135 ボス部屋へ
「グギャアアア」
血まみれになった右手を引っ込めたオーガ・ジェネラルが、髪を振り乱して叫びながら睨んでくるけど、思わず視線を逸らしちゃった。
いやだってさ、俺の頭に向かって手を伸ばしてきたから、思わず『切り裂きの短剣』で指を纏めて切り落としちゃったけど、恨まれる筋合いは全然ないよね。
うん、オークと戦ってた時に、手当たり次第に相手の頭を掴んで握り潰してたからさ。『頭部握潰』なんて言う物騒なスキルが有るってのが解ってるんだから、過剰反射しても仕方ないよね。
いくら体が大きいって言ったって指の太さはたかが知れてるから、人の手首くらいの太さが有っても短剣でギリギリ切り落とせたもんね。
それにしてもホントにデカいな、あのラッドや俺が並んでも頭が腰まで行かないってどんだけだよ、身長の低いシルマ家の連中なら膝くらいじゃないのかな。それでも一応は上下の服をしっかり着てるっていうのがフロアボスの矜持なのかな。
「怯むな、周囲を囲い、隙を窺え、相手の指を潰し掴まれる恐れを減らしたリョー殿の尽力を無駄にするな。早く仕留めなければ麻痺した他のオーガも動き出すぞ。お前たちの武勇はライフェル神も称賛される事だろう」
どうせなら、こいつも麻痺してくれてればよかったのに、やっぱりフロアボスには効かなかったか。
『おおおう、ライフェル神に栄光あれ』
ラッドの言葉に僧兵連中や騎士達が大きな声を上げて槍や剣を構え、オーガ・ジェネラルを取り囲む、がんばれー。
「はあああああ『飛斬』」
「行くぞ『二連槍』」
僧兵二人がスキルを飛ばすけど、あっさり腕で弾きやがった、スキルもなしで軽々ってどんだけ強いんだよ。
『斬突進』
『槍突撃』
騎士とミムズのスキルが同時に右足に仕掛けるけど、少しふらついただけか。多少はズボンに血が滲んでるけど、多分どっちの傷も浅いだろうな。
(『硬四肢』のスキルじゃな、手足のみとは言えかなりの強度になるゆえ、お主の『切り裂き』のような特殊な効果で無くば深手を負わすのは難しかろう)
(ディフィーの牙とかならどうだ)
(腹や胸などならば致命傷を与える事も可能じゃろうが、手足を噛み千切るのは無理じゃろうな。かと言ってあの高さへ頭から飛び込むのでは途中で撃ち落とされるか、あるいは腕を盾にして防がれるじゃろう)
ハンニャの時みたいな手はダメって事か、やるならせめて手足を何とかしないと。
「化物が『対空槍』」
「グルガア」
業を煮やした騎士の一人がスキルで飛び上がって喉元を狙ったけど、そのまま空中にいる所を太い腕で叩き落とされる。
「ぐああ」
壁に叩きつけられたけど大丈夫か、とりあえず『鑑定』だと生きてるみたいだけど、戦うのは無理か、『癒しの短剣』が使えるような状況じゃないから、悪いけど後回しだな。
「上半身は俺が攻める、足を何とか潰してくれ」
いくらダメージが通りにくいって言っても、無傷じゃないし再生能力も無いんだから、蓄積させていけば何とかなるはず、だよね。
「承知した、行くぞ、ディフィー、プテック」
ミムズが、率先して突っ込んでいくけど、突っ込み過ぎて逆にやられるなよ。
まあそこは俺が頑張るしかないか、上半身に直接仕掛けれそうなのは俺だけだし。
小石を足場にして『軽速』を使えば、空中でも方向転換して腕を避けられるし、俺が目の前でチョロチョロしてれば、足元を攻めてる連中の脳天に拳を落とすのも難しいだろうから。
でもな、ガタイのいい相手に、空中戦ってなんかそんなマンガが有ったな。いやいや考えるの止めよう、あれはバタバタ人が死んでくから縁起でもない。
第一俺には『超再生』が有るんだから叩き落とされても大丈夫なんだし。
「行くぞ化物」
正面から跳び上がった俺を狙って左手を伸ばしてくるけど。石を二つ別方向に投げ、ひとつを足場にして背後に跳び下がってそれを避け、もう一つを蹴って距離を詰め直す。
頸動脈なんかは狙っても無駄なのは解ってるから、狙いは眼球か、もしくは頚骨だな。そこら辺が有効なのは今までの戦闘で何回も証明されてるからね。
一気に大きくなった奴の顔の一点を目指して、『切り裂きの短剣』を振るう。
「ぐがあああ」
横一文字の斬撃で両目を潰されたオーガ・ジェネラルが両手で顔を覆ってる隙に、奴の肩を蹴って上に飛び、上空に投げた小石を上下に反転しながら蹴って、逆さまのまま奴の背後の方へ跳ぶ。
このまますり抜けざまに、首筋を……あれ。
感知の大鬼鎧 LV23
付加効果 周辺察知 周囲知覚 対魔法防御
野郎、防具を付けてやがった。服や髪の下に有ったせいで今まで解らなかったのか、ああ首の後ろはしっかり守られてるよ。
(しかもこの『付加効果』は、離れた所から接近している敵をいち早く見つけるものと、暗闇などでも近くに隠れている敵の位置を正確に知る事のできる物じゃの)
あれ、てことは目を潰しても俺達の居る場所が解るって事だから、今の目潰し攻撃はあんまり効果がないって事ですか。
(せっかく危険を顧みず行った目潰しじゃったが、無駄になったようじゃのう)
うわー、なんだよこの反則装備、てかもう少し近くから『魔骨弾』をショットして攻撃を仕掛けてたら、こいつに気付かれてたかも知れないのか、危なかったな。
しかしどうするかな、オーガの服は七分袖だから、どこまで防具が有るか解らないもんな、下手に上腕とかを狙って『切り裂きの短剣』が折れたらシャレにならないし。
狙えるとすれば、むき出しの手首や顔面だけど、手首は電柱より太いし、頭を狙った攻撃は今までのオーガだと大して効果が無かったんだよな。
これはもう、囮に徹するしかないかな、効果は無くても痛い事は痛いだろうからヘイトは稼げるだろうし。
「動き回るな『氷結柱』」
エル・シルマが魔法で片足を太腿近くまで凍らせる。上手い、今までのミムズの戦闘を見てマネしたのか、これで奴の動きが制限されるから、攻め易くなるはずだけど、気になる点は。
「フンンガアアア」
うわ、力ずくで凍った周囲の地面ごと持ち上げたよ、木を根っこごと引き抜いたみたいだな。しかもこの時点で膝のあたりの氷は大分砕けてるし、やっぱり脳筋に中途半端な足止めは効かないか。
「フガッ、フガアッ、フンガアーーーー」
数回のスタンピングで、氷のほとんどが砕けちゃったよ。
「破片で怪我をした奴はいないか」
かなり派手に破片が飛び散ったけど大丈夫かな。
「ご安心を、アラ様に御怪我は有りません」
「リャーはだいじょぶー」
うちの二人は問題無しと、トーウの攻撃力じゃオーガの足には通用しないし、アラも危ないから後方で魔法支援に回って貰ってるから、あの位置で何かあったら逆に大変なんだけどさ。
とりあえず二人に手を振って問題ない事をアピールしとこう。
「自分らも問題は無い、自分とプテックが多少出血したが、自分達二人は『自己回復』系のスキルが有る故、この程度の傷では心配めされるな」
そんなスキルも有ったっけ、そう言えば二人は耐性系スキルも結構持ってるんだっけか、ミムズは確か『痛覚鈍化』とかも有ったはずだよな、確か『狂戦士』系の職には必須とラクナが言ってたはずだし。うーん、敵と正面でガチンコやるのに向いてるんだな。まあミムズとかは殆ど脳筋みたいなものだしね。
「スキル等の攻撃ならばともかく、このような破片の飛散では、ライフェル神の教えを胸に鍛え抜いた僧兵の体を傷付けることなど出来ませぬ」
僧兵連中も大丈夫だったか、騎士連中は鎧を着こんでるし大丈夫だろうな。シルマ家の連中もアラ達と同じくらい下がってるから問題ないだろうし。
「申し訳ない、わたしの魔法が」
いや、そんなとこまで謝っても仕方ないんじゃないかな。
「気になさるなシルマ卿、奴が氷に気を取られている間、反撃を心配せずにもう片方の足に数撃入れる事が出来たのはシルマ卿のおかげではないか。一撃を貰っていればこの程度の怪我では済みませぬ」
おお、ミムズが相手を思いやった発言してるよ。大人になったなー
でもこれどうするかな、このままチビチビ攻撃してダメージを蓄積させていけば何とか勝てそうな気はするけど、その間に他のオーガが動き出して囲まれたりしたら、こっちが全滅しそうだよね。
どうする、このままだとジリ貧になるかもしれないな。何か新しい対策を考えるか、それともいったん退却するべきか、いやでも『魔骨弾』のストックがない以上、同じ手はもう使えないし、となるとやっぱり多少の無理をしてでもここで勝負を決めたいな。
待てよ、今のこの思考は、出資した金を惜しんでそのままズルズルと失敗していく、損切りが出来ない投資家その物じゃないだろうか。
そう言う連中って大抵は、せっかくこれだけの事をしたんだから、結果を残さないと引けないみたいな強迫観念を持っちゃって、失敗を取り戻そうとさらに多くの金を突き込んだりして、気が付けば取り返しが付かなくなってるんだよな。ギャンブルで失敗してそのまま全財産失くすとかさ。マンションを売った客とかで昔居たよな、共益費とかローンが払えなくなって、そのまま……
いやいやそうじゃなくて、今考える事はこの戦闘の方針だよな。
このままコイツを倒すまで何が有っても頑張るのか、それともタイミングを見て逃げるのか、もし逃げるならどのタイミングにするかだよな。
メンバーの何人が戦闘不能になったとか、オーガの何体が戦闘可能になったとかかな。戦いに集中しきれなくなるけど、戦いながら考えとかないと、いざそうなった時に、もう少しだけなんて考えずにきっぱりと退却できるように考えとかないとね。
ゲームじゃないんだから、全滅したらセーブポイントからやり直しなんて訳には行かないからね。
とと、考えてる間にも何回か切り付けてるけど、やっぱり効果はなさそうだな、顔を切り傷だらけにしたのに、オーガ・ジェネラルを怒らせただけだもんな。
「グガアアア」
「恐れることは無い足を狙い続けるのだ、同じ場所を狙い続けて傷を深めていけばいつか倒れる」
ミムズの指示を受けて、プテックが斧を振りかぶる。
「倒す」
重量を増して黒くなった『重砕の斧』が斜めに振られて、オーガ・ジェネラルの膝に叩き込まれる。
「ガグウウ」
お、少しふらついたか、いやダメか多少傷口は深くなってるけど、足の太さを考えると、まだまだ何回も打ち込まないとだめそうだな。なんか大木を切り倒してるみたいな感じになってきたな。
他の連中もかなり仕掛けてるけど、足の表面がボロボロになってるだけで動きが悪くなってる様子は無いんだよな。これは、本気で退却を考えないとダメかもしれないな。
でもまあ、戦えているうちは何か有効な方法がないか考えないと。
しかも騎士や僧兵には何人か負傷者が出始めてるし、これはホントにまずいかも。
とりあえずはいつも通り現状把握だよな。手足への攻撃は効果がないようだし、狙うなら胸部や頭部だけど、他の連中は直接攻撃が届かない、かといって遠隔攻撃のスキルは避けられたり手で防がれる。
魔法攻撃も手足には効かなそうだし、胸部は鎧の効果で守られてる。
俺なら上半身に直接攻撃できるけど『ゴブリンズソード』じゃ頭や鎧を砕くのは無理だろうな、ただでさえ攻撃力が弱いってのに空中じゃ踏ん張れないから半減するだろうし。かと言って『切り裂きの短剣』じゃ頭や首を斬るには刀身が短いし、胸部は鎧のせいで折れちゃいそうだし。
となると、方法としては俺が倒すと言うよりは、ラッドやミムズの威力の高い一撃を何とか上半身に入れさせることが一番手っ取り早そうだな。
問題はどうやるかだよな、空中に跳び上がるのは迎撃されるのがオチだし、やっぱり転がすか膝をつかせるかだよね。
でも難しいだろうな、今までだってそのつもりで叩いてたってのに、まてよ。
「ミムズ、ただ叩くだけでなく、前に教えた足払いの要領で転ばせられないか」
押したり引いたりは無理だけど、全力で足首を払ったりひざの裏を叩いたりすればもしかしたらバランスを崩すんじゃないかな。
「そうか、その手が有ったか、プテック、ディフィー行くぞ」
ミムズが槍を構えて距離を詰めようとすると、同じように名前を呼ばれた二人もオーガ・ジェネラルに向かってく。
「承知いたしました」
「解った」
先頭で構えたミムズが、槍の端のあたりを持って先端をオーガの腹部に向ける。
「はあああ『対空連撃』」
連続で突き出された槍先から腹部を庇う為に、オーガ・ジェネラルが前屈みになって両手を腹に当てる。
「今だ、行け」
『振回尾』『重打』
ディフィーさんの尻尾が、正面から右の足首を叩き、同時にプテックの斧が膝裏を打つ。これなら、倒せるか。
「グ、グ、グハア」
クソ、数歩たたらを踏んだだけで持ち堪えたか。
「ダメか、だがこれならば、何度か行えば上手く倒せそうだな」
ミムズはやる気満々だけど、向こうもだんだんと学習して対応してくるかもしれないし、時間的に何回も繰り返している余裕がないかもしれないな。
しかし、こいつはほんとにタフだな、プテックの斧なんて何トンもあるはずだってのに、ん、何トンもか。
「プテック、斧を借りれるか」
「解った」
プテックのすぐ横に着地して頼んだんだけど、あっさり手渡されちゃった。いや、俺としてはありがたいんだけどさ、いいのかなメインウェポンをこうも簡単に貸し出して、そ、それだけ信用されてるって事かな。
「ディフィー、プテック、俺が合図をしたら、もう一度足を払え」
まあプテックは、武器が変わるから威力は下がるだろうけど、あれだけの力が有ればそれでも十分だろう。
借りた斧を持ったままで『軽速』を使って、オーガ・ジェネラルの背後に跳び上がって背中に掴まる。あぶねっ。
「グガア、ゲガ、フグア」
俺を払い落とそうと、両手を背中に回してくるのを何とか避けながら、斧の刃の部分を掴んで柄の部分を鎧の隙間に当てる。
「入れえ」
よし入った、肩関節のあたりの隙間から背中の方に根元まで柄が差し込めた。これでいける。
「グガッ、グ、グッ、ググッウ」
付加効果の『重砕』を発動させると同時にオーガ・ジェネラルが堪えるように全身に力を込める。
いまのこいつは、いきなり十数トンの重荷を背負わされたようなものだからな。俺自身は持ってるんじゃなくて、刃を掴んでぶら下がってるだけみたいなものだから重たくは無いし。
この状態で足払いをかければいくらこいつでもこけるだろ、もしそれがダメでもこれだけの負荷が掛れば鎧を破壊できるかもしれないし。
「ディフィー、プテック、やれー」
俺の指示に従って、二人がジェネラルの背後に回って同時に左右の膝裏を叩く。
「ウガ、ウガッ、ウガアアア」
悲鳴を上げながら背後に倒れるオーガに巻き込まれないように、『重砕』を解除すると同時に『軽速』を発動させ、斧を引き抜いてから退避する。
「よくやった、そのまま『獣態』で両腕を押さえろ、魔法職はさっきみたいに氷魔法で両足を押さえろ、砕かれても続けるんだ」
ベッド位の広さが有る胸の上に飛び乗って、『重砕の斧』をその上に置いて上から押し付け、再度『重砕』の『付加効果』を発動させる。これで起き上がれないだろうが。
「承知いたしましたリョー殿」
「かぶり、付く」
鰐になったディフィーさんが、根元までオーガの右腕を縦に咥えて回転しながら捻じり上げ、プテックが左腕の前腕に噛み付いて両手で手首と肘を抑え込む。
「行きますぞ『氷柱』」
「いくよリャー、『氷陣』」
「ガアア、グゾガアア」
両腕を抑え込まれ、胸に重量を押し付けられたオーガ・ジェネラルが、それでも束縛を解こうと足をバタつかせて暴れるけど、その度にシルマ家の連中やアラ達が魔法をかけ直して足を凍りつかせる。
「ミムズ、ラッド、お前らのスキルなら鎧ごと胸部を砕けるだろう、やれ」
俺の言葉に頷いて、ミムズ達と一緒にまだ動ける僧兵連中が一気にオーガ・ジェネラルを取り囲んで武器を振り落していく。
「グガ、グア、ウグア、ゲガッ」
鎧を血だらけにしながらも、ジェネラルは暴れ続けて、胸の上に立ってるのもちょっときつくなってきたな。このままだとディフィーさん達が抑えてるのもきつくなって来るかも。
「トーウ、受け取れ」
アイテムボックスから『切り裂きの短剣』を取り出して、少し離れた所に居たトーウに投げ渡す。
「旦那様、これは旦那様の愛用の短剣」
「それで、オーガの血管をどこでもいいから切り裂いて、そこから毒を流し込め『麻痺毒爪』や『眠毒爪』、『酒精爪』でこいつの動きを止めろ」
注射みたいに血管に直接投与すれば直ぐに効果が有るだろうから。
「この一命にかけましても御命令をはたします」
とっても重い事を言いながらトーウがジェネラルの左腕のあたりにしゃがみ込んで、プテックの押さえている肘のあたりを大きく切り開き、その傷口に爪を差し込む。
「ぐうううう、うう、う、う」
だんだんとジェネラルの動きが少なくなっていき、それに反比例するように振り降ろされる攻撃の量が増えていく。よし、これなら行ける。
完全にオーガ・ジェネラルの抵抗が無くなり、ミムズの槍が胸に深々と突き刺さった時に数回小刻みに痙攣して、そのまま動きが完全に止まる。やっと倒したか。
「やりましたな、リョー殿、それでこれからはどういたしますかな」
ラッドがスキンヘッドに浮かんだ汗を爽やかそうに拭いてるけどさ、返り血が無茶苦茶付いたマッチョが笑顔を浮かべても怖いだけだから。
「とりあえず、麻痺させたオーガが動き出す前に止めを刺してから休憩だな。今の状態で、あの数を正面から相手にしたいなら後回しにしてもいいが」
俺は絶対に嫌だけどね。
「皆疲れていようが、休息は安全を確保してからが良いだろうな、皆の者、もうひと頑張りだ」
ミムズが音頭を取って動こうとしてるけど、騎士連中や、僧兵の何割かは疲労と負傷で動けなさそうだな。
「無理はしない方が良さそうだな、俺達とミムズ達で片付けてくるから、その間にこれで回復を済ましておいてくれ」
ラッドに『癒しの短剣』を渡してから、アラ達を連れて倒れているオーガの集団に向かって行く。考えてみればこれって楽にレベルを上げるチャンスなんだから、人に譲るより俺等だけで独占した方が良いよね。
「やっとですね、この時を待っていました、動いてお腹が空いた分たっぷり食べれそうですね」
ディフィーさんは別な意味で独占する気満々みたいだな、あ、そうだ。
「もし余裕があったら、軽食と休憩の用意をしててもらえるか」
この後でボス戦が待ってるんだから、その前に出来るだけ疲れをとっておかないとね。
本当の戦いはこれからだ。
H26年11月11日 誤字修正。
H27年2月5日 誤字修正。
H27年12月16日 誤字修正しました。
H27年12月23日 誤字追加修正。




