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戦闘文官は平和惚け1

今日も、平和だー。

朝御飯は卵かけご飯にしよーっと。

醤油ないから塩だけどね。


「うーん、緑茶がほしいな。」

朝御飯のあとは緑茶だよね。

まあ、紅茶の砂糖抜きでものむか。


私の食生活が変わっているので

親を困惑させたな。

肉より魚、味は薄味。

パンより米のめし。

お母さんごめんなさい。

魚食べたくて港町に配属希望出したし。


一人暮らしも三年目かな?


あ、傭兵登録のギルドから依頼が来てる。

『デリュスケシ海域にハオーデン海賊出没の討伐、

ダウリウス・ビフィゼギルド管理官長より。

ラズデアナ・カザフ高等剣士指名にて依頼ありました。

可否をすぐにとのことです。傭兵ギルド。』

....またかい、ダウリウス様。

確かにカザフはヒフィゼ家の下の家系ですよ。

他にもいるでしょう。

高等剣士くらい。


『ラズデアナ・カザフ、もし、断ったら、王都に戻す。』

ダウリウス様の脅しまでついていました。

ハイハイ、わかりました。


「海賊の討伐か...僕も行こうか?」

リュケさんが言った。

「いいですよ、私の食生活のためですから。」

ダウリウス様のアホー!


「きたか?ラズデアナ。」

ダウリウス様、自分でできるんなら

文官の私なんていらないでしょう。

ダウリウス様は男の色気ムンムンの筋肉男です。

まだ、奥様はいないそうで、王都の女性のあこがれのまとの一人です。

「ラズデアナの剣技をみたい。」

ああ、そういやこの人にも

いつでも一緒に戦おうって

うるさいんだよね。

私はグーレラーシャ傭兵国人のたしなみ?

として一番ポピュラーそうな剣選んだら、

合ってた言うか。


「海賊ハオーデン討伐にいくぞ。」

ダウリウス様はそういって私の腕をもって船まで連行した。

「今さら逃げませんよ。」

どうせギルドに報告するまで解放されないし。

「どうだか?」

信用ないな、もう。


あー、海あおいなー。

海面をキラキラ光が反射している。

日本人の時は海なし県にいたもんで

海にこだわりないけどね。

「少し遅かったな。」

横にダウリウス様がきた。

この人はヒフィゼ家本家の坊っちゃん。

...って歳でもないけどね。

「職場に寄って報告方々ロッカーから剣取ってきたんです。」

全然てに馴染まない剣を見せながら言った。

私はこのそこそこの大きさの剣を両手もちで戦闘する。

「相変わらずだな、大事な武器をロッカーに放置とは...。」

あきれたように言われた。

「別にいいじゃ無いですか、文官に武器必要なし!」

平和惚け上等だよね。

「お前に文官はあわん、警護官とか、傭兵とかの方が合う、ともかく私の元にこい。」

あー、いつものパターンか。

この人は傭兵ギルドの管理官長だからな。

「今の仕事が大好きなんで結構です。」

ま、どうしても戻すってこの人がすれば戻されるけど。

早く、求愛相手見つけなよ、私にかまってないでさ。

「リュケシウスとはどうなってる?」

そこまで聞くか?

「なんともなってないですよ、なってりゃこの場に私を抱き抱えています。」

グーレラーシャの

男なんぞそんなもんだよ。

「そうか?じゃあそのままでいろ♪」

何か機嫌が良くなったな。

ついでに私の肩抱こうとせんでいい。

「じゃあ、あっち見てきますね。」

さりげなく逃げた。


「カザフ高等剣士、あれがハオーデンの船です。」

斥候が指差した先に普通の中型船があった。

「とりあえず、立ち入り検査ですかね。」

傭兵ギルドから正式依頼がある以上

その権限はある。

少なくともダウリウス様には。


「あなた方に見せるものなどありません。」

ハオーデンなんで仰々しい名前だから。

どこぞの少年マンガ風のゴツい悪役想像してたよ。

ごめん、女性だったんだね。

他国風だな。

「単なる立ち入りだが、不都合があるか?」

ダウリウス様がにやりとした。

ああ、何かこっちが悪役だよ。


「........皆さん!おやりなさい!」

ハオーデン海賊団の皆さま方が

武器を手に出てきた。

「ほー、逆らうとな?」

完全悪役に見えるダウリウス様が言った。

「ラズデアナ!」

あー、戦闘開始ですか。

こっちは平和主義者だっていうの。


「相変わらず見事な腕前だな♪」

戦闘後ダウリウス様が言った。

「いえいえ、大したことありませんよ。」

さっさと帰って仕事にもどりたい。

夕食はこの間食べ損ねた天ぷらにしよう。

「やっぱり、帰ってこい、私の背中を任せられるのはお前だけだ。」

ダウリウス様が言った。

「買いかぶりですよ。」

ダウリウス様の口車に乗って

戦闘ざんまいの日々送りたくないし。

「まあ、考えておけ。」

ダウリウス様が言った。


考えるまでもなく。

私はここに残ります。

だって食生活は魚があるし。

職場は基本平和だし。

これ以上良いことないよ。

...戦闘文官って呼ばれてもさ。

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