1 プロローグ①
高校2年の夏
俺、笹森 颯は、驚愕していた。
「どうしてこうなった…」
いきなりの出来事で俺はつい口ずさんでいた。
今自分が置かれているこの状況になれば誰だってそう思う。
今俺がいるのは…
なにもない空間、ただ白い、とても白い。
昔やってたゲームで設定ミスって白飛びしたような白さ。
そんな謎の空間でポツンと俺一人だけ立っている。
「とりあえず周りの状況を……あれ⁉」
「動けない⁉」
動こうと思っても一切足が動かない。
というか首から上しか動かせないし感覚もない。
立ったまま金縛りにあったような感覚。
まぁ、金縛りにあったことなんてないけどハハ…と
気を紛らわせつつ、落ち着こうとしたその時
「ごきげんよぅ」
どこからともなく声が聞えた
女の声だ。
しかし、声の主は見当たらない。
首を動かして背後も確認するがやはりいない。
どういうことだ?
そう思っていたら、再び声が聞こえた
「やはり貴方を選んで正解でしたぁ」
選んで?一体どういうことだ?というか誰だ?というかそもそもここはどこだ?
幾つもの考えが俺の頭の中を駆け巡る中、
謎の声は続けて語る
「こんな常軌を逸した状況でも貴方はとても冷静ですので、私の願いを聞いてくれそうですねぇ。
普通の人なら既に発狂してますよぉ」と。
確かにそうだ、普通なら白くてなにもないこの空間で
身動きができなければパニックになるだろう。
しかし俺は不思議に思った。
『なぜ、これほどまでに冷静でいられるのだろう』と。
普段の俺はドッキリ要素のあるものは特にパニックになるし、
ドッキリ要素がなくても内心では結構焦る性格で心臓の鼓動が早くなるのを知って…
ここでは俺は違和感に気づいた。
「あれ、心臓動いてる?」
胸に手を当てて確認するが心拍がない。
「えっえっ!?」
「やっぱ動いてない!じゃあなんで俺生きてるんだ?というか腕動いたし…」
さっきまで金縛りで動けなかったはずの腕が動かせるようになっていた
しかも腰のあたりまでは動かせるようになってる
「そろそろよさそうですねぇ」
再び謎の声が聞えた。
今度は声の主の姿もあった。
銀色の髪と目をした女性、耳もとがっている。
「そうですねぇ、まずは自己紹介から致しましょうか。」
「私の名は、ソフィア・ゲネシス。女神みたいなものですよぉ。」
中学2年生ぐらいに誰しもが罹ったであろう某病。症状としては、教室に侵入した不審者を一人で撃退する妄想をしたり、やや痛めの発言をしたり、異世界転生・召喚を夢見たり、アニメやゲームの世界にあこがれたり・・・
これは、私がこの病にかかっていた時に考えていた内容を基に物語にしたものです。
要するに、俺TUEEE系 の話になる予定です。はい。
※空き時間に執筆しているので、1EPにつき1000文字程度を目安で更新していく予定です。
(こうすれば比較的早く更新できそう)←出来なかった。by8月の作者