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あなたはやがて僕の痛みに

作者: 三位三体

僕は、無性に消えたい。死にたい、じゃない。消えたい、だ。痛いのは嫌だ。苦しいのも嫌だ。ただ、僕の存在を消して欲しいのだ。


僕が居なくなった世界は、驚くほど晴れているような気がする。嘘みたいな青空が広がったいるに違いない。歩きながら夕焼け空を見上げて僕は思う。この世界は、そして僕という存在はどこか道理がねじ曲がっているのだ。僕の苦しみはきっとそのせいに違いない。


僕は足を止めて、目の前の光景を見た。


小さな公園だった。閑散とした、寂れた空間に冷たい風が吹き抜ける。色褪せた遊具がいくつか、寂寥感を漂わせて佇んでいた。


僕は手に持ったメモに目を落とす。


"北公園、五時、三つ目のベンチ、白セーター"


「ほんとに居た……」


遊具の横に並ぶ、古ぼけたベンチに座るその姿を見て、僕は思わず声を漏らした。


公園の入口近くで立ち尽くす僕に、向こうも気づいたようで、彼女はベンチに腰を下ろしたまま、ゆるゆると手を振った。


「時間通りに来てくれましたね」


僕がベンチへ向かうと、彼女はそう言って、彼女の隣の空いているスペースをとんとん、と軽く叩いた。ここに座れ、という意味だろうか。


所々木がささくれだったベンチに腰を下ろすと、目の前は思いのほか開けていて、澄んだ空に滲み始めた夕日が、よく見えた。公園には僕と彼女以外、誰もいなかった。遠くで子供の笑い声が聞こえたような気がした。


横にいる彼女は、思いのほか幼い見た目をしていた。僕より一つ下くらいだろうか。意外だった。


「メモ、取ってきたんですか」


彼女が僕の手元を見て言った。僕の指はメモ用紙を摘んだままだったのだ。急に恥ずかしくなる。


「あ、いえ、これは……」


「ちょっと、見せてください」


彼女は、ひょい、と僕の手からメモを抜き取って、しげしげと眺め、目を細めた。


「……ネットで知り合った人と会うの、初めてで」


何故か弁解するような口調になる。彼女は、ええ、と言って、僕にメモを返した。


「今はこの辺に住んでいるんですか」


「え?ああ、はい。そうですが……」


「ここに来るまでは何を?」


「えっと、父と一緒に、母に会いに……」


「お父さん、お元気ですか?」


「ええ、まあ……。あの、それより、」


僕のことを消してくれるんですよね、と続けようとした声を遮るように、彼女は言葉をかぶせた。


「そのまえに、少しお話しませんか」


その穏和な口調を聞いて、ああ、と思う。世界が急に色褪せたような気がした。結局、そうなのか。失望とともに体がずしりとだるくなる。


僕はため息をついて、ベンチから腰を上げた。


「カウンセリングなら、間に合ってます」


彼女に背を向けて足を踏み出したその時、僕の背中に声が刺さった。


「缶コーヒー」


「……え?」


振り返ると、彼女は缶コーヒーを、二つ手に持っていた。


「さっき、買ってきたんです。これを飲む間だけ、話しませんか」


それを聞くと僕の足はぐっ、と固まって、それ以上先へは進まなかった。ため息をついて彼女から缶コーヒーを受け取る。


別に、そんなの断って帰ったって良かったのだ。彼女のお喋りに付き合う理由にはならない。けれど何故か彼女の隣に戻らなければけない、無性にそんな気がした。それに、僕の指先は熱い缶コーヒーにそそられるほど冷えていたのだ。


再び彼女の隣に腰を下ろす。缶コーヒーを両手で抱えるように持つと、じわりとした熱が指先に広がり、張っていた氷が解けるような感覚がした。


「……あの、人を消せるって、ほんとなんですか」


そう質問して、けれどなんだか不思議に滑稽な感じがした。横にいる彼女は、どこにでもいるような少女に見えた。


「ええ、ほんとです」


彼女は自信満々に答えた。


「あの、僕、殺されたい訳では無いんです。刺されたりとか、締められたりとか、そういうんではないんです」


「分かっています」


彼女は緩慢に頷いた。


「存在を、消したい。そうでしょう?」


「……はい。あなたには、それが出来ると?」


「ええ、出来ます。世界からあなたの存在を、消す。言うなれば、あなたが生まれなかった場合のパラレルワールドに塗り替える……的なことになります」


そうでしょ?と彼女は僕に微笑みかけた。僕は慌てて頷く。でも。


「でも、見たところあなたは普通の人間に見えます。……依頼しておいてなんですが、普通の人間にそんなことが出来るのでしょうか」


「普通の人間には、不可能でしょうね。けれど、私は人間ではありませんから」


よく分からないことを言い始めた。こりゃあ、カウンセリングの類では無いみたいだ。


「人間ではない?どういうことです」


「私も、元はあなたと同じような人間だったんです。でも、今はそうではない、ということです」


「……それは、つまり?」


「私も以前、消してもらったんですよ。存在を」


彼女の言葉は酷く不自然に思える。じゃあ僕の横にいる少女はなんなんだ。なんだか、おかしな人に巻き込まれてしまったかな。


そんなことを思いながらも、何故か僕の動揺はごく表面的なもののように感じた。缶コーヒーを手のひらで擦る。確かに、熱い。これは存在してて、だから熱い。


「……つまり今のあなたは、えーと、幽霊、的な?」


僕の問いに、彼女は苦笑した。


「なんだか、そう言うと不気味ですね。もっとこう、なんだろう。神……はちょっと違うか。天使、とか。そんな感じで呼んでください」


「なるほど、天使」


「天使、です」


「……すると僕も、あなたに消してもらった後は天使になるということですか?そして、天使になると、人を消す能力が与えられる、と?」


「さあ、どうなんでしょう」


てっきり肯定が帰ってくるかと思っていたので、曖昧な返答に困惑する。


「どうなんでしょうって、そんなこと言われても」


「いえ、だって分かりませんから。詳しいシステムなんて知りません。ただ、私も過去、ある人に存在を消してもらって、それで今天使になってあなたの前にいる、というだけの話なんです」


分かるような、分からないような。……いや、やっぱり分からない。それをそのまま伝えると、彼女は、世界って曖昧なものですから、と静かに答えた。そういうものだろうか?


缶コーヒーを口に含む。ほのかに甘くて、何より熱かった。体が一瞬、じんわりと熱を帯びたような気がした。隣の彼女も僕に倣って、コーヒーをぐびりと飲んで、それからほう、と息をついた。蕩けたような顔はさっきより幼く見えて、とても素直に可愛い、と思った。


「一つ、いいですか」


「なんです?」


「あなたは過去に、実際に存在を消してもらったんですよね。……そうした理由、とか聞いてもいいですか」


彼女は露骨に顔をしかめた。


「自分語りは、好きませんね」


「そう、ですか。……いえ、なんだか、興味が湧いてきてしまったんです、不思議と。……あなたという人間に」


彼女は、目を見開いた。今の僕の言葉は、さすがにちょっと気持ち悪かっただろうか。


珍しく動揺したように視線を軽く彷徨わせ、それからコーヒーに口をつけ、ごくりと喉を鳴らしたあと、彼女は躊躇いながら口を開いた。


「……話をしようと言ったのは、私、ですからね」


「……え」


話しますよ。彼女は諦めたようにそう言った。


「あ、でも等価交換です。あなたにも自分語りをしてもらいますから。それで相殺しましょう」


すんとした真顔で付け加えられた言葉に、僕は頷く。


住宅街の上に漂う、濁った雲の輪郭がオレンジ色にぼやけていた。隣に座る少女の瞳は、雲の向こうの輝く夕日の、そのまた向こうを眺めているようだった。過去のことを思い出しているのだろうか。なんとなくそう思った。彼女はゆっくり口を開いた。


「私が消えようと思ったのは……、ただ、重かったからです」


「重かった?」


「はい。重かったんです。……私、兄が死んだんです。私のせいで。川の事故だったんです。兄は溺れた私を助けようとして、それで死にました。私だけ、助かって。……それから少しして、母も死にました。兄が死んでから母はずっと、しんどそうにしてて。兄が死んだショックでそうなってたんだと思ってたんですが、……いえ、それも少なからず関係はあったと思うんですが、母は、その、癌だったんです。本人も、体調不良の原因は、兄の死による精神的なものだと思い込んでしまって、発見が遅れて、気づいた時にはもう……って感じで。検査してからは、なんか、あっという間でした。母が死んだら、父も後を追うように、というか後を追って、首を吊りました。……娘の私を置いて、無責任だと思います?私は、まあ思ったりもします。父はきっと、私が想像していた何十倍も、何百倍も、母の事が好きだったんだと思います。でも、すごくすごく、……いい父でした。いい父、なんですよ。……母も、父も、兄のことが大好きで、大切で、きっと私のことも大好きでいてくれてたけど、でも、みんな死んじゃって。……ああ、だからその。つまりそういうのが、重かったんです。背負ってずっと歩いていくには、ちょっと重すぎる荷物だったんです。歩いてるともう腰が痛くて、肩が外れそうで、足なんてがくがくで。重くて、重くて、それで降ろしちゃおうと思ったんです。私さえいなければ兄は死ぬことは無い。兄はずっと幸せに生きられる。きっとそれは母も、父も。私が生まれなければ良かったんだ。……いえ別に、病んでいたとかではなくて、……まあ否定は出来ませんが、でも、ごく冷静にそう考えて、それで、」


それで、消してもらったんです。


彼女は話し終わると、力を抜くようにふう、と息をついた。僕は何も言えなかった。言葉を探すことも出来なかった。


「やっぱり自分語りは自重するべきですよね」


彼女は軽い調子でそんなことを言って、コーヒーを口に流し込み、咳払いをした。


「さて、次はあなたの番ですよ。あなたはなんで消えたいんです?」


「え……」


急に話を振られ、戸惑う。僕の話?さっきの話の後で?ちょっと待ってくれ。僕はそんな……そんな、不幸な人間じゃあない。はっきりと消えたい理由がある訳でもない。悩みすらもない。話せることなど、なにも。なにも……。


ふと、心になにかひやりとしたものが触れた感覚を思い出した。さっきの話を聞いている時に僕は。彼女の話の中のどこかで、僕は一瞬、息が出来なくなったのだ。それは。


「……共通点、というか」


「え?」


「僕の母も、癌なんです。だから、」


「でも」


僕の声を、彼女が遮った。驚いて顔を見ると、さっきまで夕日を写していた瞳は伏せられ、膝の上で握りしめられた拳を、影の中で苦しそうに見つめていた。小さな唇は微かに震えている。


「でも、あなたの母親は……お母さんは、死なない」


「え……」


僕が言葉に詰まっていると、彼女は、はっと我に返ったように顔を上げ、気まずそうに目を逸らした。


「あ……、いえ、すみません。不幸比べをしたい訳じゃ、ないんです」


どうぞ話を続けてください、と僕に促すように手をかざす。


「え、つ、続けるんですか……?ここから?」


「ええ。自分語りを遮るのはご法度でした。すみません、ついつい、口が滑りまして」


おどけるように頭にコツ、と拳を当てる彼女からはもう、さっきのような必死さは見受けられなかった。僕は戸惑いながらも、再び口を開く。


「……確かに、あなたの言う通り、僕の母は死にません、多分。適切な治療さえ受ければ生きられる可能性が高い、と医師は言っていました」


幸運にも、発見が比較的早かったのだ。ただ、そうだとしても。


「でも、やっぱり母はつらそうで。僕の前では気丈に振舞ってはいますが。治療、大変みたいで、母のそういう姿見てると、その、やっぱり、」


「つらい、ですか」


「……はい、つらいんです」


そう言葉にすると、心の中でほつれていたものがするりと解けたような気がした。ずっと形にすることを避けてきたのに。言葉はもっと不便なものだと思っていたのに。彼女の前だと、何故か。


「だから、消えたいんですか?」


風が吹いて、彼女の髪がなびいた。肩の下で切りそろえた細い髪は、風の行き先に簡単に従う。色素の薄い、柔らかい髪質は少し僕のと似ているようだった。彼女はほつれた髪を耳にかけ、首を傾げる。


「え……、ああ、いや。僕が消えたいのは、その」


消えたいのは、なんだろう。解決できるものなら、そうしているはずで。形にできる理由など無くて。だから消えたくて。


世界が痛い理由。暗い理由。僕が下を向く理由。体を撫でる風が、耐えられないほど冷たい理由。体を撫でた風はいつも、僕の中を通り抜けるようで。


「穴が、あいているようなんです」


「……穴」


彼女は、不思議そうな顔で僕の話を聞いていた。


「物心ついた時から、自分の中の何かが欠けているようで。心に、穴があいているんです。どうしても、何をしても埋められない。それが、苦しくて」


「だから、消えたい、と」


「そう、なのかもしれません。……でも、不思議です。あなたと話していると、少しだけその穴が埋まるようです」


彼女はなにか言おうとして口を開き、けれどやっぱり何も言葉にせず、静かに微笑んだ。僕には何故か、彼女が泣きそうになっているように見えた。


カラスが甲高い声で鳴いた。部活帰りの学生の笑い声が遠くに聞こえた。


時計を見ると、ちょうど五時二十分を指していた。


「ああ、そろそろ帰らないと」


無意識にそう呟いたあと、はっと息が止まり、思わず口元を抑えた。


「なにか用事でもあるんですか?」


口元に笑みを浮かべて、彼女が聞いた。見透かされているようで、カッと顔が熱くなる。


「……ええ、母が入院している間は、僕が料理当番なんです」


「そうですか。では早く帰らないといけませんね」


彼女はベンチから立ち上がると、残っているコーヒーを一気に仰いだ。そうして空になった缶をベンチの横のゴミ箱に捨て、伸びをする。


「あの、すみません」


「んー、何がです?」


「……わざわざ、来てもらったのに」


僕の言葉に、彼女は口に手を当てくすっと笑った。


「むしろ本望です。……えーと、では、」


「あ、ちょ、ちょっと待ってください!」


僕に背を向け歩き出そうとした彼女を反射的に引き止める。


「あ、あの。あなたは、最初から僕を消す気なんてなかったんですか。やっぱりその、慈善活動、的な感じなんですか」


そうだとしたら僕はまんまと引っかかったわけだけど。


けれど、彼女は首を振った。


「慈善活動ではありません。……消す気も、なかったですけど」


「……じゃあ、なんです」


「それは……ただの、エゴですよ」


「……エゴ」


はい、と彼女は頷いた。


「しかし、あなたはなぜ、生き続けようと思ったんです?私はあなたに、何もしてあげられなかったのに」


「え……。いえ、それは」


それは。


「……あなたとの会話は、すごく楽しかった。我ながら単純で嫌になりますが、僕の根本的な問題は、友達がいないことだったのかもしれません」


彼女は困ったように笑った。


「ああ、それか、兄弟でもいれば良かったのかもしれません。僕は一人っ子なんです」


「……一人っ子でも、」


きっと幸せになれますよ。彼女はそう言った。


「では……、」


「あ、あの!」


再び背を向けようとする彼女を、必死で呼び止める。


「……あの、また、会えますか」


少しの間、沈黙が流れた。風がいつもより冷たく感じた。


一瞬、視線が交わったかと思うと、彼女は直ぐに僕から目を逸らし、まぶたを伏せて気まずそうに微笑んだ。それが答えなのだと分かった。


自分でも驚くほど感情が揺れていた。せっかく埋めた心の一部が、削られているのがわかる。苦しく、冷たく、痛い。ああ、今まで僕を苦しめていたものは。


「……喪失、です」


彼女の顔に戸惑いが滲んでいた。


「……え」


「あなたと二度と会えないことは、喪失、です」


「……私は、あなた、と」


さっき会ったばかりで。彼女の掠れた声がぐら、と揺れた。


「……あなたを二度と失いたくない」


我ながら情けない声だった。彼女がえ、と声を漏らし、目を見開く。


数秒後、彼女の大きな瞳から、ビー玉のような涙がこぼれ落ちた。


出処の分からない感情が言葉となって全身を巡る。


大切な人だった。大事な人だった。大好きな人だった。彼女が危険な目に会うのなら、命を賭して守ると、僕は確かにそう思っていたのだ。


「……お兄ちゃん」


彼女の声にゆっくりと頷く。僕は、彼女の。


「……なあ、消えたこと、後悔してないか」


僕の弱々しい声に、彼女は目元を拭って答えた。


「幸せな夢は、何度も見るよ。でも後悔はしてない。だから、」


だから、きっと。……きっと、お兄ちゃんは幸せに生きてね。


***


気がつくと僕は、すっかり藍色に染った空の下で、呆けたようにベンチに座っていた。


目の前に並ぶ住宅街や公園を囲む木々は影に塗りつぶされ、相対的に空はまだ微かに太陽の名残を感じさせた。


僕は、何をしていたのだろう。


立ち上がると、かさりとポケットの中で何かが音を立てた。不思議に思って中を探ると、どうやら音の主は手のひらサイズのメモ用紙だったようだ。


"北公園、五時、三つ目のベンチ、白セーター"


ああ、思い出した。僕はネットで、"存在を消してくれる"という人に依頼をし、それで今日ここに……。


周りを見回しても、人がいる様子は無い。木々のざわめきと、どこかから聞こえる救急車のサイレン。返って孤独を増大させるようだった。


やっぱりデマか何かか。僕は騙されたのだろう。メモをくしゃくしゃにしてやろうかと一瞬思うも、どうもそんな気は起きなかった。


ふと、口の中にコーヒーの香りを覚えた。振り向くと、座っていたベンチの上に缶コーヒーがぽつんと置かれている。


こんなの買ったか?


けれど僕がそれを飲んだということは自分で買ったのだろう。どうも記憶があやふやだ。


木枯らしが吹いて、枯葉がいくらか空に舞った。泣きたくなるような冷たい風だった。


風は僕の乾いた肌を無遠慮に撫で、そして僕の中にぽっかりと空いた穴を無感情に通り抜ける。慣れた苦しみだった。


穿たれた心と、吹き抜ける風と、そうして巡る感情は、ああ、そうだ。


喪失感なんだ、と思う。何を喪失したのかは分からない。けれどこれは確かに喪失感なのだ。


言葉を持ってしまった感情は、背負って歩くには重い重い荷物だった。けれど、息が切れるほど苦しく、悲しくなるほど優しいそれは、僕をどうしようもなくこの世界に引き止める重石でもあった。

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