


 さて。


 鴉野は男相手でもある程度は仲良く接することができるが、異性目当ての連中はそうはいかない。

 異性と知り合いになるにはやっぱり積極性が必要なのである。うむ。


 鴉野ごときが女に話かけてもノリが悪いのは当たり前だが、日和見で怨嗟の声をSNSに投下していては誰も声をかけない。怖すぎる。

 暇をもてあまし、手すりに腰かけるスタッフの人たちと奢り奢られで遊び中。キャバと違うところはバウンサーとも打ち解けている点だが何かが壮絶に違う気がする。


 なにしにきてん?! 貴様ら?!


 それはそれで楽しいが鴉野は当事者である。勘弁願いたい。このまま始発まで待つのは苦行という。


【女側理想】

 芸能人やスポーツ選手やハイステータス男、百歩譲って美形ホストいっぱいでガンガン男を狩りまくり、あるいは逆ナンを受けて盛り上がる。


【女側現実】

 しけたアラサーどもが酒いっぱいだけ頼んでスマホを延々と弄っている。しかも入口に一〇人くらいいる。なにこのシケた状況。


【男側理想】

 外で出歩けば警察に職務質問待ったなし、風邪ひき回避不可能のエロいねーちゃんいっぱい。

 ポールダンサーとかいてガンガンDJが音楽を流し、踊って騒いで自然とエロいねーちゃんたちと仲良くなり朝まで盛り上がる。


【男の現実】

 女の子ってどこだ?

 空気に耐えかねてバーカウンターの女の子と話す変な奴がいる(鴉野)。


 たまに来てもただ酒を長々呑んで逃げる連中。

 勿論話かける雰囲気ではなく、『ケッ。なんでこんなシケた男しかいねえんだ』オーラ全開。めげずに話かける変な奴(鴉野)が一人いる。

 おい。始発行っちゃったよどうして暇潰すよ。こんな場所じゃ寝れないし帰って布団に包まりたいよバカヤロー。



 理想と現実はかくも違う。

 道に迷ったら自動販売機を探せ。


 自動販売機の中にはGPSや無料(あるいはジュースを買えば一定時間の)Wi-Fi機能を持つものがある。


 それは理想である。


 読者様たちはくれぐれも事前情報を調べ上げ、道中での事故に遭わないように気をつけていただきたい。


 いや、マジで始発まだ~~~~~?!

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