美咲の過去
これ書く予定なかったのに・・・。
なぜか書いています。
話が、ちょっと暗めです。
若干、美咲の口調が変わっている気がするけど
あしからず。
美咲は語り始めた。
私は、休息の民よ。
えっと、休息の民っていうのは、古六大民族のひとつ。
どの民も数百年前にいなくなったって言われているけど、実際はそうじゃないの。
どの民も人里離れた辺境の地に隠れ住んでいたり、普通の人にまぎれて生活をしているわ。
次に古六大民族っていうのは、はるか昔に、神よりその力を与えられたとされる民族のことよ。
神の力とのバランスをとるために、与えられた人たちはそれ以外の能力は使えなくなったわ。
たとえば、私、休息の民は、あらゆる回復の魔術を知っているけど、回復以外の魔術は一切使えないわ。
それがどんなに簡単な魔術であってもね。
後の5つは、知識の民、細工の民、剛力の民、守護の民よ。
4つしかないって?
後ひとつはわからないもの。
休息の民は、神の息吹をつかさどるものたちのこと。
ほとんど、里から出ることはないわ。
癒しの力は、政治や戦争に悪用されたりするしね。
知識の民は、神の声を聴くものたちのこと。
現代では、賢者と呼ばれているもののおおくがそうね。
細工の民は、神と話、それを体現するものたちのこと。
偏屈だけど腕は確かな鍛冶屋や彫金師を見つけたら多分いるわ。
剛力の民は、神の武器をを振るうものたちのこと。
彼らは、さすらいの旅人をやっているわ。
会っても気づかないかもね、あまりにも世間慣れしてるから。
守護の民は、神の盾を翳すものたちのこと。
彼らも里から出ないわ、でも里に入ってきて友となったものは必ず守るのよ。
最後は、さっきも言ったようにわからないの。
私たちの書には、こう書かれていたわ。
神とともに歩む者
これだけね。
だいぶ話がそれたわ。戻すわよ。
それは、4年前、私が12歳のときの冬、雪の降った日のことだったわ。
そうよ。
私は、16歳よ。
そうは見えないくらい若いって、ありがとう。
いや、精神年齢がって・・・。
ほっときなさい。後で殴るわよ。
えっと、私は、里の外で修行してる最中だったわ。
なんのって?
ダガーよ。私たちの唯一の身を守る手段。
それ以外の武器は使えないの。神様も極端よね。まったく。
里の中で騒ぎが起こったの。
一人の男が立っていて、その剣は血塗られていたわ。
遠くから見ても若落雷に雪も紅く染まっていたわ。
そこには、4,5人の人が倒れていたわ。
休息の民は、傷は癒せても死者を甦らせることはできない。
地面に倒れていたの人たちは、殺されていたわ。
そして、その中にい両親もいたわ。
飛びかかろうとしたけどみんなに押さえつけられて、私を含む子供たちは里の外に逃がされたわ。
そして、私は王都に隠れ住んだ、近くにあったギルドで働き生きる毎日。
ある日、仕事中にある一人の男とであったの。
その人は、休息の民で里は壊滅したのだと教えられたわ。
絶望?
違うそんなぬるいものじゃなかった。
言葉で表せない気持ち。
泣かなかったわ、いや泣けなかったのよ。
ひたすら、仕事をしたわ、何も考えないように。
そして、ギルドのマスターに話したわ。
マスターは話を聞いて、何も言わずだきしめてくれた。
それだけで、私の涙腺は決壊したわ。
泣いたわ。涙がかれるくらいに泣いた。
そしてね。私に里のことを教えてくれた人は、こうも言ったの。
里を襲ったやつは、鮮血の紳士だ
とね。だから私は、やつらに復讐しようとしているの。
なぜ、やつらがあんたの事、知っていたかは知らないけど。
あんたといれば、あいつらに会えるだろうから、これからもよろしく。
そんなくらい顔しないで、私は生きてるんだから。
もうすぐ王都だし、がんばろうね。
ありがとうございます。
2012/04/05誤字修正