第四話:剣術を習う!?
今回は事件まで行きませんでした。すいません。
「ところで、そちらの方はどなたかしら?」
「俺か?俺は、徳川慶喜っていう名前なんだ」
「あらそうなの。私は、一ノ瀬結衣よ。よろしくね!」
「おう、よろしくな!」
二人は自己紹介をして、握手をした。
「それで、あなたたちは何をしに来たの?」
「実は・・」
俺は、将軍徳川慶喜と共に旅をしていたことを話した。
「へぇ~、そんなことがあったのね」
「ああ、それでな。今から帰ろうと思っていたところだったんだよ」
「そうなの。それならちょうどよかったわ。私も一緒に行こうかなと思ってたところだから」
「そうか。わかった」
江戸城の奥の間に案内された。
「おぉ~、帰ってきたか。どうだ?旅は楽しかったか?」
「ええ、とても楽しくて有意義な時間でしたよ」
「そうか、それは良かったな。それじゃあ、褒美を取らせよう」
「ありがとうございます」
俺は将軍徳川慶喜と一緒に、その褒美を受け取った。
「ところで、一ノ瀬はこれからどうするつもりなんだ?」
俺は、気になったことを聞いてみた。
「うーん、まだ考えてないね」
「そうなのか」
「ええ、でも将軍様の役に立ちたいとは思っているよ」
「そうなのか」
「うん、だからこれから頑張るつもりなんだけど」
「そうか、頑張ってくれよ」
「もちろん」
こうして、俺達の旅は終わりを迎えた。
俺達が江戸城から戻ってきた日の夜のこと。
俺は、将軍のことが知りたくなって質問してみることにした。
「あの、将軍様」
「ん?どうした?」
「将軍様って、何歳なんですか?」
「わしか?確か、62歳だったはずだぞ」
「そうですか」
「それがどうかしたのか?」
「いえ、少し気になっちゃいましたので」
「そうなのか。まあ、もうすぐで死ぬと思うぞ」
「えっ!本当ですか!?」
「ああ、そうじゃ」
「なんでそんなこと言うんですか」
俺は悲しくなってしまった。
「まあ、そんな顔するな。わしはまだまだ元気だから安心しろ」
「はい……」
「それより、お前は自分のことを考えた方がいいんじゃないか?」
「えっ、どういうことですか?」
「だって、まだ17歳でこの国の未来を背負わなければならないんだぞ」
「確かにそうですけど」
「まあ、心配することなんてないさ。お前ならきっと大丈夫だろう」
「はい、わかりました」
「よし、今日は寝るか!」
「はい、そうですね」
こうして、将軍との長い夜が終わった。
次の日の朝。
俺は朝早くに目が覚めてしまった。
「どうしようか、起きるには早すぎるしなぁ」
そんなことを言っていると、将軍が起きてきた。
「おはようございます」
「おお!早いのう」
「将軍様こそ、随分とお早いですね」
「まあ、たまにあることだからな」
「そうなんですね」
「それよりも、何かやりたいことはないのか?」
「えっと……そうですね。剣術を教えてほしいです」
「ほう、剣術か」
「はい」
「わかった。いいぞ!」
「ありがとうございます!」
俺は将軍に剣を教わった。
それから1時間ほど経って、俺は汗を流していた。
「ふぅ~、疲れたな」
「それにしても、汐ノ宮がここまでできるとは思ってなかったなぁ」
「そうなんですか?」
「ああ、汐ノ宮は結構強い方だと思うぞ」
「ありがとうございます」
「それじゃ、風呂に入ってこい」
「はい、わかりました」
俺は将軍の言葉に従って、風呂に入りに行った。
「ふぅ~、気持ちよかったな」
俺は風呂から上がって、部屋に戻っていった。
すると、そこには一ノ瀬の姿があった。
「あれ?一ノ瀬?」
「あっ、一之介。こんな時間にどうしたの?」
「それはこっちのセリフだろ」
「私は、将軍様に頼まれて書類整理をしてたのよ」
「なるほどね」
「一之介はどうしてここにいるの?」
「俺は将軍様から、剣術を習っていたんだよ」
「そうなの。それで、どうだったの?」
「かなり強かったよ」
「そうなの?私も教えてもらおうかしら」
「そうした方が、いいかもしれないな」
そんな話をしていると、将軍が部屋に入ってきた。
「おぉ~、二人ともどうしたんじゃ?」
「将軍様、実は一ノ瀬も一緒に剣術を学びたいみたいなんですよ」
「そうか、それはちょうどよかったな」
「はい」
「それじゃあ、一ノ瀬にも教えるとするかな」
「ありがとうございます」
こうして、一ノ瀬と俺の剣術修行が始まった。
「それでは、これからどうすればいいのでしょうか」
「うむ、とりあえずは基礎体力をつけてもらうかのう」
「わかりました」
俺は、その後2年間の基礎トレーニングをこなしていった。
2年という長い月日が流れた。
「将軍様、今から何をするんですか?」
「まあ、簡単に言えば実践訓練じゃな」
「実戦ですか?」
「ああ、そうだ」
「誰と戦うんですか?」
「わしと戦ってもらう」
「えっ!将軍様とですか!?」
「ああ、そうじゃ」
「でも、俺なんかが勝てるわけがないですよ」
「大丈夫じゃ、お前はもう十分に強くなった」
「本当ですか!?」
「ああ、わしが保証しよう」
「わかりました。やってみます」
「よし、準備ができたら始めるぞ」
俺は将軍との勝負を始めた。
「始め!」
その合図と同時に、将軍は俺に向かって走ってきた。
「はっ!やっ!」
将軍の攻撃がどんどん迫ってくる。
俺はそれを必死で避けながら反撃をする。
だが、全く当たらない。
「うーん、全然ダメじゃな」
「すいません」
「まあ、最初はこんなものだろう」
その後も、俺はひたすら攻撃をかわし続けた。
「あぁー疲れたわい。よし、今日はこれくらいにしておこうか」
「はい、ありがとうございました」
「明日からはもっと厳しくしていくぞ」
「はい、頑張ります!」
こうして、俺は将軍との訓練を終えた。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
次の次ぐらいに事件の話になりそうです。