ハロウィン特別回 魔法少女JCアーラ
(注)今回は、ハロウィン回なので本編とは殆ど関係しません。
完全なネタ回ですので、苦手な方は読まなくても大丈夫です。
また作中でキャラの方っている事はあくまでもそのキャラの考えであって作者の考えとは違います。
「起きて、起きて……」
んにゃ、眠いよオ……
「サミュ、リャー、もうちょっとだけ」
ぽかぽかしてて、あったかくて眠いの。昨日はいっぱい頑張ったから、もうちょっとだけ……
「起きて、ねえ起きて、ほら、起きて……」
あれ、この声誰だろ、リャーじゃないし、サミュでも、ハリュでもミーシャでもないし、トーウもちがうし、ミムズ達とも、ちがうよね。
「起きて、早く、起きて……」
もしかして、敵、なら早く起きて対処しないと、敵は殺さないと。
「あ、起きた」
「ん、ありぇ、ウサギさん、ありぇ、ネコさんかな」
丸々したネコさんみたいなからだだけど、お耳はウサギさんみだいだね、魔物かな捕まえてお肉にしたら、ミーシャが喜ぶかな、剣で首を切っちゃって、血をぬいて、後は、皮をはいで、内臓を取って、うん、いっぱいやってるから一人で出来るもん。
「あれ、よく見たら、日本人の少女じゃない、褐色幼女だしそれに耳が、おかしいな地球系の並行世界、それも東京周辺に座標を合わせて召喚したはずなのに、どっかで変な混線でもしてたのかな」
ありぇ、お話しできるんだ、なら獣人さんが変身したのかな、それじゃあお肉にしちゃめーだよね。でもここ何処だろ、なんでアラこんな所に居るのかな。
「まあいいか、どうせ代わりは何時でも呼べるし、褐色幼女っていうのもそれなりに受領が有りそうだし。僕はナイン、よろしくね、ところでだけど、ねえ君『僕と契〇し〇魔法少女になっ〇よ』」
ん、魔法って、アラ魔法ならいっぱい使えるのに。
「まあ、最近の子はこれを言うと逆に警戒しちゃうけど、君はアニメを見た事なさそうだしね。あ、てことは魔法少女自体知らないってことかも、(適当なアニメ、『プ〇ヤ』なり『な〇は』なりを見せて、いやでも下手な知識を付けられてもまあ、『マ〇まぎ』や『ま〇いく』辺りを知らないって事は警戒されずに済むか……)」
なんか途中から、ちっちゃな声でぶつぶつ言ってるけど、どうしたのかな、魔法ならアラ使えるのにな。
「まあ、説明すればいいか。魔法少女っていうのはね可愛い衣装に変身して、悪い奴らと戦う正義の味方の事なんだ」
変身て、獣人さん達みたいにどうぶつになるのかな。
「戦うって言ってもそこまで怖くないから心配しなくてもいいよ。それどころか可愛いフリフリの好きな衣装を着て、身体能力も数十倍から数百倍になるから近接格闘もばっちり、それにアニメやマンガであこがれてた、あそっか知らないんだっけ。えっと本当なら使えないような必殺技や魔法も好きな物を好きなように使えるようになるんだよ。だから戦闘も大丈夫、それに元の世界に戻っても、ほんの少しだけその力が残るから、努力次第で将来はメダリストだって夢じゃないよ」
え、ステータスがすっごく上がって、すごいスキルも使えるようになるの、じゃあもっとリャーのために戦えるんだ。
「なる、なる。あ、でもリャーの所に帰んなきゃ」
「リャーって、ああ保護者さんの事かな。それなら大丈夫だよ、この世界への召喚は夢を応用してるから、元の世界での君は夜寝ているだけで、全部終わったら帰れるし、その時は眠った次の日の朝に起きるだけ、ちょっとだけ『リアル』な夢を見てただけになる。(まあ、生きて帰れれば、だけどね)」
それじゃ、リャーやサミュを心配させないでいいんだ。でも、ずっと帰れないままじゃアラが寂しくなっちゃうな。
「どのくらいで帰れるの」
「そうだね、悪い奴らをいっぱい倒したらかな」
この前リャー達とみんなでやっつけた村に居たゴブリンさんが百くらいだし、昨日アラがやっつけたのも五百くらいだし、でもいっぱいっていうんだから……
「いっぱいって、千とか二千くらいかな」
「え、いやそ、そんなには、(いや、自分から言い出した頃だし)そ、そうだね、その位倒してくれればもう一安心だから、元の世界に返してあげるよ。それまでの生活は心配しないでいいよ、マンションも戸籍も私立小学校の転入手続きもばっちりだよ。(それと生命保険のほうも死亡保障までしっかりとはいってるからね)」
そっか、二千か、それならすぐだよね。
「よーし、頑張っちゃうんだからね」
「うん、うん、やっぱり魔法少女は、純真でちょっと天然ポイ、あんまり難しい事を考えない子が良いよね。それじゃあ早速変身してみようか、変身した自分の姿を思い浮かべてみて」
「変身って、戦うカッコって事」
「そう、戦う魔法少女のカッコいい姿を思い浮かべるんだ、出来ればちょっと露出多めでおっきなお友達が喜びそうな感じで。ついでに、武器も好きな物をなんでも思い浮かべてね」
うーん、戦うカッコだから、リャーのくれた防具が一番だよね、剣もいっつも使ってるのにして、うーん弓は、リャーが買ってくれたのは、最近ちょっと軽くて使いにくいんだよね。そうだ、好きなのが出て来るっていうのなら、キテシュのおじちゃんが使ってる『加剛の弓』みたいなのにすればいいか。
「変身した姿は決まったかな」
「うん、きめたよ」
「よしそれじゃあ変身しようか、それとね変身すると少しだけ体が成長して、13,4歳くらいになるからね。(あんまり幼過ぎると客層も限られるかもしれないし、それに、ロリ体型や逆に成長し過ぎてスタイルが良くなりすぎるとフェ〇からクレームが来たりするしね)」
おっきくなるのか、変身しなくてもおっきくなれる気がするけど、早くおっきくなってサミュみたいになったらリャーのお嫁さんになれるかな。
「よし、それじゃあ僕の言葉に合わせて言ってみてね『コミケミッカメヒガシデロリエロドウジンイッパイツクッテホシイナ』」
「分かった『コミケミッカメヒガシデロリエロドウジンイッパイツクッテホシイナ』」
わ、なんか光った、何この変な光、体が光ってるよ。
「うんうん、やっぱり変身シーンは謎の光で隠れつつも、体のラインがよく解る感じでちょっと露出めなのがお約束だよね。さあ、変身した姿はどんなカワイイ、ってあれ……」
「わあ、ホントにおっきくなってる、すごい、すごい」
胸当ても籠手具足もきちんとおっきくなった体に合わせてあるし。
「なにこれ、艶の無い皮革を貼り付けた防具と剣に弓矢って、これは魔法少女物なんだよ、王道RPGの初期装備じゃあるまいし、こんな特徴も華も無い格好じゃ、レイヤーさんも真似してくれないし、フィギュアだって売れないよ。ファンシーな感じのワンポイントアクセサリーくらい付けてもいいじゃないか」
ハリュみたいに魔法を強化するのに魔法石や簡易魔道具をいっぱい付けてたら、引っかかったりして動きにくくなっちゃうもん。だから防具の下とかに付けて邪魔にならなくしてるのになー。
「しかも革の長ズボンに長袖、肩や二の腕も絶対領域も出ていない魔法少女だなんて、エロ同人を作る時に脱がすシチュを描きずらいじゃないか、露出を抑えたいならせめてミニスカートと黒タイツくらいにしてくれても、というかミニスカじゃないと下からのぞき込めないからフィギアの売れ行きが更に悪くなりそうだし……」
防具や服はいつも通りだし、剣も弓も思った通りに出来た、すごいなー。
「剣もこれはレイピア、いや意外と幅広だからブロードソードかな。ともかくただの両刃直剣だし刀身にそれっぽい刻印や呪文も書いてない、柄も握りも鍔も装飾や飾りはなしで、形も必要最低限の単純な物、何この実用性重視アピール。弓にしたって実用一辺倒、もっとファンタジーっぽかったり可愛い感じに出来ないかな、でなければせめてアーチェリーみたいにメカメカだったならもう少しましだったのに」
うーん、剣とか弓がめーなのかな。やっぱり槍みたいな使いやすい武器が良かったのかな、でもあんまり使った事ないしなー
「ファンシー小物もアクセサリーも無い、武器もこんな感じじゃおもちゃ会社にタイアップして貰えないよ。魔法少女と言ったらステッキなのにさ、いや前提知識の無い子だっていうのは解ってたけど、なに君ってガチファンタジーの世界から迷い込んじゃったクチ? まあいいや、時間が無いしもうしかたないか、それじゃあ僕たちの世界に行くよ」
わ、いきなり周りが変わっちゃった、すっごいのおっきな塔がいっぱいあって、どれもキラキラしてるの。
「わー凄いねー、キラキラピカピカしてて、こんなのはじめてみた」
「うーん、魔法少女のお約束っぽい絵的な狙いで摩天楼のど真ん中、ビルの屋上にしてみたけど、この反応を見る感じだとやっぱり君は日本の事について知らないみたいだね。日本人の女の子なら直接見た事は無くてもテレビや写真なんかで似たような光景は見た事があるだろうし」
あれ、あそこ誰かいるけど、あれで隠れてるつもりなのかな、誰だろう。他にもいるし……
「ククク、やはりりここに現れたか、先代の魔法少女が使い物にならなくなった以上、お前はすぐに次の消耗品を呼び出すと思っていたけれど、正解だったみたいね」
あ、一人出て来ちゃった、なんだろあのおばさん、敵なのかな、でもあんな解りやすい隠れ方するのは変だし、それにせっかく隠れてるなら、あんな風に出てこないで攻撃してきた方が良いのに、へんなの。
「な、なんでここが」
「ふん、東〇タワーなり、摩天楼の見えるビルの屋上なりの絵になるポイントは、魔法少女のお約束だろう。ならばそう言った所を集中的に見張ればいいだけの事よ」
「そんな、まさか、そんな事で見抜かれるだなんて」
「ふふふ、戦闘経験を積んで強くなるチャンスなんて当たえないわ、死ね、魔法少女」
あ、変なおばさんが、グーで殴ろうとしてるけど反撃してもいいのかな。あれ、他の隠れてる人が動いた、なんか投げたけどなんだろ。
「痛っ、なんだこれはタロットカード、何者だ、わたしの邪魔をするなんてどういうつもり」
「ふ、この世界に来たばかりのいたいけな少女を狙うとは、言語道断、このMrタロットが、許さん」
うー変なおにーさんだなー、おっきなマントしてて、お顔の上半分に変な仮面してるの、それに痩せててあんまり強そうじゃないの、あ、でもステータスが高かったりするのかな。
うーん、でも立ってる感じとか、カードの投げかたとかあんまり強くなさそうなんだよね。
「ふ、少女よ怪我はないか、このMrタロットが来たからにはもう、ふべ」
あ、ナインが殴った、棍棒で思いっきり後ろからって、痛そうだなー
「き、貴様、何をする、紳士の後頭部を金属バットで殴るなど」
「何をするじゃないよ、変身ヒロインのピンチにタイミングよく助けに入るイケメンとか、何時の時代のつもりだよ、というか絶対隠れてタイミング狙ってたよね」
うん、ずっとあそこの壁の陰にいたね。
「二十世紀に帰れロートル、可愛いヒロインのすぐ近くに頼れるイケメンが居たら、『おっきいお友達』が萎えて引いちゃうじゃないか。第一、君の元ネタであろう『アノ仮面』はなんだい、高級マンションに一人暮らしで高級車って、どこの王子様だよ、というか『〇四さい、厨〇』とか自分で言ってる頭の軽い女の子に粉かける大学生とか、どこのヤリサーだっていうんだよ、リア充はリアルでテニサーでも行ってヤリまくってろ。おっきいお友達に残された数少ない天使にまで手を出すな」
なんだろ、叫んでるナインが泣いてるように見えて来ちゃった、なんでかな。
「今は2010年代だよ、もうすぐ二十年代になるんだから、時代に合わせなよ、今の時代は百合だよ百合、大切なヒロインの為に全てを捨てて時間移動するサブヒロインとか、女の子二人で幼女を養って親子三人川の字とか言い出すくらいじゃないと」
なんでお花の話をしてるんだろ。
「もう竿役はいらないんだよ竿役は、特にイケメンで何でも出来て金持ちなんていう、萌え豚たちが萎縮しちゃうようなリア充の〇リ〇ンなんて、害悪だ害悪、どうしても出たいっていうのならせめて女装してネタ枠になるなり、TSして凌辱される側になるなり、いっその事切り落としてしまえ。どうしてもイケメンのまま出るっていうなら、ヒロインが憧れるだけで終わったり、ヒロインをあっさり振ったり、すぐ死んだりで、お話のちょっとしたスパイス程度で十分だろうが。イケメンじゃおっきいお友達が感情移入できないんだよ。ちっちゃいお友達の憧れだけじゃなくて、おっきいお友達の淫夢もまもってよ」
「昨今の流行だと、貴様らの言う流行の魔法少女とは、二次創作でヒロインを汚しやすい設定という事だろうが、ヒーローとのラブコメがメインになってしまうと、ヒロイン凌辱、あるいは読者のコピーとのラブシーンが妄想できないというだけではないか、そんなことだから男キャラがどんどん無個性になって行くのだ」
あ、仮面の人が言い返しだしたけど、やっぱり何言ってるか分かんないな。もう、わけがわからないよ。
「第一昨今の流行りとなれば、その幾らかはいたいけな魔法少女同士で殺し合ったり、絶望しながら死んでいきほぼ全滅したりの、〇どマ〇から続く流れではないか、貴様のその姿と言い、今までの言動と言い、あのいたいけな少女に隠している事があるのではないか、言え、どんな裏がある」
「いやだな、ぼくはただ単にやりがいのある仕事をして貰うだけだよ、世界の為に、人の為に、毎日、日夜働き続けて貰うだけさ」
「毎日、日夜だとそれではブラック企業ではないか」
「現実的と言ってほしいな、最終決戦で仲間が全員死亡しておきながら、同じ話の内にあっさりと完全復活するような、ご都合主義とは違うんだよ」
なにかな、よくわかんないけど、戦闘の事をお話してる訳じゃなさそうだね。どうしたらいいのかな。
「く、貴様ら、この私をほおっておいて何を談議しているの。まあいいわ、貴様らがつまらない話をしている間にこちらの目的を果たさせてもらうもの。私達は最初にわざわざ我らの最弱をぶつけて、徐々に難易度を上げて、敵をレベルアップさせていくような真似なんてしないわ。彼の戦力が不明すぎるのならば、我の全力を投入するまでのこと。やれ、狙撃部隊、な、避けたですって、そんな馬鹿なこと。スナイパーライフル並みの遠距離必殺技持ちを十数体配置したのよ。まあいつまでよけてられるかしら、それに我が拠点からは一斉に全戦力がこの場に転移を始めているはずよ。狙撃隊はその前衛、まあこれだけで勝負が付くかもしれないけれど」
あれ、なんか飛んできたから思わず避けちゃったけど、多分ゴブリンさん達と同じ様な攻撃だよね。攻撃されたなら反撃しちゃってもいいよね。あ、でも遠いな、魔法や剣のスキルじゃ届かないかも。
「あ、そうだこの弓が有ったんだった」
ステータスがすっごく上がったみたいだから、それなら思いっきり弓を強くしても使えるよね。
「よーし、えい」
とーくだけどよく見えるし、弓のスキルは熟練度が上がってるからこの距離でも当たるもんね。でも、今すっごい音がしたの、そう言えばキテシュのおじちゃんも思いっきり使ったら、おっきな音がするって言ってたっけ。
「どんどん、当てちゃうよ」
あれ、なんだろ矢が通てった周りの塔から、キラキラしたのが落ちてってる。
「な、なぜ奴らは射撃を止めたの、おい、応答しなさい、なにが有ったのよ」
あれ、おばさんがなんか変な箱に話しかけてるけど何してるんだろ。
「ほ、報告します、敵の反撃を受けて、隊の半数以上が死亡、て、敵は対物ライフルでも持っているのですか、撃たれた者は、体が跡形もなくバラバラに、コンクリートの壁に隠れた者も見越し射撃を受け、敵弾に壁ごと吹き飛ばされて、土砂混じりのミックスミンチ、うべっ」
「馬鹿を言わないでちょうだい、貴方たちの所からも見えているでしょ、魔法少女の武器はタダの弓矢よ、そんな異常な威力はもちろん、そこまで届くはずだって、いやまさか……」
凄いな、あの箱遠くの人とお話しできるんだ、いいなー、あれが有れば昨日みたいな時でもリャーともっとしっかりお話しできるのに、『術送の指輪』だけじゃ、お話しにくいし。
「あの娘が矢を放った時の、轟音、それに射線上のガラスが割れるあの現象、まさか衝撃波だというの、あの弓は超音速で矢を飛ばしたって事なの、あのサイズの矢でこれだけの衝撃波なら、その速度は大口径ライフル弾の比ではないわ、まさかレールガン級の速度が……」
何か言ってるけど、よくわかんないや、でもこの弓すっごいな、向こうでもこの弓が有ったらリャーの為にいっぱいやっつけれるのに。
「当隊の残存人員三名のみとなりました、撤退の、撤退の、許可を、ふば」
「どうしたのよ、報告しなさい」
「変わって報告いたします、当隊は小官一命を残すの……」
「ば、馬鹿な、そんな馬鹿な事、狙撃部隊が全滅したというの、ま、まだよ、我が戦力は次々に転移してるもの、戦いはこれからよ」
いっぱいくるんだ、いっぱいやっつけたら早くリャーの所に帰れるよね。
「それは、戦力の逐次投入ではないのか、こちらに出てくるタイミングを合わせれば……」
「そんなことは言っちゃだめだよ、ああいう賢いつもりのバカは、そのままにしておいた方がこっちは楽なんだからさ、それに一部とはいえ複数が一斉に転移してくるのだって十分脅威なんだから」
あれ、仮面のオニーさんとナインが仲良くお話ししてるけど、仲直りしたのかな。
「空を見よ、この地に迫り来る我らが侵略者の姿を」
うわ、どんどんお空に魔物さんが出てきた。
「見たか、我が大戦力を、妖魔が七分に空三分、貴女の弓がどれほど強力だって言ったって、これだけの数を倒せるほどの矢は残ってないでしょ、もしも弓が大量に有ったとしたって、単発の弓攻撃じゃ射撃間隔はある程度かかるもの。貴方が一体を射殺する間に、他の者は数メートル前進するわ。たとえ数百体が射殺されても、その間に数千の妖魔が貴方の元へ辿り着きその体を切り裂いてくれるわ」
うーん、弓矢じゃ倒しきれないよね、あ、そうだおじいちゃんから習ったあの剣ならやっつけられるかも。ステータスが上がってあの弓もあんなに強くして使えたんだし、それなら剣のスキルも使えるようになってるかも。
「よーし『飛龍は翼を穿たれ地へ落つる』」
わ、すっごいホントに出来た、それにいっぱい撃ち続けても全然疲れないの。
「な、空を埋め尽くす我らが戦力が、そんな、次々と撃ち落とされて行くだなんて、こんなバカことって、あの少女は対空機銃になったとでもいうの」
「うわー、訳がわからないよ、どうなってるんだよこれ」
「敵が次々と、ズタズタに斬り裂かれて落ちていく、これは血の雨というよりも、ミンチの霙というべきかもしれないな」
お空に向かって、スキルを放つたびに、どんどん魔物さんが落っこちてくるけど、これだけで千は越えれるかも。
「恐れるな、突っ込め、急降下よ急降下、全方位から一気に距離を詰めなさい、奴が一度に撃てるのは一方向だけなんだから、これだけの数が全周から押し寄せれば、必ずたどり着けるはずよ、一撃よ一撃さえ入れればあんなきゃしゃな体は一瞬で引き裂けるもの」
うわ、どんどんこっちに来ちゃう、スキルを撃ち続けながら向きを変えて、色んな所に撃たなきゃ。
昨日ハリュを守って鬼さん達と戦っておいてよかったな、どっちから撃って行けばいいのかなんとなく解るようになったもん。
「馬鹿な、全滅ですって、空を覆い尽くした我が航空戦力が、一人も辿り着くことなく、たった一人の魔法少女に撃ち落とされるだなんて、いや、まだよ、我らの陸戦精鋭がこのビルの中に転移完了しているはずだもの、一気に貴様を……」
「だから、なぜアイツはそうやって次の手を明かすのか、これでは少女に手の内を晒しているような物ではないか」
「馬鹿は、自分から話して自慢したがるんだから、おとなしく聞いてればいいんだよ、でも下からか、このビルは階段が幾つも有るから、複数方向から攻められるし、それにさっき見てる分だとあの技は上方向にしか撃てないみたいだし、逃げる準備した方が良いかも」
うーん、下からきちゃうのか、でも昨日みたいに戦えばいいよね。ちょっと疲れちゃうかもしれないけど、この剣が有るし、それにステータスが上がってるもん。
「あ、でも、そんな事しなくてもいいかも、うん、おじいちゃんのあのスキルなら下にだけ居る敵さんには丁度いいし、試してみようかな」
剣の柄を下に向けて思いっきりたたきつけなきゃ。
「えっと、『土龍は頭を圧され地に帰する』」
思いっきりたたきつけたら、すっごく揺れて、アラ達の居る塔が崩れてくけど、これで中にいる敵さんはやっつけれたよね。
「あ、アラ達もおっこっちゃう。『旋風』『乗風』」
いっつもやってるみたいに、風の魔法でゆっくり下りるけど、今まで何回もやってるから慣れちゃったな。ナインとオニーさんが自分で飛べるか分かんないから、ふたりにもかけとこっと。
「な、これは浮遊しているというのか馬鹿な、こんな事が出来るのか」
「まあ、魔法少女って飛ぶものでしょ、なんていう名言も有る位だしね。おっと、人は飛べません、なんて夢の無い事を言っちゃダメだよ」
「貴様が夢を語るな、おこがましい」
「まあ、何はともあれ、これで勝利は間違いなしかな」
うん、いっぱいやっつけたもんね。
「まだ、まだ負けないわ、我が陸戦隊はこれだけではないもの、この地の地下鉄路線や、周辺のビル群の背後にも次々と転移してきているわ。今のビルは確か築三十年で古い耐震基準で作られたはずよ、多分、どこぞの偽装メーカの耐震ダンパーで補修したのよ、だからあんなあっさり崩れて。この辺りには、建てたばかりのビルも多いわ、いくら貴方でもこれらの建物を全て崩しきれるわけないわよね、それにさっきの連射の威力が機銃レベルなら、多少の壁は抜けれても、地下深くや鉄筋コンクリート造のビルの向こうを攻撃する事なんて無理よね」
「また、手の内をばらしているぞ」
「いいじゃないか、こっちは短時間とは言え対策を考えれるんだから」
うーん、どうしよ、ちょっと疲れて来ちゃったし、あんまりスキルは使わない方が良いかも、あ、そうだ魔法を使えばいいんだ。今アラ達は、崩れた塔の瓦礫の上にいて、敵さんはみんなアラ達の下にいるんだから、昨日ハリュがやってあの魔法ならアラより低い所にいる敵さんはみんなやっつけれるよね。
それに、この魔法が使えるように成れば、土と火の魔法の熟練度が上がるからアラがやりたくてハリュに習ってた事が出来るように成るもん。
『溶岩流』
瓦礫の上から下に向かって魔法を放つけど、すっごいの、ハルが使った時みたいにどんどん流れていっちゃう。
「な、溶岩ですって、よせ、やめて、我が戦士たちは地下道に居るのよ、地下街や地下鉄は大量の流体に弱いものなの、おねがい、誰か止めて地下に建物の中へ溶岩が流れていくわ、止めて、このままじゃ、このままじゃわたしの戦士たちがポンペイされちゃうじゃない」
「うわあ、なんかどこかの映画で見た事あるような光景だな」
「おい、謎生物」
「なんだい、リア充」
「確か、あの子の呼び名は『JCアラ』だったよな、まさかとは思うがそのCはcatastropheとかじゃないだろうな」
「まさか、女子〇学〇、の意味に決まっているじゃないか、魔法少女と言ったらやっぱりローティーンからミドルティーンだけど、あんまり小さすぎると最近はね……」
「ならあれは一体何なんだ」
「僕も、訳が分からないよ」
「そう言えば、徹底的に破壊され壊滅したこの街はどうなるんだ」
「最近の魔法少女物の戦闘はね、ちょっと次元がずれた所で戦うって設定が有ったりするんだよ、だからよく似たここがいくら壊れても、本当のこの街は何ともないのさ。あー溶岩に流されて軽トラ、燃えながらひっくり返ってるよ」
わ、ひとりでできたよ、周りが全部溶岩になっちゃったしこれでみんなやっつけれたよね、これだけ溶岩が使えれば、リャーのとこに帰っても、ちょっとは使えるようになるよね。
そーしたら、アラがリャーにお風呂造ってあげるの、りゃーはお風呂大好きなのに、ハリュしか作れないんだもん。
「せ、戦士たちが、こ、こうなれば、最後の手段よ、まさかコイツが転移してくるまで戦闘が終わっていないとは思わなかったけれど、大型すぎる為に転移に時間がかかったコイツで戦士たちの仇を取ってみせるわ」
「サイズのせいで、転移にかかる時間が変わると解ってるなら、そのタイムラグを計算してカウントダウンに合わせてそれぞれ転移を始めれば、同じタイミングで転移して来れただろうに。重要なのは同時にスタートする事じゃなく、同時にゴールする事だっていうのも解らなかったのか」
「いいじゃないか、たとえ御都合主義でも、相手がお馬鹿でこっちが有利になる分には誰も文句は言わない物だよ。逆に相手が賢過ぎて、味方がピンチになると変に炎上したりするしね」
うわあ、なんかすっごくおっきのが出てきたけど、ドラゴンかな。
「な、巨大怪獣だって、君たちは魔法少女って物をわかっているのかい、レンジャー戦隊物でも巨大変身ヒーロー物でも、ましてや東〇怪獣物でもないんだよ、巨大怪獣を出したいのなら特撮にいけ、特撮へ」
「は、は、は、なんとでも咆えるが良いわ、この巨体が悔しければ、自〇隊なり地〇防〇軍でも連れて来ればいいのよ、まあこの溶岩に覆われた町じゃ、戦車もメー〇ー車も近寄れないでしょうし、来れたとしても並の砲撃やミサイルではこの厚く強固な外皮は貫けれないけれどね、何しろその強度は核シェルター以上よ、核の直撃はもちろん、地中貫通弾の直撃ですら計算上は貫けないはずですもの。見なさい、溶岩の中ですら平然と進むあの姿を」
「だから、そんなのが有るのならはじめから出せば良いだろうに、最初から全力で叩くと自分達で言っておいてこれではな、戦力を無駄にしただけだ」
「一体君はどっちの味方なんだい、リア充」
わー、堅そうだな、魔法使ってる間に疲れが取れたから、スキルで戦ってみようかな。
「えーい『飛龍は翼を穿たれ地へ落つる』」
あれ、いっぱい撃ってるのに、全部弾かれちゃってる。竜を倒せるスキルなのに。
「ハハハ、無駄よ、無駄、幾ら飛行戦力には驚異でも、コイツの前じゃあ文字通り豆鉄砲も同然よ」
うーん、一撃の威力なら、思いっきり撃った『加剛の弓』の方が良いかな。
「よーし、えい」
「グギャ、グルルル」
当たって、グーで下からぶった時みたいにお顔が上に上がったけど、途中までしか刺さってないや、あれじゃ奥まで届かないよ。
「くく、コイツの巨大な頭を多少なりとも打ち上げて、多少なりとも貫くだなんてなかなかの威力だけれど、それも外皮と頭蓋を突き破る事が出来なければ、致命傷にする事は不可能よ」
うーん、堅くて、奥まで刺さんないんじゃなー、でもちょっとフラフラしてるから、ぜんぜん効いてない訳じゃないんだよね。
あ、そうだ、こういう時のやりかたをキテシュのおじちゃんが教えてくれてたんだっけ。
「えーい『衝射』、も一回、『衝射』」
何回も何回も休みながら『衝射』を放ったら、当たるたびにおっきな魔物さんの頭がすっごく揺れてるから、上手く行くかな、このスキルは矢の勢いを中に伝えて、中身を壊しちゃう技だって言ってたし。
「な、い、幾ら放ったって、脳まで矢が到達しなければ、コイツを倒せるはずないわ、いやたとえ貫通したとしてもこの巨体に対してその程度の太さの矢では破壊できる範囲は限られるもの、致命傷には……」
「解ってないな君は、ボクシングでだって人が死ぬ事があるっていうのにさ、あんなに顎を振られるような衝撃じゃ、脳がどうなってる事だかわからないよ」
「そんな馬鹿な事ある訳ないわ、あんな少女がたった一人で、こんな事が、あれだけの戦力を退け、この巨大まで……」
「不可能を可能にする、それが魔法少女なんだよ(まあ、ぼくも、彼女がここまでやるとは思ってなかったけどさ)」
「グゲ、ガ」
あ、おっきな魔物さんが倒れちゃった、やっつけれたかな、お目目とかお耳とかからなんかいっぱい出て来てるし。
「そんな、全滅ですって、この巨大怪獣まで投入した我が全軍が全滅するだなんて、こんなバカな、夢よ、これは夢よ、夢に決まっているわ……」
あれ、おばさんがなんかぶつぶつ言ってるけど、どうしたんだろ、まあいいや、それよりも。
「ねえ、悪い人いっぱいやっつけたよ、これで帰れるよね」
二千なんてとっくに超えてるよね。
「え、あ、あ、う、うん、そ、そうだね(ま、まさかホントにこれだけの数を、それも一日もかけずに倒すなんて、想定外だ、この先何十人も使い潰してやっと勝てると思ってたのに、倒されちゃえば約束も守る必要ないと思ってたのに)」
「返してくれるんだよね、嘘じゃないよね、約束だもんね。嘘つきはめーな悪い子なんだよ」
「う、うん、嘘じゃないよ、だ、だから、あんまり近寄ってきてほしくないかな、その剣とか弓をこっちに向けないでね」
「ホントだよね」
「ほ、ホントだよ、ホントに決まってるじゃないか、やだなー」
「ウソじゃないんだね」
「う、嘘なんて吐くわけないじゃないか、やだなーも」
「その名前と見た目で言っても、説得力はないだろうがな。少女よ気をつけたたまえ、昨今のダークな魔法少女物の影響を受けたコイツの場合、それ以前のマスコット達とは違って、嘘はつかないがわざと重要な説明を言い忘れて欺瞞するぐらいの事はやって来るぞ、契約する時は小さな文字まで読むべき、と言っても遅いかもしれないが」
「こ、こんな時に何を言い出すんだい、だ、大丈夫、す、すぐに返すから、だから弓に矢をつがえるのは止めてくれないかな」
え、どうしたんだろ、ここは戦場なんだから、まだ敵さんがいてもおかしくないし、備えておくのは普通だよね。残心が大事って、おじいちゃんもおじちゃんも言ってたし。
「ほ、ほら、この呪文で帰れるよ『カベニシャッターナラバズカエタライーイナ』、最初に言ったと思うけど、元の世界に帰ったら、ここでの事はちょっと長めで不思議な夢を見てるような感じになるからね」
「わかった、それじゃあね『カベニシャッターナラバズカエタライーイナ』」
帰ったら、変な夢を見ちゃったってリャーにいっぱいお話しよっと、それにちょっとだけでも強くなれてたら、明日からの戦闘でも頑張れるし、それに、アラがお風呂造れるように成ったらリャーは喜んでくれるかな、あとは、あとは・・・・・・
今年はエイプリルフールができなかったので思い付いたネタですが、ふう、なんとか、ハロウィンに間に合った、今回は遊び過ぎた気がちょっとしたりもします。
R3年1月6日 ルビ修正しました




