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雨の日に

作者: mac

7月、梅雨。

昼から雨が降るという。

長い傘を持って出て良かった。

病院から出るともう降り始めていた。

駅横にある大人しい商店街通り、少し入ったところ。そこは主張しすぎず、ひっそりと、でも存在感のある品のいいカフェ。入ってみよう。

なんとなくそんな気分だったのだ。

店内の一番奥、壁際の席につく…こんな発見はなかなかない。今日の私はついている!

そこから見る外の雨は、なんというか、とにかく見ていて飽きない。

大人しいだけだった商店街は一気にノスタルジックな雰囲気を醸し出す。まるで映画のワンシーンのようだ。傘をさした人が時折通り過ぎる。それを見ながらコーヒーをすする。最高のマリアージュだ!

そんな表現をしたのも、たまたま持っていた本が『パリの石畳』だったからだ(笑)これもマリアージュ要素に含まれる。

そして外を眺めながらこんな想像をする。

まだ見ぬ子供に、雨が嫌いか?と問う。なぜ嫌いなのか?雨の日は出かけるのが億劫になるからであろう。では、雨の日のためのお気に入りを買いに行こう。とびきりのお気に入りを見つけよう。そしたら少し雨の日が待ち遠しく感じている自分に気がつくだろう。さぁ、雨が降ったらお気に入りを身につけて出かけよう。

これは自身への問いかけなのかもしれない。

実際に買いには行かないかもしれない。

とびきりのお気に入りなんて見つからないかもしれない。

でも雨の日にたまたま入ったカフェで、飽きることない眺めに思いきり浸ってみた、その心地良さの発見は、私の雨のイメージを少なくともプラスに変えたことは間違いない。

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