防衛高の日常

――ニ十世紀末、人類は新しい力を獲得した。

　後世に『能力』と呼ばれるその超常現象は全世界で同時多発的に発現し、能力に目覚めた個人が軍隊に匹敵するほどの力を持つこともあった。
　ようやく終結した第三次世界大戦の熱も冷めぬうちに、各国は軍拡の為に能力者の発掘と教育に乗り出す。そしてそれは日本も例外ではなかった。15歳になった子供たちは日本防衛のための高等学校に集い、そこで三年間を過ごす。



　これは能力を持つ少年少女たちが互いに影響し合い、成長する物語。

　そして親に捨てられた一人の少年が、いつか最強をぶん殴りに行く物語。