主人公に不幸は必須項目 中
説明が少なくない。
内容が進まない。
表現力がない。
このように無い無い尽くしですが、
あしからず。
あの隣さんから文句を言われた後、ページをめくっていった。
それぞれの種族ごとに、変身するものは変身後の姿も写真で載っていてそれを見てわかった事は。
1.細かく載っていってわかりやすい。
人にはない翼などの器官や尻尾などが載せられていた。
2.書いている人たちの趣味
その後の方に写真集があった。
これは……。
女の子の写真とか人に見られたら、変体扱いされるんじゃないのか?
っていうか、廃刊処分を受けないのか?
というより、これをよく公開したな。
何やってるんだろうこれ書いた人たちは……。
はっ!
美咲はこれを渡してきたし、千花はこれを読んだと言っていたんだが大丈夫なのか?
・・・・・・・・どうでもいい次へ行こう次。
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~世界について~
二つの大陸がある。
我々が住む北の大陸 アストリア
魔物の住む南の大陸 レガリウス
南の大陸は調査員が帰ってこないため、数年前に派遣は中止された。
魔王がいるなどといわれているがそれもわからない謎に包まれた大陸である。
魔物は、数年に一度、海の潮が引き、大陸がつながる時にわたってくる。
その魔物たちは強力で、町が壊滅したり、おびただしい死者を出すこともある
有力な仮説では、レガリウスには魔力の源泉が多くあるため、魔物も強く、数が一向に減らないのだといわれている。
歴史書によると、数百年も前から魔物は渡ってきていたらしい。
近年その魔物も強くなっている傾向が強い。
さて、魔獣と魔人、それと魔物は別物である。
魔獣は、野生の動物たちが強い魔力を浴びて、変化したものである。
魔人は、魔獣と同じように人がその状態になったものである。
だから、基本的な能力は、もとの生物と大して変わらないのだ。
せいぜい魔力が強いとか特殊能力がついたくらいのものだ。
だが、魔物とはまずそういう生物なのである。
魔力に当てられたわけでもなく、ただそう生まれてきただけである。
魔力があれば、成長が早いので、南の大陸、レガリウスの魔力の高い位置は取り合い、つまり弱肉強食となる。
そのため生きるために強くなろうとして、戦い、繁殖していく。
つまり、魔獣や魔人より圧倒的に強い。
そのためにギルドランクが上位の者は、魔物が現れるとかりだされる。
またそのためのギルドとも言える。
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ギルドって大変じゃないか。
こんなところに入ってやっていけるかな?
しかも、高位ランクの人って大変なんだな。
魔人も魔獣も強くないってことなのかな?
あれまた下に書いてある
※魔物がきた場合の被害は10000人を超えるが、毎年、魔人や魔獣の被害もかなり多く3000人は下らないのである。
これは……。
やばいかも。
襲われたらまずいんじゃないか?
俺はこの現実から逃げる。
次のページへ行こう。
現在の時刻 9:24
我が身に降りかかる災厄の前触れまで
あと 26分
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~アストリアの地理~
アストリアの大地は大きな湖、カルパス湖を取り囲んでいる。
ここでは、魚などの資源が多く見られ、漁業が盛んに行われている。
対岸に位置する国には、船で行き来している。
北に位置する国、水と鉄のアクレシア皇国。
首都は、ベルンゾ。
湖周辺の都市を除いて、基本的に山が多いため、山の中に都市を建設している。
高山が多く、鉱産資源が多い。
そのため、金属を使った工芸品が多数あり、武器も多く作られている。
ここの工芸品は完成度が高く、各国のトップの人たちもお忍びで買いに来るらしい。
山には湧き水が多く、また、北なので雪も降るところが多く、春から夏にかけては雪解け水が絶えず湖に流れ込んでいる。
南に位置する国、火と戦のエクシリア帝国。
首都は、ラムール。
都市があるオアシスを除き、砂漠が大半を占める。
湖の近くも、湖内部の対流の関係で、砂漠となっている。
基本的にほかの国から輸入されている。
南には、レガリウスと数年に一度つながる場所があるので、戦いの前線地となっている。
最近は、ほかの国との戦争で、資源を手に入れようという不穏な動きがあるといわれている。
兵たちは魔物の被害にたびたび遭うため屈強である。
また、炎が戦の象徴であるとし、崇めている。
東に位置する国、土と本のレスティン王国。
首都は、デージー。
大地がよく肥え実りが多いため、農業が盛んである。
森や川も多いため、食料は豊富である。
食料も多いことやほかの土地よりも魔力の源泉が多いことが原因で、魔獣の発生率が高い。
検査機などを使うことによって人の魔人化はほとんど起こることはないが、それでも完全には防げていない。
最近は、帝国に対して、国境に兵を多めに配置している。
西に位置する国、風と法のファスティ教国。
首都は、ガルサデ。
風がよく吹き、この国の丘には、たいてい風車が建てられている。
牧畜も盛んであり、皮や骨などの素材はもちろん肉などの食料も多い。
また、法律を作って統治されており、ほかの国よりも行為に対する黒と白がはっきりしている。
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今いる国は、レスティン王国かな。
この首都っていうのはたぶん王都のことだろうから。
アクレシア皇国の山の中にある町は一度みたいな。
そういや鍛冶屋の頑固おやじとか言われていた人は、この国出身じゃないのか?
鉱石の採掘地だし。
まぁ、どこの国も旅してみたいな。
でも、エクシリア帝国とかって大丈夫かな。
戦争ばっかりしてると滅びるだろうに。
このギルドで、とりあえず必要な知識を手に入れたら、この国だけでも回ってみようかな。
下にその国々の見どころが書かれている。
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アクレシア皇国のカルパス湖に近い高台にあるミュレルバッハの滝。
落差は約160メートル、幅は30メートル。
かなり遠くにいても水しぶきが感じられる。
エクレシア帝国の砂漠に多くある古代遺跡、その多くはまだ研究中である。
遺跡のものを持ち出さないように厳重な警備がされている。
また、これらの遺跡の案内には危険が伴うため、案内人は高額な給料で雇われている。
レスティン王国の名所と呼べるものはほとんどなく、その豊かな土地で生まれた食事を目当てに来るものがほとんどである。
時々野生の動物を見に来るものもいる
ファスティ教国の丘に立つ風車が観光名所となっており中を見学できる。
大きさは様々で、10から20メートルくらいのものが多い。
ファスティ教国の首都ガルサデには、国でもっとも大きな風車は、全長35メートル。
『風の道』と呼ばれている。
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行きたいな。
こんな写真ばかりじゃ物足りない。
記憶もこういう風景を見たら戻るかも。
しばらく写真を見て一人で盛り上がっていた。
現在の時刻 9:50
がちゃ
扉が開く。
先手必勝!というわけで、
「すいません。」
先に謝ってみた。
「え、えっと何のことでしょうか?」
入ってきたのは千花。
な、なに……お隣さんじゃない……だと。
「間違えただけだ。ところでいったいどうしたんだ?」
この10分後にこの言葉を後悔することになるのを当然俺は知らない。
「あのいっしょに行ってほしいところがあるのですが……。」
行き先はただの服屋。
「どうして、美咲と一緒に行かなかったんだ?」
女同士のほうが盛り上がるのにと、数少ない俺の記憶がいっている。
「いえ、美咲さんは今日は王宮に行きましたよ。いえっ、美咲さんの力のせいで召し上げられるとかではなくて、一介の薬師として、呼ばれたんです。王が風邪気味なので薬を届けにいったんです。それに、美咲さんはこの国でも指折りの薬師なんです。私も名前を知っていたんですが、私と同じ年齢だとは思わなかったので気づきませんでした。」
一瞬、俺の顔に浮かんだであろう不安な表情を見て、すぐに説明してくれた。
「っていうか今日じゃなくてもいいんじゃないか?明日なら美咲も空いてるかもしれないんだしさ。」
「い、いえっ!今日は向こうの店長さんに呼ばれたんです。」
えっと……。
「麻奈花さんだっけ?」
「そ、そうです。」
季節は、春、夏、秋、冬の4つである。
それぞれの季節が、3つの月を持っている。
春は、芽の月 花の月、葉の月。
夏は、雨の月、暑の月、雷の月。
秋は、風の月、紅の月、落の月。
冬は、雪の月、寒の月、氷の月。
現在は芽の月である。
冬は終わりを迎え、春に向かいつつある。
時折、寒い風も吹くが、今日は暖かい。
と、酒場のマスターも言っていた。
だが、千花の足が震えている。
「震えているが、寒いのか?」
「い、いえ、武者震いです。」
………何に?
そして俺たちは店の前についた。
to be continued