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突然の抱擁

ユティシアは何者かによって抱きつかれていた。


「可愛い~!!」

ユティシアは突然の抱擁に驚き、反応することができない。きつく抱きしめられているので、相手の顔は見えない。部屋から飛び出してきたところを見ると、おそらくこの方がディリアスの母なのだろう。


「シャラって呼んでね」

「えと…シャラ様…?」

「やっぱり可愛いわねー!!」

シャラはユティシアをさらに強く抱きしめる。


「やめて下さい母上。ユティシアが困っています」

そう言うとディリアスはシャラの腕の中にいるユティシアをひょいと抜き取り、シャラから守るように後ろに隠す。


離れると、シャラの容姿がよく見えた。ふわふわした茶色の髪と、銀の瞳。年齢に不相応な美しい容貌を見ると、ディリアスが母親似だということがわかる。

正直、話を聞いてどんな人かと想像していたが、浮かべる笑みは悪戯っ子のようで、まさかこの人が国を動かすほどの人だったとは想像できない。


「ディリアスったら意地悪ね~。だいたい何故今までこんな可愛い子に会わせてくれなかったのかしら?」

「もし会わせたら、母上、今みたいに襲っていたでしょう」

ディリアスはため息をつきながら言った。

「襲っているとは失礼ね。可愛いものに見境がないだけよ」

そう言ってユティシアの方に視線を向ける。

「それにしても、ユティシアちゃん本当に可愛いわね~。お人形みたいに綺麗な顔して」

にこにことこちらを見つめてくるシャラに、ユティシアはぎこちなく笑みを返す。


「訓練所で息子をのした子なんて、どんな子だろうと思っていたのだけど…」

「……見て、いらしたのですか?」

ユティシアは凍りつく。あれはさすがに見られてはまずいだろう。


シャラは来て、と言って窓のほうへとユティシアを導く。窓に歩み寄ると、そこからは騎士団の訓練所がよく見えた。

「いい眺めでしょー。ユティシアちゃんの戦いもばっちり見えていたわよ」

自慢げにシャラは言う。


「…さっさと用件を話しましょう、母上」

いい加減、精神的に限界に達しそうだったディリアスは言った。

「急がないの。まず、朝食をとってから話しましょう」


そうして朝食が始まった。朝食は三人分の朝食とは思えないほどたくさんの料理が運ばれてきた。

シャラは女性とは思えないほどよく食べた。ユティシアは、というと…

「ユティシアちゃん、これなんかどぉ?おいしいのよ」

シャラのペースでいろいろな物を食べさせられていた。こんなに食べたのは本当に久しぶりだった。だが、もうこれ以上は食べられそうにない。


「母上、程々にしておいて下さいよ。ユティシアは少食なので」

いつもは食べろと言うディリアスだが、さすがにユティシアがかわいそうになってきたので、シャラをとめる。

「まだまだユティシアちゃんに食べて欲しいものがあったのだけど…」

…なるほど、それでこの量か。ディリアスは呆れる。朝から料理人も大変だっただろう。



そんなこんなでシャラとのはじめての食事は終わった。


そういえば、とユティシアはディリアスの言った言葉を思い出す。用件っていったい何なのだろう…?



最近、心情の描写が少ない、という意見を頂きました。

本当ににそのとおりだと思います。


実は作者は小説を書くのも読むのも苦手でした。本はよく読むのですが…なぜでしょう?

読んでいたのが論文のようなものばかりの時もありました(思想学、文化学などが大好きな作者です)。


そのせいか、学生な作者ですが、現代文の小説の問題はいつも得点4割以下。


小説についてまだまだ勉強不足な作者ですが、よろしくお願いします。


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