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神とともに歩む者  作者: mikibo
長すぎるプロローグ
8/98

過去を知る敵

ついに覚醒めざめへの第一歩踏み出します。


※10/15 修正 





今にも放たれそうになった瞬間、山賊の頭の前に翔が現れる。

そして、美咲の近くにいた翔が消える。

残像だ。

なにやら順番に違和感があるが、残像が消える前に翔が現れたのだ。

それほどの速さ。

それを見て、魔術を放つのを一瞬ためらった敵。


そして、敵は聞く少年の呟き、死の宣告を。



雷公らいこう



翔の手に刀が現れる。

次の瞬間、翔の手がぶれたかと思うと敵は物言わぬ肉片と化した。

そして、自ら生み出した炎に焼かれ灰となった。

翔が刀を消すと同時に、その灰はどこからともなくあらわれた風に吹かれて飛んでいった。


反応できなかった美咲と千花は、実践が初めてではなかったが、いや、むしろ初めてではなかったからこそ、翔に戦慄を覚えた。

あの刃が自分たちに向いていたならば、気づかないうちに死んでいただろう。

と、翔に二人が目をやると、崩れ落ちていくところだった。

二人は駆け寄る。

「大丈夫?」

「大丈夫ですか?」

と、聞く。

「敵は、どうしたの?」

と、意味わからないことをたずねてきた。

「あんたが倒したんでしょ。」

「いや、俺、戦い方覚えてないから戦えない。」

「覚えていないの?」

と、美咲は呟く。

「二人が危ないと思ったら、意識なくなって、戦いの最中にごめん。」


いきなり拍手が聞こえる。

「なかなか面白い余興でした。」

美咲と千花が、武器を構える。

現れたのは、黒いスーツを着た老紳士。

美咲は、驚いている。

「いくらこっちに気をとられていたからって、私が気づかないなんて。」

美咲は、戦う術をほとんど持ち合わせていないため、敵を避ける感覚が鋭いのだ。

美咲のことは、意に介さず男は言う。

「どうだね。初めて、人を切った感触は。もっとも、今の翔という人格でだがね。それより、さっきのは嘘だろう。」

と、一拍おいてから言う。

「君に意識がなかったというのは。」

翔は瞠目した。

それを、見た男は話を続ける。

「君は、気づいたんだろう。どうすれば、相手を倒せるか、効率よく殺せるかを。」

「あんたは誰だ。お前は、こいつの何を知っている。」

と、敵意全開に美咲が問う。

「失礼、レディが二人もいるのに名乗らないのは、紳士の恥でしたな。私の名は、血桜と申します。

以後、お見知りおきを。それと、質問の答えですか、それは翔の今までの過去すべてですな。細かいことは知りませんが。」

「……!」

名前を聞いた美咲の顔がさらに険しくなる。

過去を知っているという言葉に翔は驚愕する。

「特A級殺人ギルド『天の杯』。鮮血の紳士。」

「一部では、そうも呼ばれていますが、殺人ギルドとはひどいですな。天に送って差し上げているというのに。」

「戯言を……。失せろ。」

美咲が口調が変わるほど激昂している。

「いいでしょう。今回の目的は達成されましたから。」

血桜が何か呟くと煙が起こり、煙が消えたときにはいなくなっていた。


俺は、美咲が起こっている理由を聞けるほどちかしくはなく、尋ねられるほど愚かでもなく、無視してあげられるほど優しくもなかった。

ただでさえ、俺はさっき嘘をついていたのだから。

美咲が、理由について語るにせよ語らないにせよ。

この状況を変えるために話をするのは、俺や千花の役割ではない。

そして、美咲は、意を決したように言った。


王都へ向かいながら話すわ、と・・・。


毎回思わせぶりな感じで終わっています。

性格悪っ!とか言わないで、次を待ってください。

多分短いけど。


2011/10/15 特A警戒殺人ギルド→特A級殺人ギルド

2012/01/29 文章改正


次回は、美咲の過去です。多分

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