ガチャ65 魚屋の若大将は訳ありで
旅行行きたい
黒と白は朝のお散歩をしていた。
「あれは! なんかあるです~!」
「ご飯なのですか~!!?」
「美味しそうな魚と包丁が落ちてます~!? 魚屋さんが落としたのかな?」
「とりあえずカイに届けよう。うん」
「でも、落とし物は警察に届けるようにってここに警察はいないけど。でもギルドがあるよ」
「そだねー! じゃあ念話で連絡取るね。もしもし~カイ君、落とし物拾ったよ~」
そうして俺はクロとシロのお散歩道まで来た。
ちょうど日課のダイエットもかねて歩きをしていたので、レイミーも一緒に来た。
「ご主人様~カイ君は私が欲しい?」
「ニンジンならあるぞ」
「あぁ、凄くその冷たい目線が好み! もっと蔑んだ目で見てカイ!」
「なんかお前変だなレイミー。まあいつものことだが」
そんなことも大事だが、レイミーのことよりもクロとシロが抱えているお魚と包丁だ。
包丁は抜き身じゃない。
袋に入れられて、刃の部分は動物のというかモンスターの毛皮か? で守られている。
落とし主はただでさえ道具を大事にしているのが手に取るようにわかる。
とりあえずお魚もデカい。
巨大な鯛ほどではないがさんまを一回り大きくしたような魚だ。
落とした人に悪いからギルドに届けるか。
そうして俺たちはギルドまで転移していった。
アルカの村のギルドに落とし物を落としたことを報告しようとしたらなんだか風貌が魚屋さんみたいな若大将みたいな、そんな風貌の優男がいた。
焦っているようで、もしかしてこの人が落としたのかな?
俺は意を決して話しかけた。
すると若大将は返事をしてくれた。
「てえへんだ! てえへんだ! 俺の愛刀の包丁がなくってよ! 知らねえか兄ちゃん?」
「これですか? 湖畔で拾ったんですが?」
「おぉ兄ちゃんが拾ってくれてたんか! お魚も落としたんだが……」
「これなのですか~!」
「これだと思います~!!」
シロとクロが若大将に話しかけた。
若大将は捻り鉢巻きを頭に巻いている。髪はサラサラで清潔感がある。
それでいて、とても美しい。
最初女性かと思った。がよく見ると声は女じゃない男性的な声だ。
若大将が話しかけてくる。
「いやーすまねえな兄ちゃん。おいらの包丁を一番の包丁。魂よりも大事な包丁を届けてくれて、これはお礼をしないとな……」
「いりませんよ、こちらはたまたま拾っただけですよ」
「こっちは魚屋の行商人でかつ実演販売に飲食まで行ってるんだ! こちらがお礼するまで返さねえよ! あぁすいません、おいら熱くなる性格でして、おいらお礼したくていつもいつもお礼したくなるんです」
どうも訳ありのようだ。
家のお屋敷にご招待した。
すると若大将の幸太さんはコウタさん。コウタ? ジャパニーズ?
俺の地球と同じ日本人名の男性に初めて出会った。
彼は東方にある富士と出雲と森と福永と朝河と神海と冥榎と言う七島列島からやってきたらしい。
神海と冥榎が二大超大国で、朝河が清流のある河のある国で、福永が宗教国家でホトケ様を信仰しているホトケ様万歳のくにで、富士と森がかなりの田舎で人は殆ど住んでないとか、出雲には神様が住んでいるとか。
神々の国で神様も七島列島にお引っ越ししたという過去があるとか。
その七島列島を総称して日ノ本という名前らしい。
ほぼ日本じゃねえか漢字も存在するし、行きてえめっちゃ行きてえでも遠いなぁ船か飛行機でもないとさすがに行けないか。
ドラゴンの従魔でも見つかれば可能かもしれんけど、まあないものねだりだな。
ラノバ行きてえな。
「天導界さんと言うんですか? 幸太=魚満と申します。さあておいらの魚を食ってみてくれ!!」
幸太さんはとても優しそうでお魚を奢りますと言う。
俺はとりあえず黙って刺身を食べた。
ハクとシロ、クロとかユキには焼いた魚を上げた。
メルコさんは刺身一緒に食べていた。ミルスも食べた。ゼロは魚の生き血を吸っていた。レイミーもお刺身をバクバク食ってた。
チャチャは恐る恐る食べていた。でも美味しいことに気づいていた。
幸太さんは食べ終えた後に自分も魚焼き定食を食べていた。
もちろんだがキッチンを貸している。だから、旨く焼けている魚も魔導コンロ様々だな。
幸太さんは食べ終えた後に俺たちに悩みを打ち明けた。
どうやら船で来たそうだが、故郷の親父さんが心配らしいおふくろさんも高齢で生きている顔を見せて上げたいとか、それで帰るには実は船に乗るのだが、金が無いらしい。
なんだそんなこと俺たちも同行の許可を出してくれるらしい。
俺たちは個人の依頼を受けることにした。こちらが船代を出す代わりに故郷の朝河まで同行する。
故郷まで安全に幸太さんを守る。用心棒として雇われることにした。
もちろん報酬は美味しい魚料理と泊まり代。
どうも話によると妹さんが旅館を経営しているとか。それは是非見に行きたい。コウタさんの妹だ、美人に決まっている。
そんなこともあり旅の準備をしていくことに。
そうして出発の日になった。
どうやら今回お留守番は無いようだ。しかもお稲荷様まで来ると言う始末。ミコトさん何でくるの?
「実は出雲出身じゃうちはわしも帰りたいのじゃあ故郷に」
なんとそういうことか。じゃあみんなで行くか!
「待ってください!!」
声をかけてきたのはもちろんルムルちゃんだ。知ってたよ。
ロリババアハーフエルフのルムルちゃんまで行くとは同行者は多い方が良いけど、まだ増えそう。
フレアさんも来た。
「騎士たるもの! カイ殿がおおらかに旅をしていくのに護衛は多い方が多い。有給休暇を使い切るからどうか連れてって欲しい!」
みんな旅したいんだな。
そうだ、もう一人誘わないとミアリーちゃんだ。
だが、ミアリーちゃんは今日も狩りにでていて少しだけ心配だ。
ミルス? 頼むお前の分体をミアリーちゃんにつけてくれるか?
「いいよ、カイ。ミアリーが心配何だね」
これで安心だ。常に身代わり人形というアイテムで死を防いでいるが、遠隔の守護の結界もかなり無理もある。ミアリーちゃんが心配だ、狩りが戻ってくるまで待っていただから、すると帰ってきた。
「あれっみなさんどうしたんですか? 旅支度して?」
「ミアリーちゃんも誘って旅に出たいなと観光だよつまるところ」
事情を説明すると是非行かせてくださいと!!
猫耳とエルフ耳が両方ピコピコと動く。
とても嬉しそうだ。
母親も父親もいってらっしゃいと言ってくれてる。
当たり前だが常に遠隔で母親と父親にはヒーリングの呪文を魔法を使っている。ミアリーちゃんにもたまに会いに行って一緒にモンスターを狩っている。明日の稼ぎを一緒に稼いでいる。ルムルちゃんの店に卸すのも忘れない。フレアさんとはたまにデートしている。
さあて行くとするか。
頑張るぞ!!
この冒険を必ず成功させるぞ!!
「その域ですカイ!! 頑張りましょう、手つだいます!」
ユキがモンスターモードで話しかけてくる。一番頼れる従魔のユキが話しかけてきた、俺はこれだけだ満足だ。
さあ行くぞ! いざ行かん日ノ本に!!!
タバサはこの時一人旅をしていた。
西方のディスラムという魔導王国に赴いていた。




