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28 二人の夜

久々に二日連続での投稿です、昨日から続きが気になっていたたぶんいないですよね・・・お待たせしました。

「リ、リョー様、わ、わたしが温めます」


「ミーシアの毛布を貸してくれるのか、自分で使いなさい」


「そうじゃなくて、わたしの体を使って温まってください」


 え、それってひょっとして、肉布団てやつかな。


 ……えっ。


 あのピンクメイド、とうとうミーシアにまで悪影響を与えやがって、自重しないでエロトークとセクハラを繰り返すからこんな純粋な子までピンク色の考えをするようになっちゃって。


 ……グッジョブ。


 じゃないって。


 いやいや、まずいから、そりゃミーシアはかわいいけど、いやだからこそまずいよ、万が一間違いがあったら。


 でもこんなかわいい子と。


 真っ白で滑らかな髪は撫で心地がいいし。


 赤く染まった顔は可愛らしくて、やや子供っぽいけど文句なしの美少女だ。


 背は俺より高いけどそのぶん付いて欲しい所にしっかりと肉が付いている。


 こんな子と……ごくり。


 いやいやダメだって、第一ミーシアはまだ14歳の子供じゃないか、大人としてそんなことは間違ってる俺は37だぞ二回り近く歳の差があるってのに、いやでも体は18か……いやいや。


 そもそも俺には制約が……よし、立ち去れ煩悩。


「ミーシア、気持ちは嬉しいがもっと自分を大事に……」


 あれ、泣いてる、いや俺が強要したならわかるけどさ、なんで。


「わ、わたしには、このくらいしか出来ないし、いつもリョー様の足手まといになってばっかりで、だから、せめて……」


 たっく、俺はこんな子を相手に何を考えてたんだよ。


 俺のためを思ってくれてる子に不純な事ばかり心配して。


「ミーシアには助けられてる、足手まといなんて思ってはいない」


「リョー様……」


「だから今回も俺を助けようとしてくれてるんだろ」


 腕を伸ばしてミーシアの頭を撫でる。


「ありがとうな、すまないが寒くて仕方ない温めて貰えるかミーシア」


「はっはい」


 うん、変な気を起こしそうになっても理性を保てば良いだけだよな。


 ちょっと自信ないけど、いやいやここは何が有っても理性を維持だ。




 地面に敷いた毛布に横たわった俺は隣に横たわるミーシアに手を伸ばし、その体を抱き締める。


 いや、ミーシアの方が俺より大きいから、俺が抱き付いてるっていう方が正しいのかな。


 ミーシアの方も俺の体に両手足を回してギュッと抱き締めてくる、背中に回された手が温かいな。


 全身でミーシアの体温を感じながら、目の前にある胸元へと顔を押し付ける。


「あ、あのリョー様、苦しくないですか」


「大丈夫だ温かくて気持ち良い」


 それにすごい良い匂いがするし、ふかふかしてて柔らかい、ずっとこうしてたいな。


「やっぱりちょっと恥ずかしい、です」


 うーん、女の子だもんな。


「あ、でも、い、嫌じゃないです」


「うん」


 ミーシアの体に回した手で彼女の体を撫でる、滑らかで良い手触りだなー


「あ」


 やべ、つい撫で回しちゃった、でもミーシアちゃんそんな声出されるとさ、おじさんもびっくりするんだけど、いや悪いのは俺だけどな、余りの手触りにやりすぎちゃった。


 そっと見上げると恥ずかしいのか目線を合わせようとしない。


 うーん悪いことしちゃったかな、だって手触りが良すぎるんだもん。


 このモフモフで上質の毛皮のようなフワフワなかんじ、てっまあ本物の毛皮だもんな。


 獣態のミーシアにこうやって抱き締められてると、捕獲されてこのまま頭からガリガリと囓られそうな気もするけどこの感触は癖になりそう、またやってもらえないかな。


 ああ、落ち着くな~


 うん、変な妄想で悩んでたのがバカらしくなってくるな。


 これなら寒さなんて気にせずに眠れそうだ、せめて体力だけでも回復させないと。


 温かい、ありがとうなミーシア。





 目を覚ますと、あれ、ミーシアが居ない、外かな暑いな、ひょっとしてもう結構な時間になってるのか。


 洞窟の外に出るとミーシアが肉を焼いている。


「お、おはようございます」


「おはよう、昨日はありがとうな」


 あ、赤くなっちゃった、うーんやっぱり人態の方が可愛いな。


「あ、あの、ごめんなさい」


「謝るようなことは何もないだろう、それより肉を焼いてるのか、俺が代わろう」


 うん、MPも多少回復してる、でも傷はまだ痛いよな。


(どうやらすぐに治らないときは、MP消費量を抑える機能が有る様じゃな)


 まあ、回復もダメ、MPも空よりはましか。


(それよりもミーシアの顔が引きつっておるぞ)


「だ、大丈夫です、『生肉解体』と『料理』のスキルが有りますから」


(お主に任せると、生焼けか丸コゲじゃからの)


 失礼な最近は大分マシになってレアかウェルダンのどちらかだ、ミディアムは微妙だけど。


 ん、そういえばこの肉はどうしたんだ、生肉だよな、荷物には入ってなかったはずだけど。


 視界の隅にある骨の山は気にしないようにしよう、うん解体スキルってすごいんだな。


「崖崩れを見に来たんだけど、こんなところで何をしてるんだ」


 あん、何しに来たツンツンボクっ子。子供たちを連れて里に帰ったんじゃなかったのか。


「崖崩れに巻き込まれて遭難した、帰り道を教えてもらえると助かる」


「なんで僕がそんなことしないといけないんだよ」


 ほんっと可愛くないな、少しはミーシアを見習ってほしいもんだ。


「貸しが有るだろう、俺らが居なければ今頃は」


 おーおー悔しそうな顔をしちゃって。


「く、お前らなんていなくても、あんな冒険者なんかボク一人で」


「の割にはずいぶん苦戦してたみたいだが」


 ああ、俺も性格悪いな。


「う、うるさい」


「ヤッカ、いい加減にせんか、お客人失礼した、我々も崖崩れの確認を始めたばかりでどの道が無事か解らぬ、よければそれまでの間、我らの里に来ては」


 ヤッカの後ろにいる小柄な老人が口を開くが、この爺さんもユニコーンかちょっと欠けてるけど立派な角が生えてるし、ていうか何時からここに居たんだこの爺さん。


(ラクナ、解ったか)


(いや解らなかったのう、『隠形』のスキルが有る故それを使ったのじゃろう)


『鑑定』スキルでも見つからないとなると結構な熟練度ってことか。


「長老、こんなどこの馬の骨ともわからないような奴を隠れ里にいれるなんて」


「ここまで近くに来ているのだ、案内しなくても彼らなら里を見つけるだろう、それに子供たちを助けてくれた恩は返さんとな」


 てことはここは彼らの隠れ里の近くって事か、下手すれば問答無用で攻撃されてたかもしれないな。


「だけど、もしなにかあったら」


「ヤッカの言うとおりの強さが有るなら警戒するだけ無駄だろう、彼がその気になれば我らの抵抗を排除して角を奪っていくだろう」


 すいません、そんな実力はありません、あれ、でも『切り裂きの短剣』と『軽速』を使えば出来ちゃうかな、まあする気はないけどさ。


「長老がそういうなら、仕方ないな」


 本音は納得してなさそうだな、ん。


「あれは鳥なのか、あんな大きさ、魔物か」


 警戒したように槍を構えるヤッカの横に俺もゴブリンズソードを抜きながらならぶ。


「この『迷宮』には飛行系の魔物もいるのか」


「あんな魔物見たことない、どうなってるんだ」


 いやこっちを睨んで聞かれてもさ、別に俺らのせいじゃないだろ、しかし新しい種類の魔物かひょっとしてこれが『迷宮』の『活性化』とかなのかな、向こうもこっちを見つけたのか徐々に近づいてくる。


 全身真っ黒でいかにもな魔物だな、サイズは人よりちょっと大きいくらいかな。


「あ、あれ、あの鳥ってひょっとして……」


 ん、ミーシアには見覚えがあるのかな、『迷宮』の経験が結構あるみたいだしな。


 いや、とりあえずは迎撃だな、『軽速』をうまく使えば何とかなるはずだ、練習中のあれを試してみるか。


 攻撃を貰わないように気を付けないとな、あの嘴とか爪で攻撃されたら、てかあの爪、金属製じゃねえか。


 おいおい、ゴブリンみたいな人型だけじゃなくて動物型の魔物も武装するのかよ、シャレなんねえだろ。


 接近戦になる前に指輪を使って撃ち落とすか、こっちも試してみたいしな。


 剣を持ちかえて指輪をはめた右手を向ける。


(いい加減気付かぬか、この愚か者が)


 ん、なんだラクナの奴ずいぶん機嫌が悪いな、いつの間にか鑑定結果が表示されてたのか、これに気付かなかったせいか、とりあえず確認して対処法を考えないとな。



ハル 

奴隷魔法士 LV20



 あれ。


 ひょっとしてあれは、『鳥態』のハルお嬢様ですか、そ、そういえばカラスだもんなうん。


「すまないあれは、俺の仲間だ」


「やっぱり……」


 ミーシアは気付いてたのか、さっき呟いてたもんな。


「仲間だと、そういえば鴉族がいたな、しっかし仲間の変身も見たことがなかったのか」


 ヤッカが呆れたようにこっちを見てくるけど、これは反論できないな……


「ちょっとあなた、今わたくしを撃ち落とそうとしていませんでした」


 ああ、この声の特徴は間違いないな、ここはともかく誤魔化そう、うん。


「あれは手を振っていただけだ、俺の地元では空を飛んでいる相手への合図に手を振るんだ」


「それはわたくしの故郷でもそうですけれど、どうみても指輪を向けてわたくしを狙っているようでしたけれど」


 う、そういえばカラスって視力がいいんだっけ、なら話題を変えて……


「それよりもサミュー達はどうしたんだ、ハルがここに居るなら二人だけで待ってるって事だろう、大丈夫なのか」


「それは大丈夫ですわ、この『迷宮』の目立たないところに隠れていますけれど、周辺の魔物は一掃しましたもの」


 おい、何を無茶してんだこのお嬢さんは、確かに昨日よりレベルが一つ上がってるから変だとは思ったけど。


「最近覚えた魔法の熟練度を上げるのにちょうどよかったですわ」


 いや嬉しそうに笑ってるけどさ、言ってることはかなり物騒だってわかってるかな、あれでもそれだとステータス上昇が低かったんじゃ、ちょっともったいない事したかな。


「しかしなんでそんなことをしたんだ、馬車まで戻ればいい話だろう」


「先の道も崩れていましたの、アラだけでしたらともかくサミューを連れて飛ぶ事はできませんもの」


 重量制限が有るんだ、まあそれはそうだよね。


「それなら、今から戻って二人を連れてきてくれ」


「わたくしの話を聞いていませんでしたの、それともおバカなのかしら」


 しみじみと呆れるんじゃありません、ヤッカ達の目が痛いじゃないか。


「これをサミューに使えばいい」


『軽速の足環』を外して投げると、ハルは器用に嘴でつかむ、間違って飲み込んだりしないのかな。


「これはあの非常識な『魔道具』ですわね、これがどうしたのかしら」


 咥えたままでよく流暢に話せるなーどうなってるんだろ。


「それには重量を軽減させる効果がある、サミューに使わせれば運んでこれないか」


 いや別にサミューが重いって話じゃないぞ、ただ成人女性とするとなやっぱり装備もあるし、うん、て俺は誰に言い訳してるんだろう。


「それでしたらたぶん大丈夫だと思いますわ、すぐに戻りますので、ここで待っていらして」


 足環を咥えたままハルが羽ばたき始めて徐々に浮き上がっていく。


「それはそうと、さっきの事については後で納得のいく説明をしていただきますわよ」


 見る見るうちに小さくなっていく、くそ、忘れてなかったか。


「というわけなので長老、はぐれた仲間がそろうまで少し待ってもらえないか」


「まあいいだろう、だがあまり長く里を留守に出来んので」


 まあ、長老となれば色々とやる事が有るのかな。


「わかった、ミーシア、ハルたちが戻り次第出発するがそれまでに食事を終わらせれるか」


 ちょっとかわいそうだけど仕方ないか、焼けるのを待ってだと厳しいかな。


「へ、変身すれば、生でも食べれます」


 許可を求めるように上目使いで見てくるけど、うーん、生肉にかじりつく猛獣か、草食のお馬さん達にはショッキングな光景かな、でもまあ仕方ないか、ミーシアもあんまり食べてないみたいだし。


「ああ、好きな形で食べなさい」


ピンクな展開を気にしていた方ごめんなさい。


次もできるだけ急ぎますけど、また明後日か明々後日になるかと……


H26年4月17日 句読点、三点リーダー、誤字、一部モノローグ修正しました。

H27年1月20日 誤字修正しました。

H27年4月5日 誤字修正しました。

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