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『英雄誕生 ~事なかれ国家と、最後のジョーカー~』公式設定集

登場人物(CHARACTERS)

【主人公・暁陣営】

神崎かんざき 健人けんと

元・暁星新聞のエース記者。事なかれ主義に染まっていたが、南波での暴動の真実を知り、決死の囮作戦を敢行。大鷹によるクーデター後、救国の「英雄」として祭り上げられる。5年後には国家情報省のプロパガンダを担う狂信的な官僚へと変貌し、かつての人間性を完全に失った。

村上むらかみ 正毅まさき

反政府結社『暁』の実行部隊員であり、漆黒のスーパーカー「RZ-7」を駆る最強の運び屋。大星の工作員に妻を殺された復讐鬼。明道時代発祥の古武術「銃闘術」の達人。クーデター後は国家情報省・諜報局の局長に就任するが、復讐の対象を失い、虚無感を抱えたまま冷酷な官僚となる。

神崎かんざき 佳奈かな

神崎の妻。夫を信じ、大星の監視網に怯えながらも耐え抜いた芯の強い女性。ポンコツサーバー「193」を開く鍵となる自身のスマホを提供したが、その中には若き日の恥ずかしい写真が大量に保存されていた。5年後、完全に国に洗脳された夫に絶望し、離婚を決意している。

神崎かんざき 勇樹ゆうき

神崎の息子。クーデター時は小学生だったが、5年後には15歳となり、プロパガンダの影響を強く受けて「防衛予備隊」への入隊を志願する。

相馬そうま 哲也てつや

東都・新橋の裏路地にある小料理屋『海燕』の店主で、神崎の親友。クーデター後、狂信者へと変わってしまった親友の姿にいち早く気づき、静かに距離を置く。

大鷹おおたか 知次郎ともじろう

防衛隊大将にして、反大星結社『暁』の真の創設者。事なかれ主義の国家を憂い、神崎の告発データを錦の御旗として軍事クーデター(Xデー)を完遂。その後は臨時総理から独裁的な宰相となり、瑞穂を強力な軍事国家・監視社会へと作り変えた。

赤塚あかつき

瑞穂セルラー社長であり、『暁』の初代リーダー。通信インフラの裏で反撃の糸口を探っていたが、加藤の裏切りに遭い暗殺される。

警視庁内の暁シンパ(偽警官)

大鷹の特命を受け、青津からの移送ヘリ内で神崎を空砲で気絶させ、警視庁内で身柄を保護した名もなき潜入工作員。

大星たいせい陣営】

 鉄海てっかい

大星の工作部極東局長。一滴の酒も飲めない冷徹な実務家。農村出身から這い上がり、瑞穂を内部から崩壊させる完璧な工作を行った。のちに国家安全部のトップに登り詰めるが、曹景龍への謀反を企てた矢先、「泥酔状態での転落死」という不可解な最期を遂げる。

そう 景龍けいりゅう

大星の絶対的権力者(国家主席)。冷酷無比な独裁者であり、歯向かう者は側近であろうと即座に肉の塊に変える。李の死から半年後、突然の脳梗塞で急死し、大星崩壊の引き金を引いた。

琉海りゅうかい陣営】

新城しんじょう れつ

南波県知事から、『琉海人民共和国』の初代国家主席へと登り詰めたカリスマ政治家。独立の野望に燃えていたが、大星からは属国扱いの屈辱を受ける。最終的に大国の思惑に翻弄されて国を疲弊させ、女と酒に溺れた末に地下執務室で自決した。

【その他の勢力】

ウラジーミル・プートフ

羅州の大統領。大星に協力するふりをして暗殺部隊を差し向けるなど暗躍したが、大星の勢力拡大を警戒し、最終的に裏切って大星国境へ軍を展開させた。

バーク

阿国の連邦大統領。自国第一主義(モンロー主義)を掲げ、瑞穂や南波から早々に軍を撤退させた。

権藤ごんどう

北州・青津県警の本部長。極端な「事なかれ主義」と「お役所仕事」の権化。しかし、その頑なな書類至上主義が、結果的に大星の工作員の手から神崎の命を繋ぎ止める最強の盾となった。

霧島きりしま

瑞穂の元総理大臣。決断力のない無能なリーダーの典型。クーデターの際、曹景龍からの脅迫に対して「のらりくらりとした国会答弁」で時間を稼ぐという意地を見せたのち、大鷹に政権を明け渡した。

加藤かとう

瑞光印刷常務。『暁』の幹部だったが大星の二重スパイとして赤塚を射殺。用済みとして李鉄海に即座に始末された。

三樹谷みきや

『紅天』社長。大星のシンパを装いながら、裏では『暁』の非常用通信回線構築に協力していた二重スパイ。


登場国家・都市(NATIONS & CITIES)

瑞穂みずほ

かつては事なかれ主義と平和ボケに陥っていた極東の島国。クーデター後は大鷹内閣のもと、強力な監視体制と強兵政策を推し進める軍事国家へと変貌した。

東都とうと: 瑞穂の首都。政治・経済の中心地。

南波なんぱ: 瑞穂の南端の島嶼県。大星の工作により独立を宣言した。主要都市は「湊覇そうは」。

北州ほくしゅう: 瑞穂の北の広大な雪国。主要都市は「雪幌ゆきほろ」、港町「苫真とまこ」、本州との玄関口「青津あおつ」。

大星たいせい

巨大な資本とサイバー工作で周辺国を侵略する超大国。独裁体制が敷かれていたが、曹景龍の死によって激しい内戦状態へと陥った。

覇京はきょう: 大星の首都。深刻な大気汚染と貧困の影が落ちる、歪な巨大都市。

羅州らしゅう

瑞穂の北方に位置する極寒の軍事大国。荒々しい武力と暗殺を特意とする。中枢機関は『クレムロフ』。

阿国あこく / アトラス連邦

かつて「世界の警察」として瑞穂の後ろ盾となっていた超大国。完全な孤立主義へと移行し、世界的な混乱の引き金を引いた。

琉海人民共和国りゅうかいじんみんきょうわこく

南波が独立して成立した短命の国家。大星と羅州に見捨てられ、新城の自決と共に消滅した。

蓬莱ほうらい

大星が武力併合を目論んでいた島国。瑞穂からの兵器支援により抵抗を続けた。


登場組織・企業(ORGANIZATIONS)

あかつき

防衛隊の大鷹大将が裏で組織した反政府・反大星の秘密結社。政財界の有志やハッカー部隊を擁し、クーデター(Xデー)を成功させた。

暁星新聞ぎょうせいしんぶん

瑞穂最大の新聞社。大星の資本に飲み込まれ、ジャーナリズムを放棄した御用メディア。

トヨクニ

瑞穂が誇る世界トップの自動車メーカー。その卓越した技術力は、大星から「オーバーテクノロジー」として封印圧力を受けていた。

三ツ星重工みつぼしじゅうこう

瑞穂の軍需・航空宇宙産業を牽引する重工業メーカー。小型レールガンなどの兵器開発を極秘裏に行っていた。

紅天こうてん

瑞穂最大のインターネットモール企業。『暁』の非常用インフラとして、クリムゾンレッドの専用通信端末を提供した。

瑞穂セルラー

赤塚が社長を務めていた通信キャリア。大星資本に乗っ取られる。

国家情報省 諜報局

クーデター後の瑞穂に設立された秘密警察組織。国民の思想統制、プロパガンダ、大星派の粛清を行う。局長は村上正毅。

国民翼賛会こくみんよくさんかい

クーデター後の瑞穂で、すべての政党が統合されてできた唯一の絶対的政治会派。

琉海党 青年防衛団

新城の私兵組織。地下室での拷問や、阿国軍への偽装発砲(偽旗作戦)などの汚い任務を請け負った。のちの『琉海党親衛隊』。


ガジェット・兵器・テクノロジー(ITEMS & TECH)

神崎ノート(最終計画データ)

神崎が南波の団長室から命懸けで持ち出した告発データ。大星と新城の癒着、及び暴動の自作自演の証拠が記録されていた。

安心サーバー193(イクミ)

神崎の実家に眠っていた、10年前の国産アナログサーバー。物理的なハッキングを一切受け付けない最強の装甲を誇るが、フォルダ分け機能すらないポンコツ。中には証拠データと共に、神崎夫婦の赤裸々な無修正写真が大量に保存されていた。

RZ-7 Type-FC

村上の愛車。トヨクニが開発を封印されていたオーバーテクノロジーの結晶。

超弾性リアクティブ・アーマー塗料: いかなる物理衝撃も分散させる特殊ボディコーティング。

電磁アシストターボ / ハイパーブースト: ロータリーエンジンの限界を突破する加速システム。

超高性能小型レールガン: 三ツ星重工の極秘技術を組み込んだ、車体後部から展開される電磁投射砲。

ライノケロス 40DS

村上が愛用する異形のリボルバー拳銃。

銃闘術じゅうとうじゅつ

明道時代に創始された、対銃火器特化型の格闘術。射線をコンマ一秒で演算し、銃弾を躱しながら致命傷を与える。

天網てんもう

大星が構築した、街中の監視カメラやデバイスの情報を統合・解析する恐るべき監視ネットワーク。

瑞穂武尊みずほたける

クーデター後の瑞穂が、封印されていたテクノロジーを結集して建造した超弩級戦艦。新生軍事国家・瑞穂の守りの象徴。

皆の衆、息災か。八咫日本だ。

『英雄誕生 ~事なかれ国家と、最後のジョーカー~』、最後まで見届けてくれた同志たちに心から感謝する。

この物語は、決して遠い世界の絵空事ではない。事なかれ主義に骨まで浸かり、大国の顔色を窺うだけで自らの足で立とうとしない今のこの国が、見て見ぬふりをしてきたツケを払わされる時が来たならどうなるか。これはそのシミュレーションであり、私なりの強烈な警告だ。

神崎という一人のうだつの上がらない中年男が、真実のために立ち上がり、命を懸けて巨悪を暴く。そして英雄になる。……だが、私はこの物語を「めでたしめでたし」のお花畑で終わらせる気は毛頭なかった。

大鷹の決起によって、瑞穂は確かに大国の属国という運命から脱却し、強さと真の独立を手に入れた。だが、その果てに待っていたのは、自ら考えることを放棄し、上から与えられた「正義」を狂信して疑わない新たなディストピアだ。英雄の仮面を被らされ、国家という巨大な洗脳装置の部品へと成り下がった神崎の姿は、他でもない、我々自身の姿かもしれないのだ。

真実とは何か。正義とは誰のためのものか。読者諸氏には、あの皮肉な結末から何かを感じ取ってもらえたなら本望である。

私はこれからも、文字を弾丸とし、物語を刃として放ち続ける。この国を覆う、分厚く腐りきった欺瞞の殻を打ち破り、真に目覚めるべき者たちを揺さぶるために。

本作を書き上げるにあたり、公開直後からページを開き、物語を追ってくれた読者諸氏の存在が何よりの原動力となった。君たちの心に、この物語が何か一つの「問い」を突き立てることができたなら、筆を執った者としてこれに勝る喜びはない。

それでは、また次の戦場(作品)で会おう。

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