第二十四話:お風呂でバレた!?性別不詳の天才精霊☆
「ふぅ〜……やっぱ、お風呂は最高だね〜☆」
湯けむりの中、至福のひととき。
今日の発明フィーバーもひと段落。
たまにはリラックスタイムってやつもしなきゃね。
ここ、ソルナ村には私専用の湯殿がある。
いや、勝手に作ったんだけど☆
温泉の源泉を引いて、前世の知識で組んだ魔力温調装置。
しかも自動洗浄、蒸気調節、匂い付け機能まで完備!
「これぞ、ルネア式スパシステム☆」
お湯につかりながら肩を回す。
「あ〜〜、最高〜〜。魔力の流れも整う感じする〜」
そこへ——
「ルネア様、失礼しまーす!」
元気よく入ってきたのは、ナリとリシャ。
どうやら二人とも、私と一緒に入りたかったらしい。
「え、うそ、今って混浴タイムだっけ?」
「だってルネア様、いつもフラットに入ってるじゃないですか!」
「うんうん、気にしない気にしない☆」
「それは……そうですけど……」
でも、そのとき。
リシャの手が、私の肩に軽く触れた。
「……!? あれ?」
「ん、なに?」
ナリが首を傾げる。
「リシャ、どうしたの?」
「いや、なんか……変、っていうか……」
「ま、まさか……ルネア様って、女の子? 男の子? それとも……?」
ピタッ。
湯けむりが静まる。
「……え、今さら?」
「え!? 今さら!?」
私が堂々と立ち上がると、二人は同時に目を覆った。
「ちょ、ちょっと! 隠してくださいーっ!」
「なにを!? ほら、精霊だもん、性別とかあんま関係ないって☆」
「いやでも! でも、でも……!!」
その後、風呂場に響き渡る悲鳴と笑い声。
ロボが扉の外から冷静に報告した。
「本日:ソルナ村・混浴騒動、記録更新」
性別? そんなの、どうでもいいじゃん☆
だって私は私、精霊ルネアなんだから!
でも……
「ちょっとだけ、気にしてくれるのって、なんか……うれしいかもね?」




