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  作者: 青鷺 優
12/22

喫茶店

異質な雰囲気だけを残し、立ち去った喫茶店は

街の全てを見て育った。


76.9℃の珈琲さえも甘く、世間体という名の口に合わなかっ

た。


賑わった声も、楽しそうに話す子どもの笑い声もサラリーマンの忙しそうな靴の音も、携帯電話の着信音も世間体に潰され、全てを迎えた。


夜を迎えると店主夫婦の話し声が聞こえる

その声は空虚へと姿を変え、孤独な海、荒波へと封じられ

名物であったパフェも哀しみに崩れてしまった。


終わりはいつも突然

でもそれが世の中。


姿は残し

中ではランプシェードが明るく光り、蓄音機からはクラシックが流れるだけだった。


必死に涙を飲んだ。

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