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第五話 薄暗い部屋の二人

「けけけけけ。やっぱり女子校は面白いのう!」


薄暗い部屋の壁に液晶画面が九つ竝んでいる。その前には、ワイングラスを手にした麦彦が坐っていた。麦彦の背後に立つのは、サングラスをかけ、黒いネクタイと黒い背広を身につけた秘書だ。


画面には、白山女学院の様々な景色が映っている。当然、一冴と菊花の姿もあった。


「いやあ、一冴君を入学させたのは正解じゃったわい。多感な小娘を揶揄(からか)うのも面白いが、これが女装した男ともなれば――なかなかどうして!」


左様に仕りますね――と秘書は同意する。


ここは、理事長室に隣接する隠し部屋だ。校内のあちこちに設置したカメラを通じ、生徒たちの様子を麦彦は監視し続けてきた。生徒たちは、時に痴話喧嘩を起こしたり、同性愛に走ったり、奇行を起こしたりした。それを眺めたり、時として介入したりするのが麦彦の趣味だ。


当然、トランクスを置いたのも麦彦である。


「して――山吹(やまぶき)。一冴君が懸想しておるのは、あの鈴宮蘭で間違いはないかな?」


はっ――と、秘書は答える。


「恐らくはそうでしょう。私立探偵からも報告が上がっております。中学校の頃のクラスメイトたちの証言によれば、上原一冴はあの鈴宮蘭を酷く気にかけていたとのこと。それは寮へ入ってからの態度からも明らかかと。」


「ふむ――して、菊花が懸想しておるのは――」


「上原一冴で間違いはありませんね。」


麦彦はにやにやとする。


「ま――ひとまずは見守るかの。」

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