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鼻くそ くそ花

作者: アシカ


「すーーーーはーーーー」鼻呼吸をする。右もしくは左で1つずつしている。

左右交互の交代制鼻閉を使い呼吸を四六時中している。

鼻孔から入った空気は左の鼻腔・右の鼻腔をとおり鼻中隔によって左右に分けられている。その後は鼻道・咽頭、気管、肺へと進む。

意識をしてみると、鼻中隔は右にあり左から呼吸を取り入れている。

同じ呼吸でも、右の道と左の道でまったく違う通り道で肺に辿りつく。

右の鼻くそを男。左の鼻くそを女。

左右どちらにしても鼻くそを通して、体中の血液に流れている。

老若男女を問わず、わたし達は鼻くそそのものである。

綺麗なあの人、イケメンのあの人も鼻くそだ。

鼻くその塊は今日も歩いて、おしゃべりし鼻くそを口からだす。

鼻くそたちは、自分が鼻くそと思ってもいない。

まるで、自分のことを綺麗で美しい花とでも思っているだろう。

鼻くそにも関わらずだ。

鼻くそは、白い花を釣鐘形で先端は裂け5つに綺麗な結晶になっている以下である。

その証拠に、中央に紅紫色の模様があり何の心配もせず生きては枯れる。

ところが、鼻くそはどうだろう。

ぺちゃくちゃと人の悪口を言っては、はな糞を出す。「明日はこれが心配なのよ。体が壊れて死んでしまうのよ。あの病気になったらどうしよう。糞まみれの戯言をバラまいている。」

鼻くそと鼻くその交換をしている。鼻くそコミュニケーションだ。

「職場のあの人は、この前なになにもしないで、大きな口を開けてあくびをしていたのよ。そんなこと信じられる?」「え〜信じられない。」と声を揃えて満足そうに鼻くそを吐く。

一度はどこかで聞いたことがあるだろう。

どうも、鼻くそが詰まっていることが当たり前になっており口呼吸になっているようだ。

誰も褒め口を言おうとはしない。

褒め口を言おうものなら、信仰宗教のオカルトティックのように思われることさえある。

こんな感じにだ。「あの人から、もらったがくそ花、とても綺麗だったのよ。」「え〜ただの野草じゃない。怪しい人じゃない?・・・」と、くそ花の善意を疑ってしまう始末である。

鼻くそたちは、鼻くそがないと満足しないのである。

にもかかわらず、自分をまるで花の女王のバラのプリンセスのように美に取り憑かれ特別な存在でありたいと永遠と右の鼻くそに、左の花くそを永遠に投げる。

鼻くそのキャッチボールは、仕事や学校などありとあらゆるところで直面する。

積もった鼻くそは一体どのように分解されていくのだろう。

ほこりが鼻毛で絡み合い粘液と混ざり合い乾いて固まったゴミたちは家の床に散りばめられ溜まっていく。

鼻水をティッシュで拭き取り、「フン」と鼻息をするとスッキリする。

鼻くそをとることは簡単である。

家を掃除するように、心も掃除すれば鼻くそはわたし達の体に艶が生まれるヒーローである。

鼻くそを辺に刺激するために鼻くそ社会が出来上がっているに過ぎないのだ。

目糞鼻糞を笑うのでなく、自分の欠点を磨くだけでくそ花くらいにはいつだってなれるのだ。


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