予感
少しばかり知恵の回るガキだった
産まれを恨んでもどうしようもない
環境を変えられる年端には至っていない
大人の顔色見ては学び立ち回る事に精一杯だった
愛される 愛する そんな事よりも居心地よく出来る方法がどっかに無いかこれまた必死で探るだけだった
今想う
あんなにも苦しかったのは同じもの求めれば手に入るんじゃないかと勘違いしてたからだね
私の中にはパンパンにあの人が詰まってた
あの人のは中に私は?
知らない方が良い事は沢山あるって
まだ知らなかった
愛してるって事 知らなかった
時折 ここから逃げたくなる
ここは私の居場所では無い
知ってる
ここは私の居場所では無い
でも選んだ場所 望んだ所
声にはなれない
呻きさえ吐けない
軋んで痛む 捻れて絡む 自分の弱さに言い聞かす
私は沢山後悔している
私は悔やんでる
私は過ちを何度も繰り返している
私は懲りないアホやから
私は身体でしか語れ無い
私は何時も言葉足らずで言葉を信じない
沢山の男を受け入れて揺らした身体
どれだけの舌が私を味わっただろう
私も沢山のは男を味わい呑み込み弄ってきた
あの人はとても上手に私を扱った
初めてのは時から
まるで今までもそうしていたかのように
自然に漂うように愛でてくれた
私は少しばかり知恵の回るガキだったのに
日々やり過ごすことに長けていた17歳
ぐったり老いぼれてしまってただ呼吸をする玩具で居た
それがその頃の最良のやり過ごし方だったから
あの人の手はとても綺麗
長い指先の爪が長方形のビー玉みたいやなってぼんやり想ったこと想い出した