にわとりさんとわたし
そうはいったものの。
「こりゃあすごい」
にわとりの怒りはすさまじいものだったようで。流れ星のごとし速さで飛び回る。そんな速さが必要なほどに怒りを。なんて成長だにわとりさん。わたしはぶったまげたぞ。拍手。
「ビル ビルが~ ビルが倒壊する~ にっげろ~」
にわとりさんたちは豆鉄砲のごとく連続でビルに穴をあけ。耐えきれなかったビルさんは倒壊を予期なきされず。
「あっぶないなにわとりさん」
逃げるしかないのね。スケボーのってにげましょう。すいすいーっと。
それにしてもあんなにわとりさんたまごくれるかしら。ありゃ渡さないだろうなー。わたしはにわとりさんのたまごがいいんだけどな。
「それにしても高いな。これは庶民には届きませんな」
検索したら高いです。石油王でも届かない?
「ほんとににわとりさんに支えられてきたんだなー」
目玉焼き撲滅委員会さんたちも反省しているでしょう。もうたまご、にわとりたまご食えませんから。なかなかに難しい。
「でも食いたいんだよねー」
目玉焼き。目玉焼き。にわとりの目玉焼き。わたしはたべたい。ほしい。目玉焼き。
「にわとりさんに聞いてみよう」
はなしをきいてくればわかるはずだ。どこに巣があるんだろう。
「電話帳にはのってないのね」
回線は通ってないのかな。にわとりさんたちにも電話は必要だろうに。
「そういえばにわとりさんが飛んじゃったってことはからあげもくえないんだなー」
これはせかいの縮図も変わるってわけだ。からあげたまごその他いろいろ。パワーにしてたひとのエネルギー激減。にわとりショックで動けない。
「もうたちあがれないひともでたってわけだ」
これはどうかしないと。にわとりさんに速達です。
「手紙なら読んでくれるよね」




