表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/17

もう痛くない


 

「あ、それでは私、そろそろお暇させていただきます。ルシオン王子には、これからも、安らかな日が続きますようお祈りいたしております」

 

 

「ありがとう」

 

 

 

 アリカが立ち上がるとルシオン王子も立ち上がり、アリカに向かって握手の手を差し伸べてきた。

 

 

 アリカがルシオン王子の右手を、自分の右手で握った時…、

 

 

 

「イッ…! 」

 

 

 

 

 当たり所が悪かったようで、右の人差し指の先が痛み、思わず顔をゆがめて声が出て、殿下の手をパッと離してしまった。




「あっ、申し訳ございません! とんだご無礼を…」


 ひぃ~、どうしよう…。




「どうしたんだ? 手が痛むのか? 」


「あ、はい…。実は、右の人差し指の先に、見えないくらいの破片みたいなものが刺さっているようで、触れた時の具合によって痛みが走るのです」



「破片って、何の? 」



「たぶん…、割れた皿とかの…。ユマさんは、そのうち自然に出てくる、って言ってくれたんですが…」



「それはパーティーの時のことじゃないか。スカビオ、すぐに馬車を」


「アリカ嬢、こちらへ」




 スカビオ様は、さっと部屋を出て行ったし、リオス様は、すっとアリカをエスコートし出した。

 

 

 え?何なの?

 

 と思っているうちに、アリカは王子の馬車に乗せられ、なんと王宮へ案内されてしまった。

 

 

 

 ルシオン王子は、すぐに王宮の主治医を呼び、アリカの指を診させた。

 

 

 

 

「ここは? 痛む? 」

 

「いえ…。アッ、そこ痛いですっ! 」

 

 

 

 

 主治医に指先の痛むところを何度も確認されて、アリカは痛みに耐えていた。

 

 痛いからもう触らないで、と言いたかったけどルシオン王子の手前、言えなかった。

 

 

 

「ここかな…?」

 

 

 不意に主治医の持っているピンセットが、ぐいっと指先の組織を軽くえぐり取った。

 

 

「…ッ!!!」

 

 

 

 あまりの痛みに、声が出なかった

 

 

 

「どう? 痛む? 」

 

 

 

 主治医が指先をあちこち触ったり押しながら聞いてきた。

 

 

「…いえ、痛くないです。どこも痛くない!」

 

「良かった。取れたみたいね」

 


 

 取れた! もう痛くない!

 

 

「わあ良かった! 先生スゴイ! ありがとうございます」

 

 

 

 アリカはルシオン王子たちにも向き直り、お礼を言った。

 

 

「王子殿下、それにリオス様、スカビオ様も、ありがとうございます」

 

 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ