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23 小遣い稼ぎ

一日のユニークアクセスが昨日初めて300を超えました。

お気に入り登録も50超えましたし、まさかこんなに読んでくれてる人がいるなんて。

嬉しいので今回サミューさんがちょっと暴走します。

「グアアー」

「ガアアアー」


 大型の猛獣が後ろ足立ちになってがっぷり四つに組んで取っ組み合っている隙に、俺は背後からそっと近寄り『切り裂きの短剣』で後頸部を一気に切り裂く。


 即死した暴れ大熊の死体を獣態のミーシアが支えてゆっくりと地面に置く、これで金貨一枚半かボロいな。


 やっぱり獣しかいない『薬師の森』は俺にあった狩場だな~~


 ミーシアが敵を引き付けてくれるし、アラはサミューに預けてれば安全だから短剣でも致命傷を与えられるような距離に安心して入れる、だから効率よく大型の魔物も狩れるし。


 おかげで奥まで入って行けるから運が良ければ貴重な薬草も見つかる。


 交代で見張れば迷宮内で休憩が取れるから前みたいに疲れて動けなくならないように早めに町に帰るとかしなくていいし。


 何より四人いればソウラム草の収穫量も一気に上がるし。


(やれやれ、ぶれぬのうお主も)

「なぜわたくしが草刈りなどしなくてはなりませんの」

「草は食べれないよね」

「かがみっぱなしで腰が疲れましたね、ご主人様揉んで貰えませんか、どうせなら他の所なんかもおねがいします」

「りゃー疲れたー」


 ソウラム草は儲けがいいんだよね、そこらじゅうにあるから移動のついでに大量に採れるし、なんでみんなやらないんだろ、まあやられると値崩れするだけか。


 俺達が『蝙蝠の館』の攻略を止めて『薬師の森』に来たのは、馬鹿な首飾り様が変なフラグを立てた気がするのと鎧対策が不十分だからだ。


 鎧とまともに戦えるのがミーシアだけじゃなー、囲まれたり挟まれたらきついもんな。最低でもハルに『浄炎』を覚えて貰うまではね。


 理想を言えばアラにも『葬風』を覚えさせてアンデッドに効く属性武器も欲しいとこだけど、時間的に無理だろうしな。


 後はサミューも何かの戦闘職に就けたいし、それだと職が二つになっちゃうけど侍女のままだけじゃいくらレベルが上がってもあんまりステータスが上がらないし、今のサミューの攻撃力じゃ俺と大差ないもんな。


 ただの侍女なのに戦闘職の俺と同じくらいに強いサミューが凄いのか、剣を振り回してるくせにムチを持ったメイドさんと同じ程度の威力しかない俺がしょぼいのかは、びみょうだなーー


 とりあえず鎧を何とかして『蝙蝠の館』を鎮静化できるような準備をしないとな。


 いっそのこと『薬師の森』を『鎮静化』すればいいんじゃないかとも思ったんだけど、ラクナの話だと先代の『勇者』が『鎮静化』したばかりのせいで『迷宮核』の所まで行くのは無駄どころか逆に危ないらしいし。


(『鎮静化』されたばかりの『迷宮核』は散らされた霊力を何とかして補おうとするのじゃ、そんな時に不用意に冒険者などが近づけば瞬く間に生命力を吸い上げられてしまうぞ)


(という事は人間の生命力も『迷宮』の糧になるのか、地脈の霊力だけではなくて)


(普通は『迷宮核』によほど近寄らねばそうはならぬが、冒険者が『迷宮』内で死した場合はそうなるの、『活性化』しかけた『迷宮』などで『大規模討伐』が失敗して全滅しようものなら目も当てられぬ事態になる場合もあるのじゃ)


 ふーん、あれ、今のなんか嫌な予感がちょっとするんだけど、なんだろ、なんか引っかかってるんだけど、まあ気のせいかな。


「ところでご主人様そろそろ食事にしませんか、お昼になったみたいですし」


 あれ、もうそんな時間か、そうだな、それじゃあ飯にするか。


 いつも通り『着火』の魔法練習を兼ねて焚き火を二つ用意する、焚き火のひとつではサミューが手早くスープを作りだし、その横でミーシアがサンドイッチを用意する、ああ料理してる女の子っていいよな~ 癒されるな~ 片方はピンクメイドだけど。


 とと、見とれてる場合じゃなかったよな俺も早く始めないと、アイテムボックスから事前に解体していた一つ目猪の肉を取り出して鉄串に差し、二つ目の焚き火の方へ向かう。


「またあなたが肉を焼くんですの、あんな非常識な事はもうやめて貰えないかしら」


 なんですかハルさんその嫌そうな顔は、俺が肉焼いたっていいじゃないですか。


「あなたはご自分で食べられないから良いかもしれませんけれど、あのお肉を食べさせられるわたくし達の身にもなってもらえないものかしら」


 そ、そこまでいいますかこのお嬢さん、ちょっとひどくないですか。


「ご主人様、私がそれを焼きますので休んでいてください」


 サミュー、俺を思っての気持ちはとっても嬉しいけどね、このタイミングで言われると俺の料理が不味いみたいじゃない、君はスープが有るんだから俺に任せてくれても。


「アラちゃんの食育の為にも、私が焼いた方がいいと思います」


 おい、ちょっと待ってください、何時からピンクを止めてブラックになっちゃったんですかこのメイドさんは、あ、やべっちょっとだけ想像しちゃった。


 ミニスカピンクのメイド服を着たサミューに、ブラックのゴスロリ風メイド服のサミュー、うーんどっちもイイな、ついでに猫耳とか尻尾とかをオプションで付けてみたり、じゃない、しっかり肉を焼かないとなこれはもう俺の沽券に関わる問題だよな。


「わ、わたしは、リョー様の焼いてくれたお肉がたべた……」


 おお、やっぱりミーシアだよ俺の味方は、信じてたよ、うんやっぱりいい子だ。


「で、でも、もし火傷したときは言ってください、すぐ『回復魔法』をかけるんで」


 あれー、やっぱり俺は信じられてないような、失敗する前提で食べてくれるって事か、おかしいな俺ってそんなに信用無いの。


「りゃー」


 アラ、お前だけだよな、最後まで俺の味方なのは。


「こげこげ、めーよ」


 アラ、お前もか。


 こうなったら絶対に成功させてやる、何が何でも成功させてやる、見てろよー最高の焼き肉を食わしてやるからな。






「まったく、いい加減にしてもらえないかしら、まだ焼けていないの」

「お肉……お肉……」

「ご主人様、スープとパンの用意ができています」

「おなかすいたよー」


 背後からぶつけられる無数のプレッシャーに耐えながらひたすらに肉を焼き続ける俺の横には、真っ黒に焦げてしまった肉の残骸が積まれている。


 もうちょっとだ、あともうちょっとでコツがつかめそうなんだよ、こう半生にならずに、かつ焦げさせず中までしっかりと熱が通る絶妙な火加減が、向こうの世界じゃできたんだ、ほんとだよ。


「まあ、食べれなくは無いと言ったところかしらね、サミューが焼けばもっとおいしかったでしょうけど」

「及第点ですね、火の通りがまだまだです」

「おにく、おにく、はふはふー」

「あ、あの残ったお肉は食べても……焼かなくても大丈夫です」


 勝手なことを言っている面々の文句はスルーしながらスープを飲む、ああ、ミーシアに肉の追加だったよな。


 スープを飲むのを続けたまま両手でアイテムボックスをあさり、余っている肉を取り出していく。


「また非常識な事をしていますわね」


 眉をひそめるハルの苦言はスルーしないとね、料理も食事も大切な練習だからね。


 しかしイノシシがそんなにおいしいのかね、豚の仲間だよな、豚肉……豚肉か……


 ああ、トンカツが喰いたいな~、揚げたてでサクサクの衣に濃厚な中濃ソースをこうかけて、ちょっと練りがらしを付けてから炊き立てのご飯の上に一回二回乗せて少しだけソースを落としてから一気に、噛んだ瞬間にジュワッと肉汁が口の中に広がって……

 

「ご主人様……」


 後はキャベ千と味噌汁が有ればもう、あっ漬物も欲しいかも。


「ご主人様、解りますか」


 急に目の前が暗くなり、まだ暗さに慣れていない目には黒い艶のある物体が浮かび上がる、なんだこれは、まだよく見えないなとりあえず触って確認かな、なんだこれけっこう弾力があって少し温かい、手触りはまるでなめし革、あれ、なんか嫌な予感が。


 やっと目が慣れてきたな、目の前にあるのは地面からまっすぐに伸びる細めな二本の棒、その上には丸みのある物体が続いて、まるで人間の下半し……


「あん」


 この声は間違いないな、最近は無いから油断してたんだけど。


「サミューーーー」


 このエロメイドやりやがったな~~


 座っていた俺の頭をメイド服のスカートの中にしまい込むなんて、そんなおいしい、じゃない、やばいことしやがって、何を考えているんだこのピンクメイド。


「大丈夫ですよ、『迷宮』の中では下に革の全身服を着ていますから見えないでしょう」


「そういう問題じゃないだろが」


「それとも宿でした方がよかったですか、その時なら中は下着だけの光景になりますよ、もしもご主人様が望まれるのなら何もはかずにでもいいですけど」


「宿でも『迷宮』でも同じことはやらないように」


「それなら馬車の中で……」


 なんかもう疲れてきたなー


 


 休憩を終えて更に採集を続ける、もう一回ぐらい暴れ大熊が出てこないかな、あれが一番稼ぎになるけど一日一頭出会えればいいほうだし、一つ目猪は肉くらいしか売れなくてあんまり高くないし、ホワイトウルフは少数の冒険者を狙ってくるから俺らを見ると大抵逃げちゃうし、もうちょっと獣でも稼ぎたいんだよな。


 薬草は珍しいのを見つけられるかは半分運みたいなものだし、数が取れないからいくら高くても合計は大したことないし。


 そして肝心のソウラム草は。


 そろそろ値崩れするよな、こっちに来てから毎日大量に採って売ってたからどの薬屋も在庫がだいぶ出来てる、ソウラム草は腐敗しにくいらしいから置いといて悪くなるわけじゃないし、結構な需要もあるからいい値段で売れてるけど、毎日樽で十個分以上も供給してればあと何回か納品すれば供給過多で買い手がつかなくなりそうなんだよな。


 そうなる前に今ある分を小分けにして一気に売り捌かないと、三日間『迷宮』に籠ってたからその間は在庫が減ってるはずだ、明日の朝一で各薬屋を回って数樽ずつ売って回る、多分今が値段の天井あたりだからこれである程度の額がたまるよな。


 少しずつ貯めてきた150樽分全部をうまく捌けば目標の武器やアイテムがある程度買えるかな。


 よし、もうひと頑張り採集するか。


『蝙蝠の館』にとどまるか悩みました、普通なら一つづつ攻略するんでしょうが……


次は明後日か明々後日です……たぶん……


26年1月10日 句読点、三点リーダー等、接続詞、誤字脱字等を修正しました。

H26年4月14日、誤字、句読点、サミューのセクハラ描写を修正しました。

26年12月22日 誤字修正しました。


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