第四十話:新たな力、最強の敵との戦いが始まる☆
「ふぅ、ようやく一段落…と思ったけど。」
倒れた敵を見ながら、私は静かに息をついた。
「あれ…まだどこかで気配を感じる…」
背後で 不安定なエネルギー がひしひしと伝わってきた。
何かがまだ、終わっていない気がする。
「リシャ、ナリ、警戒を強めろ。」
二人もすぐに私に応じて、周囲を見回しながら警戒を開始する。
突然、空気が重くなるのを感じた。
「これは…違う、ただの余韻ではない。」
私は目を鋭くして、周囲を警戒しながらゆっくりと歩き出す。
すると、目の前の地面がゆっくりと裂け、そこから異次元のエネルギーが溢れ出してきた。
「リシャ、ナリ、準備して!」
私は即座に 瞬間移動 で後ろに下がり、さらに敵の動きを見極めるために視線を集中させた。
その時、 空間が歪み、突如として 巨大な黒い渦 が私たちの前に現れる。その渦からは、冷徹で邪悪な魔法エネルギーがあふれていた。
「……この感じ、まさか…」
私はその渦を凝視しながら、心の中である予感が強くなった。
「リシャ、ナリ…この敵、ただの機械じゃない。完全に 異次元の存在 と言っても過言じゃない。」
リシャが冷静に反応する。
「ルネア様、間違いなく異次元から来た者です。」
「だろうね。」
私は息を呑みながら、手をグッと握りしめた。
その瞬間、黒い渦の中から、一人の男性の姿が現れる。
---
ルネアの戦いは終わった。
かつてこの異世界で経験したどんな戦闘をも超えるほどの、強力な敵との激闘だったが——
彼女は、堂々と勝利を手にした。
その力は、もはや誰にも真似できない領域にあり、
その姿は「伝説級精霊」としての可能性を証明するものだった。
けれど、戦いを終えたルネアの心に、一つの疑問がよぎる。
「こんな敵……また現れたらどうするの?
なら、私はどうすべきだろうか……」
勝ったはずなのに、不安は消えない。
同じような脅威が、再び現れたときのために。
彼女は感じていた。
これは単なる偶然の戦いではなく、もっと大きな「何か」の前兆かもしれない、と。
「次は……人間界ね。あそこに行って、ちゃんと備えなきゃ。」
そう、自分に言い聞かせるように呟くルネア。
古代魔導兵器に関わる遺物や書物を探し、迫り来る“本当の危機”に備えるために。
彼女の新たな旅の目的は、はっきりと定まった。
そして——
「ふふっ、またちょっと面白くなってきたかもね?」
「貴様がルネアか。」
その声は冷徹で、まるで 全てを見透かしている かのようだった。
「あなたは…何者?」
私はその男性に向かってゆっくりと歩み寄る。
「私は、全てを知る者だ。」
その声が、空気の中に響き渡る。
「君の力も、知っている。」
「ふん、知ってるって言う割には、なかなか面白い戦いだった。」
私は肩をすくめて笑ったが、相手の目には 冷徹な決意 が宿っていた。
「君の力は確かに素晴らしい。だが、君が持っているその力を持っても、私には届かない。」
その言葉が響いた瞬間、私は瞬時にそのエネルギーが重く圧し掛かってくるのを感じた。
「これは…相当な敵だ。」
私は瞬間的に 目の圧力 を放ち、その場を切り抜けると同時に 瞬間移動 で距離を取る。
「どうだ、私の力を受けてみろ。」
その男性は手のひらを向けてきた。
そして、その手からは空間が歪み、何かが私に向かって飛んでくる。
「なに!?」
私は瞬間移動で回避したが、その攻撃はまるで 時間 すらも操るかのように、 速度が変化 して追いかけてきた。
「これが貴様の力か…全く…想像以上だな。」
私は再度、 目の圧力 を使い、その攻撃を止めようとするが、相手は一歩も引かず、 次元の壁を越えて さらに強力な攻撃を放つ。
「くっ、これは簡単にはいかない!」
私は 瞬間移動 を繰り返しながら、相手の 攻撃を避けつつ反撃 しようとするが、相手もまた それを予測 していた。
「君がどれだけ強くても、所詮はそれだけだ。」
男性は冷ややかに言い放ち、 空間を歪めながら 次々と強力な 攻撃 を私に浴びせてきた。
「…おもしろい。」
私は冷静に反応し、 目の圧力を最大限に解放 する。
「本気を見せてやる。」
その瞬間、私の周りに 膨大なエネルギー が集まり、 瞬間移動 でその力を解放した。
相手の攻撃は一瞬で 弾かれ、私は その隙に一気に接近 し、 最強の一撃 を放った。
「これで…終わりだ。」
私はそのまま力を込め、最後の一撃を決める。
その瞬間、相手の姿が完全に消え、 周囲の空間 が一時的に静まり返った。
「やったか…?」
私は息を整え、倒れた相手の姿を見つめながら言った。
だが、心の奥底で確信している。
「これが本当に終わりじゃない。」
何かがまた、次に待っている。
「まだ続くんだ、戦いは。」
私は再びその力を感じ、冷静に次に向けて準備を始めた。




