表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/18

15 旅前の準備1 レベルを上げよう

「レクシィ。レベル上げをしよう!私、このレベルじゃ冒険できないかもしれないから」


 あの話から5日。結論を出す日まで60日をきっている。


 私はつい昨日思いついた。よく考えれば私のレベルと戦闘力じゃ、旅出るにしても出ないにしても魔物たちに通用しないのではないのかと。


 そこで私はイヴリンにチート能力をおねだりしに行ったけど、『そんな便利な物はない』と追い返されちゃった。


 そういえば。ワンちゃんが元気そうだった。

 あの事件が終わった後に落ち込んだワンちゃんをイヴリンに預けたんだよね。

 きっと元飼い主様と同じ匂いがしたんだね~。


 話を戻そうか。

 私には力がない。イヴリンの言っていたチャンネル登録者という戦闘力も増えたけど、全然強くなった気がしない。


 という事で10分くらいステータスと睨めっこした結果。

 私はレベルを上げればいいという事実に気づいた。


 そして今に至る。


「私に付いて来る気になったわけ?」

「どっちにしてもね。実力が足りないのは事実であるから」

「なるほど。分かったわ。手伝う。あーあとこのゲーム機、画面消えたわ」


 私は慌ててレクシィが差し出してきた灰色のゲーム機bottanを手に取り、状態を確認する。


 外傷はない。落としたわけではなさそう。だとすると……内傷か電池切れか。


「強く握ったり、叩いたりした?」

「そんな事しないわ。私は丁重に扱う方よ」


 本当かなー。力加減間違えたりしてなーいかな。

 仕方ない。ここは電池切れという事で処理しよう。


 私はbottanをデビルのバッグに入れる。


「それじゃあ案内してくれない?私に丁度いい所に」

「任せなさい」


 私はどこかへと歩いて行くレクシィの横に付く。そのまましばらくの間、歩かされた。


 ☆★


 あーもうだめ。モンスター倒す前に私倒れちゃう。


 私は狩場の手前でしりもちをつく。


「あんた、少しは体力を上げた方がいいわよ」

「ほんとにね。自分でもそう思うよ」


 レクシィは何かツッコミたそうな目をしていたが無視しておいた。


「それじゃあ。始めよう。まずはどう狩りするかだね」

「そうね……リリは戦えないから。自分を囮にしてモンスターと戦えばいいんじゃない?ほら、あなたにモンスターがメロメロな間にグサッと」


 それなんかすごく心が痛むんだけど。

 この子可愛いって寄ってきているオタクを日本刀で薙ぎ払うみたいなものじゃない。

 そういうのは私には出来ないかも。


「無理……」

「そういうと思ったわ。だから私の手に毒罠があるわ。あなたが設置して倒したら、あなたのレベルが上がるわよ」


 レクシィが皮の小さい袋の中から合計すると100本以上の太く長い毒針を取り出す。


 あれって私の持っているポーチと同じくらいの容量を持つポーチなんじゃ……

 レベルと言い、そういうところだけゲーム設定入ってるんね……。複雑。


「とりあえず好きな所にこれを設置しなさい。近くを通ったら地面に紛れた毒針に刺さる簡単な罠よ」


 なるほどー。つまりは魔物の目に一番入りやすい場所がいいって事ね。

 これってもしかしてゲームで言う無限経験値トラップ?

 まあいいや。やってみよー。


 私はレクシィを連れて魔物の集まりそうな場所を探す。


「ここが良いと思う!」


 私はあちこちに赤い実の生えた低木のある場所の真ん中を指さす。


 ここなら周りの実に引き付けられた魔物も集まるし、真ん中は平地になってるから罠も仕掛けやすい。我ながらいい作戦だと思う。


「良い場所ね。でも……ここは深い森に近いわよ。変なモンスターも来るかもしれないわ」

「大丈夫。レクシィも見張っててくれるから」

「うーん。確かにそうね!私が見守ってるなら安心かもしれないわ。さっそく設置よ」


 私は数時間を掛けて葉っぱの下に針を敷き詰める。

 その間、レクシィは木を組み合わせて何かを作っていた。


「できた!レクシィ!敷き詰められたよ。足元、気を付けてね」

「私も出来たわ」


 レクシィが作っていたのは木を複雑を絡めた鳥かごのようなものだった。


「何それ?何に使うの?」

「これは檻よ。もし針を飛び越えられてもしばらくの間は攻撃を防げるわ」


 レクシィは器用だねぇ。私があれ作ろうとしたら100年以上かかったうえに、世界中の木の枝を折ってしまって地球温暖化が進みそう。


 しかも……レクシィは優しい。友達に欲しいランキング一位だね。


「転がすわよ」


 レクシィの転がした円柱の檻は無事に私の所まで転がってきた。


 大丈夫かな?毒とかついてないかな?。


 私は慎重に檻の回して確認する。


「大丈夫よ。ある程度体重が乗らない限りはついてないわ。それじゃあ私は木の上で見とくわね」


 レクシィは私の私の目の前の木の上にとまった。


 私は木の檻の棒の一つを広げ、中に入る。


 しばらくして能力が発動したのか、近くの魔物が続々と寄ってきた。


「かかってきなよ」


 ☆★


「グウゥゥゥ」


 これで21体目。そこら中に毒針で苦しんだ後の魔物の亡骸が……。

 これは配信しなくて良かったかも。コンプライアンス上危なかったかも。


 私ちょっと吐くかも……綺麗なやり方だとは思うんだけど……。


 にしてもレベル上がっている実感がない。少しステータス確認してみようかな。


 私はデビルの鞄にしまっていたステータスカードを取り出す。


 名前 小悪魔リリ 本名********

 年齢16歳。

 職業 vtuber 学生?淫魔?

 レベル 29


 攻撃力 10 分類 スライム 瞬発力 なし 分類 測定不能

 防御力 10 分類 豆腐 戦闘力 29万

 体力 40 分類 引きこもり 素早さ 7 分類 鳥

 魔力 2000 分類 悪魔

 魔攻 220 分類 悪魔

 魔防 200 分類 淫魔


 魔法

 習得可能

 特能

 飛翔× 魅惑のオーラ 全言語自動翻訳。幻覚。

 カメラ自由操作。コメント欄表示。コメント欄翻訳。


 あ!レベル上がってる。でも……戦闘力も比例して上がっている。

 戦闘力=チャンネル登録者だから……もしかしてレベ上げ意味ない?


 あれ?でも魔法表記が『魔法なし』から『習得可能』に変わってる。

 どうやったら習得できるのかな。


 私はステータスカードを触ったり振ったりしてみる。


「黒き染まり現世(うつしよ)よ今私に力を授け給え。

 求めるものは力なり世界を覆す力なり。

 さあ、訪れよ神の祝福!私に永劫なる力を」


 とりあえずそれっぽい呪文を唱えてみたけど、何も起こらない。

 てかこれ恥ずかしい。


 私は気を紛らわすためにステータスカードを指でなぞる。


 すると、ステータスカードが小さく光り、変化が起こった。



 名前 小悪魔リリ 本名********

 年齢16歳。

 職業 vtuber 学生?淫魔?

 レベル 29


 攻撃力 10 分類 スライム 瞬発力 なし 分類 測定不能

 防御力 10 分類 豆腐 戦闘力 29万

 体力 40 分類 引きこもり 素早さ 7 分類 鳥

 魔力 2000 分類 悪魔

 魔攻 220 分類 悪魔

 魔防 200 分類 淫魔


 魔法

 習得可能 闇の拘束 夢内侵入 ダークアロー 幻惑の霧 悪夢

 特能

 飛翔× 魅惑のオーラ 全言語自動翻訳。幻覚。

 カメラ自由操作。コメント欄表示。コメント欄翻訳。


 おっ!ナニコレ!スキル覚えられるようになってるじゃん。レクシィに自慢しよ。

「れくし……」

「油断したわっ!リリ。身構えて」


 レクシィの方を見上げると、私の前には私の入る檻よりも遥かに大きいクマのような化け物が突っ込んできていた。


「助けてーーーーーっ」


投稿サボってしまってすいません。魔の気持ちが働いたのではなく、単純にハナミズが止まりませんでした。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ