作者の自慢話なんて読者さんには面白くないんだよッ!『鴉野さんが言わないでください』
表題の通りだ。
「ですね。でもエッセイが代表作になりつつある鴉野さんが言うともうね」
遠まわしあるいは露骨な俺凄いアピールに仮想人格まで出してきて、小説よりエッセイのほうが文字数多いともれなく痛い子を超えてやばい人認定される。
というわけでちょっと空いたけど話の続きを。
「久しぶりに『すぱ☆ろぼ!!』が更新されたと思ったら超絶ラブコメ仕様で汗と機械油と男のロマンの世界を作者レイプな5000文字ですからね!」
ラブコメ作者は振られたり失恋したときが絶好調になるもんさ。
「こうやって不幸自慢アピールでチラチラで釣りましょう!」
いえー! 不幸に本当になったなんて誰にも分らないさッ!
「Twitter小説シリーズも完結です!」
おう褒めろ褒めろ。(この時点では追加エピソードを想定していなかった。2015/10/26追記)
こういうのを承認要求とか、射幸心で説明できるな。
「空しいっすね」
うむ。幸せになりたいというのが射幸心だけど、明らかに人を不幸にしている皮肉。
「アクセスに一喜一憂。アクセス数じゃなくて人なのに」
ああ。
「子供の射幸心を煽り煽られ、妖怪時計に群がるオトナたちは現代の妖怪ですね。あとパチンコ」
だなぁ。
「おのれの不幸は鴉野さんみたいに笑いにできる人以外は辞めたほうが無難です。不特定多数の人に向けて配信すると明らかにその時はまとまってスッキリしますが、最後に病みます」
基本的に事実からお話作ってるよ。コレ。
俺様凄いアピールは明らかに人気が落ちるのでやめたほうがいい。鴉野のこの駄文である。
というわけで繰り返すが話の続きだ。
さて読者様は骸骨のレーシングスーツをどう思うだろうか。
これはチャリを操るための服である。
ならば通勤に使ってみようじゃないか。
深夜五時。
寒気が肌を傷めだす晩秋の朝に駅に立つ男がいた。
骸骨の服。風呂敷。ひもで編まれた靴の男。
アタマには和紙製の帽子をかぶっている。
始発電車を待つわずかな客は鴉野から目を逸らし、あるいは寝るふりをした。
「なんか、変だな」
純粋にカッコいいと思っているのは鴉野だけである。
弟が着ると似合っているので尚更だ。
他人にはガリガリが骨という実に笑えない組み合わせに映っている。
しかも今は早朝なのだ。まだ暗い。真っ暗と言っていい。
夜闇に映るのは頭だけ男、あとは骨。
それがチャリに乗って駅に向かったり、ペタペタ走ったり。
「いつ、このエッセイはホラーに」
『怖くない 怖くない 怖くない』編はホラーだろ。
「あれはホラーじゃない?!」
立派なホラーだろ。たぶん。
「というか、鴉野さんの身内がホラーだったというオチでしょうがッ?!」
かも。
骸骨はなろう小説をKindleで読みながら移動。開店の時まであとわずか。
「おはようございます。いらっしゃいませ」
接客にあたった鴉野に対応されたサラリーマンの顔は思えば少し引きつっていたかもしれない。




