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無笑 ~正月から自称ヤクザが怒鳴り込んでくる程度にはどこにでもある日常編~  作者: 鴉野 兄貴


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ラグジュアリーって何ですか

 姉さん。事件です。


 野郎どもが一〇人くらい入口でスマホ弄ってます。


 女が入ってきてもタダ酒呑んで即逃げていきます。

 俺は始発までどう過ごせば良いのでしょうか。


 早速だが空気最悪である。


 三十路はじめくらいのモサい男一〇名くらいが無料席である入口席を占拠し、怨念交じりの書き込みをTwitterやFacebookに行う姿は見れたものではない!!!


 空気に耐えかねた鴉野はバーカウンターの女の子たちに泣きついた。

『すまん!! この空気に耐えられん?! 頼むから驕らせてくれ!!』

スマホ弄ってヒヨる(日和見)くらいならマクドナルドでやってろ!!


 さすがに勤務中にアルコールはご法度なのでソフトドリンクで完敗である。もとい乾杯。なんだこの空域。もとい空気は。死ねる。間違いなく死ねる!!

 女といえばバーカウンターの女しかいないこの中、女に声をかけるのは鴉野のみの地獄であり、安直なJpopやKpopは流さぬ職人肌のDJが誰も踊りださない環境の中でも黙々と仕事を成すという実に居心地の悪い空間。


 鴉野の深酒が進むがこれはどうしようもない。むしろどうしろと。



『女はどこだ?!!』


 これは鴉野のみならず、日和見を貫くアラサー男たちの叫びであろう。

 というか、クラブに行けばナンパし放題と思うほうが甘い。甘すぎる。 

 スィーツ!!!!! なくらい甘い!!

 そもそも女がいない。男をナンパするなら別だが。


「あ、Facebookお願いします」

「はいはい」


 野郎(店員)と仲良くする鴉野。

 この辺は鴉野の通常運行である。


 煙草をふかしてスマホを延々と弄るやろうども。

 店よ! 頼むから無料席は入口に置くな!?

 VIP席余っているんだから隔離してくれ?!

 今女の子入ってきたけど酒呑んで速攻逃げたぞ!?


 ていうか、鴉野が話かけても速攻逃げた。わからんでもない。

 本日、女性はタダ酒キャンペーン中である。店には損でしかない。


 タダ酒のんで逃げる女。文句ばかりSNSに投下する日和見連中。

 早くもクラブ内は空気最悪である。どうしてこうなった。


 おい。ラグジュアリーとかどうなったんだ!!?


 そういいながら鴉野はキッチリ他人のFacebookなどを聞き出していた。


 鴉野は転んでもタダでは起きない。

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