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第一章‐12話

学園の外に広がる東京。


ビル群の中を進む彼の見た光景は……

12


 東京へは電車でよく遊びに行ってたから、わかる。


 ここは東京だ。


 俺は首都高を走りながらそう感じていた。


 不思議とこの広い東京の街を走っても、疲れを感じない。


 しだいに煙が上がっている場所が近づいてくる。


 すると銃撃の音が大きくなってきた。戦いは本当に起こってるんだと思った。


 東京駅の前、俺たちが到着した時、そこは俺の想像を超えていた。


 ゲームに出てくるモンスターをリアルにした化け物が沢山並び、逃げる人たちを襲っていた。


 学ランを着た防衛隊や制服を着た親衛隊が化け物と戦っている。


 防衛隊はM4ライフルで化け物を撃ち、制服の女性たちは、手を前に突き出して、空中に光の魔法陣を作り出すと、光線を撃っていた。


 黒い血しぶきが化け物の体から吹き出し、倒れていく。


 でも、数が多くいて防衛軍、親衛隊が押されているように、俺には見えた。


「賢治はここに居ろ。俺たちは前線に向かう」


 ジェフはそういうと、M4ライフルを装備した防衛隊を引き連れ、戦場に走りこんでいった。


 ここで待ってろって言われても、不安でしかたなかった。


 手には伝説の剣、エクスカリバーがある。ただ鞘から抜けない。そんな俺がこんな場所で、あんな化け物と戦う人たちを見て、どうしろって言うんだ。


 俺は自分が情けなくなってきた。妹を守りたい。それだけのはずが、敵があんな化け物だなんて、思ってもみなかった。


 美沙希のことを考えた時、自分の頭の上を何かが高速で飛んでいくのが見えた。


 嘘だろ、俺は言葉にはできないが驚いた。


 美沙希だ。制服姿の美沙希が空中を飛んでいる。まるで映画のヒーローのように。


 美沙希は戦場の上空で止まると、浮遊したまま化け物の隊列に手のひらを向けた。


 魔法陣が何重にも重なりその中央を光がすごい勢いで走った。


 化け物の隊列の半分がその光の攻撃を受けて爆発した。


 美沙希、あんなことできるのかよ。


 俺は本当に驚くことしかできなかった。


 救世主。美沙希は本当にそうなのかもしれない。


 そう思った時、黒い光が地上の黒い煙の中から走って、美沙希の胸に向かった。


「危ない!」


 俺は思わず叫び、走り出していた。


第一章‐13話へ続く


 

第一章も核心部、本当に書きたかった部分へ到着しそうです。


どうか最後まで見届けてやってください。

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