表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君がいてよかった  作者: 龍田まや


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

26/30

バイトをはじめよう

浅倉と別れたあと、彼女からの情報を頼りにライブハウスZONEへ向かった。

バンドへ加入した直後にライブハウスでバイトなんていかにもバンドマンっぽいし、カッコ良くない?

あ、そうだ。

久保もバイト探してるって言ってたから誘ってみるか。

好きな女の子と一緒に働けたら最高に最幸だ。

さてと、電話電話っと。


『おかけになった電話は電波の届かない場所にあるか、電源が入っていないためかかりません』


あれ?繋がらない。

まぁ、着いてからでもいいか。


程なくしてZONEに到着。


「店長こんばんは」

「おっ!松本くんいらっしゃい」

「あの、人づてにこちらでバイト募集してるって聞いたんですけど」

「あー、ちと遅かったね。実はさ…」


「それじゃ、来週からよろしくお願いしまーす!」

奥の方からから元気の良いよく通る声が聞こえてきた。


「あ、店長。今日はこれで失礼します」

「うん、来週から頼むよ」

「あれ?松本くん。どうしたの?」


これって、もしかして…?


「悪いねー。実はついさっきバイト決まったんだ。そう、君もよく知ってる久保ちゃんに」

「えへへ、そうなの。念願だったライブハウスで働けるって最高に最幸!」


ナンテコッタ。

一足遅かったか。

電話に出なかったのは面接中だったんだな。

あ、でも待てよ。

もう一人くらい雇ってくれないかしら?


「店長、もう一人働き者のバイトいらないっすか?」

「ゴメンね、募集してるのは一人だけだから」

「え?もしかして松本くんもここでバイトするつもりだったの?」

「あ、いや、どこかでバイト出来たらいいなーと思ってたら、ついさっきZONEがバイト募集してることを知って、今来たってわけなんだけど…」

「私は前々から目をつけてたから私の勝ちね」

「ホントごめんね。久保ちゃん来てくれたからさ、しばらくバイトの募集しないから。どこか別のところ探してね。働き者ならすぐに見つかるだろうし」


好きな女の子とバイトするささやかな夢は儚く散ってしまった。

心なしか店長の最後の一言が『残念でした』と言ってるようにも見えた。

動機が不純だからこうなるよね。

ライブハウスで働きたかった久保を押し退けてまですることはしない。


「それじゃ、私急ぐから帰るね」

「うん、また明日。バイト頑張って」


そんじゃ、原点に戻って真面目に健全に働けるバイト探すか。

やっぱバンドマンの王道バイトと言ったらコンビニだろう。

100円均一で履歴書買って帰ろっと。


ー 翌日の放課後 ー


昨日自宅に帰ってからネットでバイト応募したらすぐにメールが届いて、今日早速面接に来てほしいと連絡が来た。

面接なんて初めてだから緊張するな。

ここだ、ここだ。


ウィーン(コンビニの自動ドア)


「いらっしゃいませー」

「あのー、バイトの面接に来た松本と申しますけど」

「あ、君ね。私が店長だから。それじゃ奥の部屋入ってくれる?」

そう言われて店長と呼ばれる人のあとに付いて部屋に入った。


「それじゃ、ここに座ってね」

「はい、よろしくお願いします」

「まずは履歴書見せてくれる?」

「はい、こちらです」

「ふむふむ…アルバイトは初めて?」

「はい」

「アピールポイントに書いてある『コミュ障のお客さんとも仲良くなれる』ってこれはふざけて書いたの?」

「少しユーモアを交えて書くと採用されやすいとネットで見たので」

「完全にスベってるよね」

「ははは…」

「それはさておき、接客業は大丈夫?以前と比べたらやっかいなお客さんは少なくなったけども、そういう人たちとの対応はやれそう?」

「全力で頑張ります」

「いや、頑張るのは当たり前だから。やれるかやれないかを聞いてるわけで」

「前向きに善処します」

「だから、そんな政治家みたいな回答いらないから。YesかNoかを答えてくれる?」

「Yes,My Love!」

「…オッケー。若いから何とかなるでしょ」

「てことは?」

「いつから来れる?」

「今からでも問題ないです」

「やる気あるのは嬉しいけど、制服の準備もあるし、そこは明日以降にしようね」

「じゃあ、明後日で」

「明日用事あるのかよ!」


こんな感じで面接が終わった。

会話の90%は脚色を加えたが、人の良さそうな店長さんだった。

自宅からも割かし近いし通いやすいだろう。

これからバンドにバイトに忙しくなるな。

数ヶ月前には想像もできなかったことだ。

そうだ、浅倉にも連絡しとくか。


「どうも。バイト決まりました。コンビニです。場所教えるから暇なときにでも買いに来てよ」

「お疲れ様です。バイトってZONEじゃないのですか?もしかして面接落ちましたか?」

「いや、行ったらすでに他の人に決まってて。それが何と久保だったの。店長にもう一人雇ってくれないか聞いたら断られて、バンドマンのバイトの王道コンビニにしたわけ」

「なるほど、一歩遅かったんですね。もう少し早めに伝えればよかったですね。働き者の松本さんを雇わなかったことを後悔させるくらいコンビニで頑張ってください」

「そうそう、働き者。分かってるね!」

「私の下僕として仕えてますから」

「そんな下に見てたんだw」

「これからも私の手となり足となりバンド活動頑張ってください」

「分かりましたよ、ご主人様」

「たまには買い物行ってあげます」

「お待ちしております」


久保にも連絡入れとこ。


















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ