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いきなり過去編突入 3

その男の名前は、アオイ。


アオイの力は俺たちの常識を超えたものだった。実際の戦闘なんて見るまでもなく『強い』。


シュトラよりも、フェルンよりも、ヴィルラドよりも。・・・・そして、なんちゃって勇者の俺よりも。


アオイの魔力は俺の8倍くらいあった。うん、8倍。


一応もっかい言うよ?アオイの魔力は俺の8倍。


こんな俺でも一応は勇者。パーティの中では雑魚と言っても、それなりには多い方だ。


そんな俺のちっぽけなプライドを、あいつは簡単にぶち壊した。8倍という大差をつけて。


それに、アオイの凄いところはそれだけじゃない。なんといってもその『ギフト』だ。


『神の眼』と名付けられたその瞳は、時間をほんの少しだけ完全に止めてしまうのだ。


・・・この上なく戦闘向きで、まさしく神に等しい能力。


そんなテートオブチートのアオイは、王様にこういった.


ーーー俺は神に選ばれた、と。


なんでもアオイは、違う世界の人間らしい。とらっく?というものとぶつかって、気が付いたらこの世界にいたと。


自分のもつ規格外の力も、時を止めれる神の眼も、文字通り神様からの贈り物(ギフト)だと。


荒唐無稽な話だ。あいつが違う世界から来たなんて証拠は一つもない。


だが、アオイの持つ圧倒的な力がその話に謎の説得力を与えている。


・・・アオイは最後に、身の上話をこう締めくくった。


『俺こそが、世界を救う勇者だ』


シュトラを除いた全員が俺を見た。現勇者である俺を。ーーーシュトラだけは苛立たし気にアオイを睨みつけていた。


『そなたもまた勇者と申すか・・・』


国王が長く伸びたひげをいじくりながら、うんうん唸る。


そして、考えがまとまると・・・俺とアオイを交互に見た。


「一対一で決闘というのはどうじゃろうか」


いやいや待て待て。なんでそうなる。


「勝った方を勇者認めるという事でしょうか・・・?」


フェルンがおどおどと尋ねると、国王は威厳たっぷりに頷いた。


「わしとしてはどちらも信じてやりたいが、わが国では勇者パーティへの支援は一つで限界じゃ・・・」


なるほどね、無能に落とす金はないと。


・・・てか、あの国王。長年勇者として生きてきた俺と、いきなり現れたチャラい男を指して『どちらも信じてやりたい』だと?


俺に勇者として相応しい実力がないから疑い始めたのか。それか国王も、教会の爺を『半分ぼけてる』と思っていたのか・・・


「力こそパワー!いいじゃん、わかりやすくてさ。それじゃあ・・・お手柔らかに頼むよ、現在の勇者さん?」


アオイが俺をにやにやとみる。


・・・こうして。


『神に選ばれた勇者』vs『半ボケの爺に選ばれた勇者』


の、熱きデュエルが始まろうとしていた。

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