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1-8 意地っ張り姉エルフへのお仕置き②

反省点はいろいろあるけど、書いてて楽しかった(こなみ)


「うぅん、こんくらいの水温なら大丈夫かなぁ~、

エル君ちょっと冷たいかもしれないけど我慢してねぇ~」


「うっ……うん、だいじょぶ…」


お姫様抱っこをしていたエルフの弟を下ろし湖の浅瀬に

ある少しゴツゴツした岩に座らせる。


アンリが(出るところは出ているけど)小柄なのもあり

エルの頭一つぐらいしか背丈が変わらないので

休日に遊びに来ている歳の近い姉妹みたいな光景であった。


本物の姉はと言うと、隣で束縛されつつ

その光景を悔しそうに見ていた。


「ちょっと~、あまり遠くに行かないで下さいよ~」


「わかってる、わかってる」


見逃すと本当に逃走しそうな雰囲気なのでこちらもこちらで油断出来ない


「お姉さん本当にいいんですか?もしかしたら、あなたの精神壊れるかもしれないですよ…。

本当のコト話すなら今のうちに」


「しつこいわよ!私は里を離れた時からこのどんな手を使ってもあの子を守るって決めてるの。

それが、犯罪であろうと強奪であろうとこの体を傷つけるコトになろうともその思いは変わらないわ。このあと、あの子が傷つかないのであれば私はどうなってもいいわ。

でも、本当に大丈夫なの!?あなた本当にギルドの傭兵よね!?

第一等級の実力者で犯罪行為とは無縁なのよね!?あの子に危害を加えないって本当なの!?」


「あなたの銃で傷けられなれなかった私を疑うんですか!?

何度も言いますけど、エル君は大丈夫ですよ。

自慢ではないですけど私は他人を殺めたことないので」


「残虐非道と名高い無慈悲な傭兵(ルースレスマーセナリ)が良く言うわね」


えぇ…そんなボロクソ言われてるの…。

軽くショックなんですけど…。


「その呼び名嫌いなんですけど…。まぁ良いです。

本当のコトを話すつもりはないと言うのであれば

心苦しいですが、実力行使致します。」


「さっきから、そうしろって言ってるじゃない。いろいろ遅いんですけど?」


「アンリ!!お姉さんのお気持ちが変わらないみたいなのでお願いします」


「よぉし!!待ってたぜぇ~。お姉様!よく見とくんだなぁ」


防具強盗(アーマーロバリー)


両手を素早く上から下へバッっと一振り

その瞬間、エルフの男の子のローブは被疑取られて

肌着に下着の姿になり色白の肌が露出していた。。


「……?……えっ…!?」


自分の姿に気がついたのか顔を赤くしながら

両手で体を隠そうとするエルフの少年。


バサリっと姉の足元に来ていた衣類が舞い降りる。


「ちょっ、ちょっと!?何よアレ!!どういうコトよ!?」


「盗賊の最上位スキルらしいですよ。無差別に防具剥ぎ取れるんですって。

恐ろしいスキルですよね」


「そういうコト言ってるんじゃないのよ!?」


「お姉様~。慌てるのにはまだ早いぜぇ~」


袋から小瓶を取り出すと、

ほのかにラベンダーの匂いが粘着性のある

白い液体を手でこすり合わせて泡立てる。


「ちょっ……ちょっと…ま、まさか……。」


「エルくん、あたしもぉ~初めてだから痛かったらごめんねぇ♡」


「ひっ、ひぃ…」


両手いっぱいの泡を黒髪につけて

下品な表情を浮かべつつ

ゴシゴシと洗髪するアンリ


「大丈夫ぅ?力強くないかぁ?痛くない?」


「え…、は、はい……」


エルフの少年は一体何が起こっているかわからないと

少し困惑した表情を浮かべている。


「こ、こんなのって無いわ…」


凄い反応をみせたのはもちろん姉の方であった

ぷるぷる震えつつ間もなく言い続ける


「姉の特権である洗髪を奪いその姿を見せつけるなんて外道にもほどがあるわ!?

最近何故かわからないけど、全然私もやらせて貰ってなかったんだからね!?

この!!離せ!!私にやらせろ!!エルを甘やかすの私だけで充分なのよ!!!」


謎の激高を飛ばしている姉上様


「お姉さん、お言葉ですけどエル君を良く見て下さい」


「えっ……エル……嘘でしょ……。」


ワザと当てているのか必死になって気がついてないのかわからないけど

肌が密着して薄い布越しに背中から伝わる大きな胸の感覚は少年の心を揺さぶるのには充分であった。


顔を真っ赤にさせて手で股間を隠すように覆い隠している。

見た目こそ女の子に見えるけど心は男あり、子孫を残すという生理現象には勝てなかったみたいだ。


「嘘よ…こんなの嘘だわ…。エルが私以外の…しかも、人間の女に欲情するなんて…」


嘆きと戸惑い

そして、表情はみるみる絶望に変わり

今にも泣き出しそうである。


溺愛しているのは今までのやりとりでわかっていたけど

想像以上の重度なブラコンであった。


家族間での出来事って本当に嘘なんだよね!?

いや、本当に知りたくもないけどさ!!!!


「えぇ…。ちょっと言い難いんですけど…お姉さんに一つ伝えますと。あの袋の中に清拭する道具が詰まってます。このまま洗髪が終わったらエル君の体を綺麗にして上げようって

流れに必然的になりますけど…それでもいいんですか?」


いろいろな思考と葛藤していのであろう。

しばらく考え込んでいたけど決心して目に涙を貯めながら。


「っもう!!わかった!わかったわ!何でも話す!話すから!?

もうやめて!!これ以上、あの子のあんな顔を私に見せないで!!」


あっさりとプライドは砕けたようだ。

でももし、仮に自分にも命がけで守る妹がいて

こんな光景を見せつけられたら心が折れる自信がある。


なんかノリで決めてしまったけど今思えば結構エグいコトやってたんだなと少し反省。


「そうですか。わかりました。」

彼女の手足に縛っていた縄を素手で引張りそして引きちぎる。


「っえ?」


「いいんですか?弟君を助けに行かないで。それにまともな衛生良品を使わないで

何日も過ごしていたんでしょ、エルフなんですから綺麗でないと。

私は監視しつつ汚れた装備洗浄しないと行けないのでこの後はご自由に」


「ッチ。あんたにはいろいろ言いたいけどそれも今は後回しだわ。

あなたの言う通り今はあの子を変態ヒューマンから助けるのが優先。

それに…何日ぶりかしら体洗って上げる機会がくるなんて…。

ふふふ、こんなチャンスそうそうないんだからね。」


ばっと全身を覆っていたローブを脱ぎ捨て

今までにない速度で一瞬にして2人に詰め寄る姉エルフ。


肌の露出は増えたけど

おっさんが着ていたような下着の肌着を

身にまとっておりいろいろ残念な気持ちになる。


今回の件でわかったことは

種族を問わず貞操逆転は当たり前のようになっている現実ということ。


いや、彼女の場合少し例外な気がしないでもない。


「その役割は私の特権よ!!その手をどかしなさい!!そして、今すぐ変わりなさい!!」


「ちょっとぉ!?エイミーどういうことだコレ!?作戦がちげぇじゃねぇか!!

ダ、ダメだ!!まだ、次の楽しみが待っているんだから!?」


「性的行為はあなたの隊長から禁止させられているでしょ!?」


「はぁ?体洗って上げるだけですしぃ?

そんな卑猥なコトしませんしぃ?なに想像してるんですかぁ?

お前のほうが欲情してるんじゃないんですかぁ?」


「えっと……えっと……ふたりとも、お、落ち着いて」


そんな、浅瀬の上で下らないやりとりのキャットファイトをみつつ

まずは、彼女達の着込んいたローブを洗って休憩時間を過ごすのであった。


最終的に一番の被害者ってエル君だったのでないだろうか?

次でエルフ姉妹の一件は終わり物語を進行させます。

ここまで読んで頂きありがとうございました。

よろしければ、ブックマーク、評価、感想など頂けますと幸いです。

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