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神とともに歩む者  作者: mikibo
長すぎるプロローグ
10/98

ギルドへ行こう!

美咲の話が終わり、遠くに建物が見えてきた。

太陽はすでに西側に傾きだしている。


「あれが王都よ。といっても城壁だけどね。夕暮れまでにはギルドにつけるから、そこは安心して。

向こうに着けなくても、ここら辺は強い魔物も出ないし、野宿できるから。」

「はい。」

「やっとか。って、魔物って何。」

「高密度の魔力に当てられて、姿が変化した動物のことよ。それが知能を持ったら魔人という分類になるわ。

魔物も魔人もそのを使って、炎を吐けたり、魔人にいたっては、魔術を使ってくるものもあるらしいわ。そういったものをギルドが退治したりするのよ。」

と、いったん説明を終えた。

「ところで、いまさらだけど、うちのギルドでいいの?」

美咲が、千花に向かって聞く。

「うちのギルドって、ほかにもギルドがあるのか?」

「この国には、ギルドが無数にあるわ。中でも、4つがそれらのトップにたっているわ。

それはね。

民間人の生活を助け支えていく、『協力の輪』。

城の兵たちの集まりからできた、『都市の礎』。

王の政治に助言と意見を述べる、『賢者のげん』。

政治に干渉されないなんでも屋、『全人の門』。

これの、『全人の門』が私がいるギルドよ。」

「でも、さっきのうちの3つで十分だと思うんだが。」

「協力の輪は、基本的にそのギルドがあるまちの外での活動は越権行為だし、都市の礎は、下手にほかの都市に干渉したらしたら戦争になっちゃうから、それを補うための全人の門なのよ。」

「美咲さんの服についているそのバッチは、ギルドのエンブレムですか?」

「そうだよ、中立と調和の天秤。でどうするの?」

「私もそこに行こうと思います。」

その後、三人はしばらくたわいもない話を続けていた。



「やっと、到着した。ここが、南門よ。」

「すごい人だ。」

普通、外から、城壁があるため町の様子は見えないが、門が開いているので、その間から見ることができるのだ。

中には、人の海が広がっていた。

千花も初めてなんだろう、俺と同じように驚いている。

「今日は、お祭りの日ですか?」

「毎日この調子よ。」


俺が門をくぐろうとすると目の前に槍が現れた。

「見ない顔だな。身分証を提示したまえ。」

俺がどうしたらいいのか、困っていると、美咲がバッジを見せた。

「後ろの二人は、連れです。二人とも、今から身分証を作りに行くところなんです。」

「猫かぶってる・・・ふぎゃ。」

思いっきり足を踏まれた。

「どうぞ、お通りください。」

ギルド様様ってことかな、いや美咲にあてられたのか。

彼の顔がちょっと赤い。

「あんただまされ・・・ふぎゃ。いたッ。脛はないだろ脛は。」

涙目になりながら抗議する。

が、無視された。


入ってしばらくのところ、千花が祭りだと思ったところに行った。

「市場よ。日用品から情報までたいていのものは、ここで手に入るわ。おっちゃん、りんご3つ!」

「ほれ。いつも世話になっとるからやるわ。」

と、投げてよこす。

「今のは?」

「行商のおっちゃん、いつも私が町の移動依頼受けてるから。」

りんごを食べながら、市場を抜けると広場があり、いくつかの店らしきものがあった。

「人が減りましたね。」

「ここには、宿が多いわ。でも、ギルド員はちゃんと住む場所が別にあるから。気にしなくていいわ。後、向かいにあるのは、鍛冶屋よ。市場に武器も出回ってるんだけど、あたりはずれが多いから気をつけて、その点、鍛冶屋は一定基準をクリアしたものだから安心よ、その代わり値段もするけどね。あの鍛冶屋のおっさん、自分が気に入った人には、オーダーメイドで作ってくれるらしいわよ。私もほしいんだけど、作ってくれないのよ。」

と、言って一呼吸置き、ささやき声で告げる。

「内緒にしておいてほしいんだけど、その人、細工の民なの。」

王都に来るまでに美咲が話してくれたことを思い出し、うなずく。


とりあえず、今日はギルドに行くことにして、そこを通り過ぎた。

広場を出てしばらく店が続く。

さっきのとこと違って、屋台の数が多めだ。

それも、甘いお菓子などが中心である。

二階建ての建物が2つ並んでいた。

「東側が、協力の輪よ。」

指差した先には、数十個の輪が輪になっているマークがあった。

おそらく、輪の一つ一つが人を表しているのだろう。

「それじゃ、西側が?」

「そっ。」

そして、美咲は言った。





ようこそ。われらがギルド、全人の門へ。





更新が一週間に一度くらいになります。


2012/02/29修正

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