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陰流始祖 愛洲移香斎

秘奥義開眼

作者: 真言☆☆☆

 神は、ついに剣の秘奥義を授けられたのである。


 敵の剣が、眼前に閃くのを見届けるには、

非常な胆力と判断力を必要とする。

 遅すぎても、早すぎても駄目。


 敵の剣を弾き、我が体から、外す。

 たんに腕力だけではなく、丹田の力を用いる。

大地を両足で踏ん張り、剣先がキチンと刃筋を立てて、

敵の人中路に決める。


 敵は為す術がない。百戦百勝、必殺である。


「面をあげい。」

 鵜戸明神は、木剣を愛洲移香斎に返した。

 彼は神妙に受け取った。

「これで、ワシもやっと肩の荷が下りた。

アマちゃんに、顔向けが出来る。」

「ハハアッ、有り難き幸せ。このご恩は、一生、忘れません。」

 そう、頭を下げ、神に感謝しながらも、「アマちゃんとは、誰ぞ。」と、

疑問を持った。

 彼が交わった女にも、そんな名前の女はいなかった。

 神は、彼の心を読んだかのように、ニッと笑った。

「伊勢神宮の神様じゃよ、天照アマテラス大御神じゃ。

神々の世界もネットワークでつながっておっての。

お主のことは、見どころがあるから、くれぐれも、

宜しく頼むと言われておったのじゃ。」


彼は、深い感動を覚えていた。

我が故郷の神が、遠い伊勢から、我のことを期待し、

気にかけてくれていた。


双眼からこぼれる涙が、とまらなかった。


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