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神とともに歩む者  作者: mikibo
王都外出編
56/98

サバイバルという名のキャンプ 二日目

明の声で、目が覚める。

あくびが出る。


「おはよう」

「日はまだ出ていませんが、食事にして先に進みましょう」


お腹に食事を入れる。

そして、テントを手早くたたむ。


「行くか」

「はい」

「明、私が地図持つわ」

「お願いします」




歩き出す。



それから、2時間後。

山の向こうから日が顔を出し始める。


「ここね」


目の前に広がるのは沼。


「はじめにあの道に入った瞬間に気づいたんだが、この道全体に結界が張ってあるみたいだ」

「空からいけないってことよね?」

「そういうことになるな」

「それに、ここは。魔術無効化の結界があるみたいだ」

「それは厄介ですね」

「見えない。橋では魔術が使えない……異能はどうなんですか?」

「使える。ただ、渚を離すと魔力が固定できなくなる」


しばらくの沈黙。


「その刀が結界を張っているという解釈でいいんですよね?」

「多分そうだと思いますよ」


何の話をしているかわからんがまぁいい。


「ここも俺に任せろ」


先頭に立って歩く。

白い煙を上げている沼。


「これ落ちたらただじゃ済まんよな?」

「おそらくですが、これは強力な酸だと思います」

「そうか」


ところどころ欠落した見えない橋を渡っていく。

これもある種の迷路である上に、さっきのように一本道ではないため動きながら、随時先を探っていく。


「でも、どんなにひどい怪我でも、生きている限り治してあげるから」

「そういう問題じゃないだろ」


進む順番は俺、美咲、千花、明だ。


「って言うかこの迷路陰険だな。幻まである」


数十分後、向こう岸に着く。


「神経磨り減るわ。何で、床が動くんだよ」

「罠の一種ってことでしょうか?」

「これはなかなか歯ごたえがありますね」

「そう、問題はそこなのよ」

「ん? どうした美咲」

「変じゃない?」

「確かに言われてみるとそうですね」

「私もそう思います」

「どういうことだ」


さっぱりわからんぞ。


「僕たちは翔さんのがなければ、ここまでの踏破は難しかったでしょう」

「そうだな、俺だけでも厳しかったな」

「そこなんですよ。今回の新規兵のチームワークがいくらよかったとしても、総合能力的に初見では厳しいはずです」

「確かにな」


せいぜい、矢で毒になっているだろう。


「時間があったので初めの矢を調べてみたんですが、猛毒です。かすれば10分後には死にます」

「は?」

「そういえば昨日のあれも。戻れない造りになっていたわね」

「あれは、迷路じゃなく、ガラスフロッグの胃です。最後の油は獲物の脱出防止ですね。跳べなければ逆走もできなかった構造だったはずです」

「そういえば……確かに」

「これは、本当に命を賭けたものとなりそうです」


進みながら聞く。


「で、ガラスフロッグというのは何だ?」

「ガラスフロッグが舌で獲物を捕まえます。胃はガラスフロッグの中で発生した微生物が寄生して別の生命体となっているんです。ちなみにさっきのようにトラップで用いられます」

「気持ち悪いな!」

「1つで2つの生命体なんですよ。数時間いると周りの粘膜が中のものを消化して……」

「な、なるほど。良く生きてたな」

「えぇ、まったくです」



歩きながら簡易なパンを食べ、進むこと数時間。





目の前に広がるのは何もない更地。


「これって、罠だよな?」

「おそらくは……」

「いきます」


千花の投げた石が地面を穿つ



……瞬間に地面に裂け目ができ飲み込まれる。




「……は?」


何だ?


「おそらくですが、サンドワームの親、グラウンドワームです。めったな事では地上に出てきません」

「倒せないと?」

「わかりません」

「ここも魔力が固定できないわ」

「俺が1人1人運んでいけばいいんじゃないか?」

「いえ、それは駄目です。見ててください」


鳥がこっちに向かって飛んでくる。

ビッグイーグルだ。


明が歩いて更地の近くまで行く。


「おい、危ないぞ!」


急降下してきた瞬間に明が体を伏せる。

そして、更地にビッグイーグルの影が落ち……



轟音とともに空中で姿が消した。



「な、何んだ、今の!」

「食われたのね?」

「ご明察です。動きはかなり速いです」

「そいつは影で見えない獲物の場所を把握するのか?」

「はい、普通は砂漠にしかいないのですが、珍しいですね」

「で、どうするんだ?」

「……」

「……」

「……」

「……それしかないのか?」

「ないと思います」


女子2人を見る。


「いつでもいけるわよ」

「問題ないです」

「明は?」

「いつでも」


『神罰断罪』の具現化。


「俺は至近距離。渚の結界内でしか使えない」

「力は溜めときなさい」

「どうしてだ?」

「私にも使える魔術でどうにかするから」

「魔術が使えないんじゃないのか?種族と場所の問題で」

「ちょっとね」


そして、

明と千花に向かって


「30秒引き付けて置いてくれる?」

「わかりました」

「はい」




……30


気で加速したのだろう。

明が加速する。

千花は良くわからんが加速している。


その中でもひときわ遅い、美咲に目が行かないように

音や衝撃で気を引き付ける。


……20


美咲がダガーを投げ始める。


っていうか、

あいつの滞空時間が長い気がする。


……10


ダガーを投げるのをやめる。


……9


落ち始める。


……8


何かを呟き始める。


……5


口の動きが止まる。


……3


地面に手をつく。


……1


目映い光がほとばしり、

声が聞こえる。


「あんたの出番よ」


……0






「本気で行くぞ! 『神罰断罪』の具現化! 『水君一刀』! 『雷公一閃』! 『風神一過』!」

『馬鹿もん! 奥義1つで十分足りるじゃろ』

『な! それをもっと先に言えよ!』

『その集まった魔力で死にたくなければ最後までやるんじゃな』


忠告の通りに集まった魔力を振り下ろすと、

大気から水が集まり、地面に叩きつけられる。


衝撃で破壊された地面からグラウンドワームがたたき出される。


そのとき俺は、もうすでに刀を納め振った後。


縦に大きく斬れる。

切れ目が熱で焦げている。


そして、

風による無数の衝撃波で

グラウンドワームの体は散った。


「うわ! 血が飛んできた!」


あわててそこを離れる。


「ふぅ、終わった終わった」

「……終わった終わった、じゃないわよ! あんた私を殺す気?」


そういえば、

「……悪かった。本気でやった方がいいのかと思ったからな」

「それにしたって加減ってものがあるでしょ!」

「すまん」


おとりをしていた二人が戻ってくる。


「翔さん、私のときには使いませんでしたね?」

「だって、全力だしな。9割でやるんだっただろ?」

「そうでしたけど」

「それに千花との戦闘中に使える余裕がない」

「僕も見てましたが、たしかに、あれは溜めがあってのものでしたね」

「そうだな。あれが短縮できるようになればいいんだがな」

「僕もあれくらいの技を使えるようにならないといけませんね」

「この依頼が終わったらやるか?」

「そうですね」


そんな盛り上がる俺らに


「終わったら学校よ」

「あ」

「そういえばそうでしたね」


すっかり忘れていた。


「その話とは関係ないんですが、この状況は依頼からはるかに逸脱してますよね?」

「千花もそう思う?」

「はい」

「どうしよう」


進むべきか?帰るべきか?

とは言っても


「進みましょう。道もないですし」


千花の言うとおりなのだ。

進むしかない。


ダガーを全員で回収する。

次に向かいながら美咲に問う。


「さっきのはなんだったんだ?」

「私も気になりました」

「あれよ。魔力が結界で乱されている部分を異常とみなして、治療しただけ……それだけじゃないけど」

「それって回復魔術が使えれば誰でもできるのか?」

「休息の民じゃないと無理ね。普通の魔術は結界で行使できないわよ」

「だよな」

「それに何度も使えるほど体に優しい技じゃないわ」


美咲の能力が高すぎる気がする、と思っていたが、制限はあるようだ。


「なぁ、明」


ひそひそと話を始める。


「何です?」

「あの2人だけで、世界が獲れると思わないか?」

「奇遇ですね。僕もそう思います」


「どうしたの?」

「いやなんでもない」


美咲に言葉を返す。


『主もそのうち1人でできるようになるやも知れぬぞ』

『冗談』

『……冗談ではないのじゃがな』


不穏な会話を渚と交わす。


そして、

「私たちがそんなことすると思いますか?」

「獣人って耳良いんだな」

「一部だけ獣化するともっとよく聞こえますよ」

「うわ! 耳が上に!」


猫耳になる千花。


「初めは耳の位置に違和感があったんですが、慣れてくると……はうぁ! い、いきなり何触ってるんですか!」

「気持ちよさそうな耳してたから」

「ううぅ」

「すまん……へぶわぁ!」


涙目な千花に謝ると同時に

体が衝撃を受けて、視界が1回転する。


「あんた何やってんのよ! 私もまだ触ってなかったのに!」

「そういう問題じゃないですよぅ」


残念ながら美咲にはその言葉は届かない。

届くはずが無い。

いや、むしろ届いたら奇跡だろう。


「なんか、悪口言われてる気がする。もう一発いっとこうか?」

「いや、いい」


声に出してないよな俺?

してなかったはずだ。


自問自答する。


『聡いからしょうがないじゃろ』

『恐ろしいな』

『女子の勘というものは得てしてそういうものじゃよ』


納得はいかないがそういうものなのだろう。


で、

「次は何が出てくるのだろか?」

「ううぅ。翔さん助けてください」


見ると耳をなでられて、顔を真っ赤に染めながら、助けを求めている。

当然、どうにかすることもできず。


「はぅ~」


屍が1つと、


「ふふふ」


不審者が1人。


「千花いけるか?」

「少し休ませてください」


……時間ないしな。


千花を抱え上げる。


「はわわわわ」


稀に……時々……いや、むしろ最近よく見る気がする動揺っぷりだ。


「荷物持ちますか?」

「大丈夫カバンは軽いし、千花も重くないからな」

「しかし、かれこれ一時間ぐらい撫でられていたが、大丈夫か?」

「……」

「……ん?気絶してるのか?おい、美咲。やり過ぎだ」

「……あんたのせいだと思うけど?」

「何でだよ?」

「はぁ」


ため息だけついて、明と話しに行ってしまった。

歩き始める。


数時間がたち、千花が目を覚ます。


「……うにゅう」


目をこすりながら、こっちを見て


「……うにゃ!」


叫んだ。

俺が降ろすよりも速く、体勢を立て直して飛び降りる。


「おい、やめとけ」

「何よ!ずっと、千花ちゃん抱えていたんだから、私だっていい思いしたっていいでしょ!」


直に背後にやってきた美咲をいさめる。


「私に拒否権はないのですか?」

「耳をおさめれば万事解決だと思うんだが?」

「……そうですね。気づきませんでした」


案外抜けてるなと思いながら、背後より迫る飛来物を避ける。



ダガーが数本と



それから、舌打ち。


「危ないだろ」

「何で言っちゃうのよ!」

「いや、千花のためを思ってな」

「……早く行くわよ」


しばらく、先に行ってしまう。


「私のせいでしょうか?」

「それはないと思うぞ」

「お茶でもどうぞ」

「あ、ありがとうございます」


千花は明からお茶を受け取って飲みながら歩く。


「先ほどは……」

「そういうこともあるって、美咲には悪気がないんだろうけどな」

「大丈夫です。あの砦の人たちに比べれば……」


心なしか震えてる気がする。


お疲れ様です。

心でそう言い、前を見ると、美咲がだいぶ前を行っている。


「走るか?」

「ですね」

「僕はいつでも」


先行している美咲に追いつく。


「……」

「……悪かった」

「……別に気にしてないわよ」


絶対気にしてるよな?

しょうがない。


「これ食うか?」


昨日町で買ったパイを取り出す。


「……な、何よ食べ物なんかに釣られたりしないんだから!」

「要らないなら。俺がもらう」

「あ、あんたが要らないって言うなら、私がもらってあげるわよ」

「俺、お腹がすいてるから、食べちゃおう」

「え、う。ま、待ちなさい」

「何?」

「……えっと。あの、その……」

「ん?何だ?」

「パイ頂戴」

「しょうがないな。口開けて」

「え?」

「いらないのか?」

「う」


口を開けた美咲に食べさせてあげる。


『天然ジゴロというやつかのぅ』

『なんだ?その天然何とかってのは?』

『主のことじゃよ』

『ん?さっぱりだ』

『気にするな……この鈍感め』

『なんか言ったか?』

『いや、あの年齢にもなって人から食べさせてもらうのは恥かしいと言うことは自覚しておかないとそのうち厄介なことになるぞえ、とな』

『明らかに字数が違う気がするんだが?』

『それより、そろそろ次のところらしいぞ』


思考の淵から帰還する。


「ここでご飯にしましょう」

「そうだな」

「次のところも見えてきましたし」


パイを食べたにもかかわらず、ご飯にしようというのか?

まさか、機嫌が悪かったのは腹が減っていたからか?

俺、もしかして、パイを損しただけか?



つらつらと考えながら、ご飯を食べていく。






数十分後





「次は何だ?」

「見たところ、ただの森の続きですがこれも多分罠が張り巡らされていますね」


さっきまであった道が途切れている。


「俺行くぜ」


走りこむ。

あちらこちらから矢が飛んでくる。


「属性は4つか?」


皆から離れているので返事はない。


かわした直後にさまざまな反応があった。

風の矢は、破裂し風が起こる。

雷の矢は、四散し雷が起こる。

氷の矢は、破砕し雹が起こる。





水の矢は、追尾してきた。


「何でこれだけ高性能なんだよ」


回り込んでくる矢をかわしながら走って戻る。

罠の範囲を超えたらしく、水の矢は途中で消えた。


「お疲れ様です」

「屋の威力自体はたいしたことないが、数が多い。水の矢に追尾されてるときに、前からも来たら避けられないけど、威力はたいしたことなさそうだ。さっきのところまでが、大体20メートル位だと思う。5メートルに1本矢が増えてくるらしい」

「どれだけこの罠の設置されている距離があるかですね」

「私は聖布があるので、大丈夫だと思います」

「私もダガーで何とかするわ」


んじゃ

「行くか」



3分後


40本以上の矢が追いかけてきている。

水の矢が追尾してきている分、本数が距離に比例していない。

その上、避けなくてはいけないので、あまり進めていない。


『紫電』を使うと強すぎて山火事の可能性があるし、『天羽』は入り組んでて使いづらい。


「面倒だ。思考加速だけとか必要な部分だけ使えればいいのに」


ぼやきながら前から飛んできたのをかわす。


破砕。


自分で向かってきた雹を紅蓮の鎧で溶かす。

風の矢は俺の背後から飛んできて、ほかの矢を加速させる働きを担っているようだ。

髪を縛っている紐が断たれ、広がる。




何で髪を切らないのか?

そんな話をしたことがある。

今じゃない遠い過去の記憶。




「何で今、このタイミングなんだ?」




流れ込んでくる記憶。

過去の自分が言っていた。


「僕は願をかけているんだ」


誰かに言っていた。

顔も思い出せない誰か。




「やばい」


記憶と現実が交差し、自分の感覚があやふやになる。





「僕はね。誰かに■■してほしいんだ」


そのときその誰かは泣いていた気がする。


「でもね。今はそんなわけには行かないんだ」


相手は何かを言っている気がする。


「大丈夫。また、会えるよ。その時には髪、切ってくれる?」






その時に渡された白い紐とともに

記憶の波が収まっていく。


「なんだったんだ?」

「避けなさい!」


その声にとっさに『天羽』を使う。

急上昇する。


「そこで何ボーっとしてるのよ!」

「悪い、今行く」


すぐに急降下して、地面に降りたち、一気に駆け抜ける。


「いや~、助かった」

「何考えてんのよ!あなたこんなところで……あれ?翔?」

「何で疑問系なんだよ!俺以外に誰だと……?」

「翔さんでしたか。突然知らない女の子が来たのかと思いました」


なぜ?


「髪、くくった方がいいと思いますよ」

「あ、すまんすまん」


切れた紐同士を結び、それで髪をくくる。


「はぁ、もったいない……なんで女の子じゃないんだろ? 冒涜よね」


美咲の不穏な言葉を無視する。


何か頭に引っかかる。


「なぁ?」

「何よ?」

「朝に話してたこと覚えてるか?」

「どの話よ?」

「この罠は……」

「侵入者の命を狙ってきているという話ですね?僕も気になりました」


明に先言われる俺。


「……なるほど。たしかにそうね。何で……」

「あたってもかすり傷しか負わないようなものばかりということですね」


千花に先に言われる美咲。

目の前の風景がにじむ。


……最後まで言わせてくれよ。



「さて、これはどういうことなんだろうな?」

「この範囲を出ると多分、地獄ですよ」


さっきの部分と目の前にある部分、その間にある木のない場所。


「でも、行くしかないだろ」

「ですね」

「じゃあ、さっさと行くわよ」

「いつでも行けます」


走り出す。

さっきは、ばらばらだったが、今回はまとめて飛び込む。


さっきのを風にたとえるなら、そよ風と






……嵐だろう。





さっきは気づかなかったのだが


俺にはこれがある。



「『天破』!」


後ろに迫っていた数百の矢が消し飛ぶ。


「行くわよ!」

「おう」


前から飛んでくるのは、近いのは千花の聖布で、遠いのは明の円月輪で切り裂いていく。


「これはダガー。これはダガー。これはダガーなのよ!」


ダガーを振ると光の塊が飛んでいき、矢が爆散する。


「え? 今の何?」

「ダガーだってがんばればこんなこともできるのよ」


明らかに使い方違うだろ。


「今のはどうやって撃ったんだ?」

「気合?」

「聞くな」

「冗談よ。刃に癒しという魔力を込めて、矢の許容量を超えさせただけよ」


一番恐ろしいのは、美咲なのかもしれない。


「変なこと考えてると手が滑るわよ」

「いや、それって滑ったって言うのか?」


矢が集まってきたので、


「『天破』!」


それから数回撃ち。


「空き地が見えてきました。頑張ってください」


そして、

「『天破』!」


最後の一声とともに残っていた矢がすべて消失する。


「疲れた」

「ご飯にしましょう」

「だな」


食事をしながら、陽が消えていき、暗闇に包まれていく空を見上げる。

『海渡』を使って鍋を洗う。



「今日は俺が先に休ませてもらう」

「どうぞ」

「今日は私も番をします」

「千花ちゃんがやるなら、私も一緒にやるわ」

「そうか、頼む」



テントをたてる。


横になるとすぐに俺の意識は落ちた。



2013/02/17 誤字修正

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