怖い童話「冷凍コンビニ」
怖い童話「冷凍コンビニ」
僕の家の近くには、
不思議なコンビニがある。
冷凍庫のように寒いコンビニだ。
中に入るとブルブル震えてしまう。
ダウンを着ないと大変だ。
おでんも凍っている。
漫画やお菓子も凍っている。
お弁当を買うと、
店員さんは、「温めますか?」とは言わず、「もっと、凍らせますか?」と言う。
もうカチンコチンなのに、
ある日、
僕らは、かくれんぼをした。
「もーいーかい」
「まーだだよ」
「もーいーかい」
「もーいーよ」
友達はふざけて、冷凍コンビニに隠れた。
どこにもいない、
いくら探しても見つからなかった。
それっきり、友達は帰って来なかった…
数日後、
僕が冷凍コンビニに行くと、
友達がカチンコチンになってアイスと並んでいた。
「何だ、ここにいたのか」