表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
伝説級の精霊ですが、今日もただ遊んでいます  作者: トイレットペーパーの芯
4章 : 正体バレたら即終了!?偽りの転校生は最強でした☆
48/74

第48話:バレたら即終了☆だけど友達できそう!?

──また魔導兵器が来るかもしれない。

それなら、こっちも準備しなきゃ。


そう思った私は、情報が集まる場所に潜り込むことを決めた。

王国の研究所や図書館は外部者立入禁止。

でも「学生」なら、入れる。誰にも怪しまれずに、堂々と。


……だから今、私はここにいる。

この“人間の学園”で、バレたら即終了の転校生やってます☆

「……それでルネアさん、今日の座学の課題は提出されましたか?」


「え〜っと……えへ、ちゃんと出したよ? 時間ギリギリで☆」


「まさか本当に出してるとは……!」


真面目な生徒代表タイプ、ティアラが肩をすくめる。


「やっぱりルネアさん、ちょっと変わってるけど……面白いかも」


(……え? いま、私ちょっと褒められた!?)


私はちょっとドキドキしながらも、すかさずいつもの調子で笑顔を返した。


「でしょ? 私、変だけど無害だから、よろしくね〜☆」


* * *


昼休みの中庭。

私は木陰のベンチに座って、そっとおやつを取り出す。


「今日のスイーツは〜……チョコスフレ♪」


そこに、さっきのティアラがまた現れた。

彼女はちょっと戸惑いながら、私の隣に座る。


「……隣、いい?」


「もちろん☆ 一緒にチョコ食べよっか?」


* * *


「ルネアさんって、謎が多いよね。どこから来たの?」


「え〜っと、それはね……ひ・み・つ♪」


「またそれ……」


でもティアラは、怒るどころかクスッと笑ってくれた。


(えっ、なんか今の空気、普通に友達っぽくない!?)


──今日は友達が生まれた日……かも☆


* * *


「そういえばさ、ティアラは何でこの学園に来たの?」


「え? 私は……魔導医術を学びたくて。でも、正直まだ実感わかないんだよね」


「ふ〜ん、えらいじゃん。将来の夢とか、あるんだ?」


「あるよ。……でも、笑わないでよ?」


「笑わないよ〜、たぶん☆」


ティアラはちょっとだけ照れくさそうに微笑んだ。


「私は……傷ついた人を、ちゃんと治せる魔導師になりたいの」


「……うわ、それめっちゃカッコいいやつだ〜!」


私は素直にそう思ったし、そう言った。

ティアラは目を丸くして、でも嬉しそうにうなずいた。


「ルネアさんは? なんでこの学園に?」


「え? え〜っとね……私はただ、“ちょっと勉強しにきた”って感じ?」


「ふわっとしてる〜!」


「バレた? でもね、本当にそうなんだよ。色々、見ておきたかったの」


私の言葉に、ティアラは何かを察したように、ふっと優しく笑った。


「じゃあ、これからも一緒に見に行こう。学園のことも、世界のことも」


「うん☆ よろしくね、ティアラ!」


* * *


午後の授業が始まって、みんなが席に着く中、私は後ろの窓から空を見ていた。


雲の流れが少し速くて、どこか不穏な風が吹いている気がした。

でも、今日だけは“普通の学生”でいたかった。


「……さて、今日のプリント配るの、誰か手伝ってくれるか?」


先生の声に、手を上げようとした瞬間、ティアラが私を見てにっこりした。


「……手伝ってくれる?」


「もちろん〜☆ 今の私は、“良い子モード”中ですからっ!」


私たちはプリントの束を抱え、笑いながら教室の前へと歩いた。


今日の私は、ちょっぴりだけ“本当の学生”に近づいた気がした。



もしかして今日、私、ちょっとだけ“普通の学生”だったかも?

ふふっ……悪くないね、こういう日も☆


でも、また変な視線は感じてるけど……それはまた今度考えよっ♪

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ここまで読んでくれてありがと〜! 今日もふわふわルネア、元気に生きてます☆ 「面白いかも!」って思ったら、 評価ボタン(★)とブクマしてくれたら嬉しいよ〜! 感想も気軽にどうぞっ♪ 全部、ちゃ〜んと読んでるからねっ! 次回もお楽しみにっ☆ るねあより♪
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ