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死神?置いてありません。  作者: 相沢 深理
1/1

1話は基本、ボーイミーツガールだけど会ったのは優しいおじさん

初めての作品



・・・冷たい、苦しい

気づけば、流れのある水の中にいた。

突然の事でなんの考えも無く、息をする為に浮こうとするが、体は酷く疲労していて思ったように動かない

手は漂うようにだけだった。

「ぶがぁッ? (…っうぇ?!、くるしい、どうゆうこと!)」


いきなりの命の危機に混乱するしかないが、何故という疑問をよりさきに意識は眠るよう消えていく。

(…だれかっ!?……たす…けっ…)

いつの間にか自分の手を誰かが掴んでるのを見たのだった…







「……(んん?)」

陶器のカチャっと鳴る音がする。

自分はベットに寝かされているようだ。

いつも使い込まれた自分のベットではない他人のベットの感触。しかし、天然の温かみを感じる匂いがして嫌いではないむしろそのまま寝てたいという欲望が…



「おや」

「えッ!?」

芽生える前に先ずは理解しがたいこの現状を確認するために起きると

寝ていた場所はどうやら木造の建物のようで壁や床には木が使われているようで、いい木の香りがする。

そしてシンプルに棚や机、椅子などの家具が置かれて

部屋の角には暖炉が置かれ、薪がパチパチと爆ぜていた。

…がしかし、一番目に付いたのが、ガタイのいい髭のおじさんが革のベストにゴワゴワしてそうなチュニック?だろうか、ゲームで見たことがあるような服を着ている。

「おう、体は大丈夫かい?」

いきなり変わった格好のおじさんに質問され、焦りながらも返事をした。

「そうか、この時期の川は冷たいだろうからスープを持ってきたんだ。飲むといい」

「え、あ。ありが…とうございます…?えぇ?なに?どうゆうこと?」

この訳の分からない状況に困惑している俺は普通に生活している現代の悩める男子高校生でこんな手の込んだドッキリを仕掛けられるような人物ではない。

だけど、この人は海外の特有の堀の深い顔をして、流暢な日本語で喋りかけてきた。

コスプレにしては、よくできている…

「すいません…?あのぉ?」

「?あぁ、僕はルクルドだ。ルーやルクと呼ぶといい」

「え?あっはい。あのぉ、ここは?」

「ここはオーデエンズ村だが?君は変わった格好をしているな?」

俺もそう思う!あなたに対して!

あと、どこだよ!うちの近くに川あるけど、外国まで、流されねぇよ!

ルクルドと名乗る男性は考えるそぶりをして訪ねてきた。

「君、もしかしてだけど?異世界から来た?」

「…へ?え?マジでどゆこと?!」

まるで異世界に来てしまったような状況で答えを突きつけられ、更に困惑した。

「なんで?!どうゆうことなんだ?!」

誰に問うわけでも無く、只々叫んだ。

「安心しろとは言わないがとりあえず落ち着け。

君は…そういえば名前はなんだ?」

そう言われ、自分が子供の癇癪ように叫んでいることが恥ずかしくなった。

「すみません……俺は伊賀並 辰弥です。助けてくださりありがとうございます…」

「まあ、気にするな。せっかく温めたんだ冷めないうちに。」

「はい…どうも…」

スープの皿から伝わる温かさが冷えた身体に沁みる。

どうやら、動物から摂ったスープのようで鶏ガラに似た匂いにブイヨンがスープの表面に浮いてる。

「すげぇうめえな!!?」

「ははは!美味しいだろ?いい部位をつかったからな!」

どうやらあまりの反応が面白かったらしい。

…だがこんなに美味しい物は初めてだった。

思わず笑顔が止まらない!




「落ち着いたかい?」

スープを飲み干し、一息ついた俺にルクルドさんは言った。

「さて、君は異世界から来たということでいいのかな?」

「多分?…そうです…」

「そうか…」

「あの…どうゆう状況、なんですかねぇ?」

「あぁ…君は近くの森に流れる川で溺れていたんだ。

そして、ここは僕の家だ。」

どうしても、不思議に思っているのが()()()()()()()()()()かだ。

俺が憶えているのは、普通に学校を終えて…






…………





やっぱり、そっからの記憶がねぇ!

えっ?どうしたっけ?!何故に思い出せん!

だからなんか不思議過ぎるから異世界に来たんじゃないんかなって思ったんだよ!

「君はどこかの国で呼ばれたのかい?」

「呼ばれた?」

「ああ、王宮のサマナーやメイジによって、異世界

の才能のある人を召喚して、数年に蘇る邪神を封印しているんだ」

あー王道だけど、たまったもんじゃないな!オイ!

…他人事じゃないな、もう。

「分からないですね…」

「そうか…」

ルクルドは手を顎に当て、提案した。

「良かったら、暫くうちに住むかい?僕の知り合いに他の国で君が呼ばれたか、聞くから」

「いいんですか!」

たけど、気になっていることをルクルドさんに聞いた

「あの、何でこんなに助けてくれるんですか?」

少し恥ずかしそうに笑いながら言った。

「人を助けるのは当然だけど、まあ理由として、君が友達の雰囲気に似ているからだね」

「ほう」

変だけど優しい人だな。

異世界で初めて会った人がこの人で運を使い果たしたんじゃないかな。

よろしくお願いしますと礼を言うとルクルドさんは手を差し伸べた。

「よろしく」

と笑いながら言う優しいおじさんの手は冷えた身体には熱すぎた。



こうして、唐突に異世界で暮らす事になるのでした。




これから頑張る。

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