第45話:思わずヒヤリ!?危うく正体バレそうになった件☆
今日は穏やか〜に、お昼寝でもして過ごそうって思ってたんだよ?
でもね、そんな日に限ってトラブルって起こるんだよね〜。
まさかあんなところで、自分の正体がバレかけるなんて、聞いてないよぉ〜!?
放課後の学園。私は人気の少ない温室裏の通路を歩いていた。
ちょっと静かなところでおやつタイムでもしようかと思ってたら——
「……って、え!? なになに、この焦げ跡……?」
そこには、焦げた草とひび割れた石畳。そして微かに残る魔力の痕跡。
(うわ、まさか……この反応、私の“圧”が漏れた時にそっくり!?)
「ルネア〜! こっち来てーっ!」
呼び止めたのはティアラ。彼女の後ろには、生徒会のメンバーや魔術科の生徒が集まっていた。
「ここ、誰かの魔力が暴走したみたいなんだけど、原因がまだわからないの」
「ふーん……へぇぇ〜……(ごまかしごまかし)」
私はできる限り無表情で、現場をぐるっと確認。
でも、見るたびに背筋がひやりと冷たくなる。まるで、私の残留魔力が誤って残ったかのような反応だったから。
そのとき、魔術科の男子が私に近づいてきた。
「ルネアさんって、魔力量の変動がたまに不自然なんだよね。観測結界でも記録に残ってるよ?」
「えっ!? ちょ、そんなのあるの? それってプライバシー侵害じゃない〜?」
「いや、校内安全のためのもので……でも、普段のルネアさんと一致しない瞬間があって」
(あ、あかんやつ!? このままじゃ、絶対に疑われる!!)
ティアラが割って入って、話を切ってくれたけど、私はすでに脇汗MAXだった。
「ルネア、あなた……最近ちょっとおかしいよね?」
「えっ、な、なにが? 私はいつもどおりだよ〜☆ おやつとお昼寝、最高って感じで!」
ごまかすしかなかった。いや、これ以上聞かれたら、正体がバレる!
* * *
その日の夜、寮のベッドで私は仰向けになって天井を見つめていた。
(……これ、マジで気をつけないとヤバいよね?)
日常を楽しみながらも、私は“普通”を演じ続けなければならない。
でも、ちょっと気を緩めたらバレるかもしれないなんて、難易度高すぎじゃない!?
「はぁ〜〜、今日は疲れた……。明日は、絶対に何事もなく過ごすぞっ!」
私は自分にそう言い聞かせて、毛布に包まった。
ほんの少しの油断で、全部バレるかもしれない。
だからこそ、私は明日も、“ただの生徒”を演じるのだ☆
ばれたら即終了、それが今の私のリアルライフ☆




