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1ー1 冒険者ギルドでのセクハラ事情

初作品です。

性癖打ち込めるよう頑張ります。

いつもの教会の日課を終えて

気が重いけども、待ち合わせ場所のギルドに立ち寄る


時間関係なく出入りができ、飲み食いも出来るので

私にとってのギルドは仕事をもらう場所ってより

馴染みのある飲食店という認識になりつつある。


角のテーブルに腰をかけ相方を待つ。

「あたしの護衛よろしくぅ!」としか言われてないから

今日の依頼詳細は未だに不明、いつものことである。


「あら、エメリーちゃんいらっしゃい!

今日も朝からご苦労様ねぇ~、これからお仕事かしら?」


「ランさんおはようございます。

アンリがギルドから荷物運び依頼をされたみたいで、今日はその護衛です。」


水が入ったコップを机に置きながら話しかけてきたのは

ハートエプロンに無駄に露出が多い服を来たゴリラみたいな強面の男性であった


ギルドに来たくない理由その1である。


ギルドの看板娘ならぬ看板息子

ゴリラこと「小堀 欄」

通称:らんちゃん


面倒見がよく、愛想も抜群なので

女性からはもちろんのコト男性からも好まれている。

私も新人傭兵の頃はお世話になり、

良い人なのはわかってはいるのだが、見た目がキツイ!!!

ヒラヒラと無駄に露出多い服に

ピンクエプロンが合わさり目の毒にしかならない。

しかし、この世界の女性にはこの姿が受けがいいらしい。

確か、今の男性ギルドの制服はこれが流行っているって前に話してたような


待てよ?この衣装が今のトレンドってことは

他の街の男性スタッフも似たような姿の衣装を!?


考えるだけで頭が痛くなってきた……。

頑張って働いている可愛いウエイトレス姿の女の子一度はみてみたいなぁ。


「あらあらぁ~そうなのねぇ~。

あのアンリちゃんがまともに働くなんて

当時は想像出来なかったけど、頑張ってるのねぇ♡」


「最近は、土地勘を利用して運送業メインにやっているみたいですよ」


「ふふふ、えらいえらい♡」


「単純なヤツなんで、ランさんが直接褒めればもっと頑張ると思います」


「ダメダメ!あぁいう子は褒めるとすぐ調子にのるんだから!」


「あたしがなんだってぇ?」

と聞こえた瞬間に

「ひゃう♡」って言うランさんの色気混じりの声


いきなりのゴリラの奇声にビビる私


「らんちゃんおはよう。今日も良いお尻してるね。ぐへへへ」

「ちょっと、アンリちゃん!?お触りはダメっていつも言ってるでしょ」

「いいじゃん、いいじゃ~ん。減るものじゃないしぃ?」

「あ、ちょっと、やめてぇ~♡」


私がギルドに来たくない理由その2


男女比2:8のこの世界では

このようなセクハラが日常茶飯事であるということ。


褐色タンクトップのへそ出しロリ巨乳!

頬に蛇のフェイスペイントがあるのは好みではないけど

見た目こそ、性癖のオンパレードみたいな彼女でも

ニヤけヅラでゴリラの尻を触り続けているので全てが台無しである。


悲しいかな、これが私の傭兵相棒【ジュリア・アンリ】である。

盗賊の頭だったけど、なんやかんやあり私が壊滅させた

そんな私でも恨むことはなく

彼女は「女気が気に入った!」とかで気がついたら

私に付いてまわってくるようになったのが事の顛末である。


「ちょっと、エイミちゃんも見てないで助けてよぉ~♡」


あぁ、すまない。ゴリラと子どもが遊んでるのかと思っていたよ。

そんな様子を、白い眼差で見つめていると


「なんだよ?羨ましいのか?羨ましいのかぁ?」


「ランさん嫌がっていますけど?」


「おっ、そんなことないよな?

そうかわかったぞ!嫉妬か?嫉妬なんだな!

まぁ、1等級の傭兵様も処女だから刺激が強いのかなぁ?」サワサワッ


「私が処女であることは認めますけど、それとこれとは関係なくないですか?」


「あれぇ?エイミって何歳だっけ?それに1級傭兵なのに経験ないとか、ぷぷぷ~」


お前がつい最近に稼いだお金を

費やして処女を卒業したのを私は知っているぞ。

素人童貞ならぬ素人処女ってやつじゃないか。

若者の童貞が否定的であったのと同じように、

この世界での処女は馬鹿にされる傾向にある。


男性が少ないからこそ道具で貫通させてる人が多いらしいけど

改めて、恐ろしい世界である。


何か言い返そうかとも思ったけど相手にするのも鹿馬鹿しい、


何よりずっと尻を触られ

て悶絶しているゴリラの姿をみているのが正直キツイ…。


ここは面倒事は避けて権力の差って言うのをみせつけてやるか


「はぁ…そうですか。それでは、ランさんに夢中なアンリはこれはいらないですよね?」

そう言って、ヒラリと紙切れを出す。


「は?なに?その紙切れ……え?待って。そ、それは!?」

どうやら驚きを隠せないようだ。


【ボーイ&ボーイ特別招待券 予約最優先!指名料無料+30分サービス付き】


そう、隣の港町街の風俗店の特別招待券チケットである。

前の依頼で追加報酬で無理やり渡された品物だ。


風俗店と言うと聞こえが悪いかもしれないが、

ちゃんと世界ギルドが運営しているサービス機関である。


男性が少なくなるに連れて女性による性犯罪が増えた過去があったらしく

世界で対策を取らなくては行けなくなってしまったとか


そこで生まれたのが、この男性が女性へ性的サービスを行うお店であった。

犯罪が減らしその店を利用した客で子どもが出来れば人口も増えるだろうし

国としては万々歳なシステムなのだろう。


しかし、現実上手くいかず

性犯罪こそ少なくなったが人口問題は解決してないみたいで。

いろいろ闇が深いサービス機関であることは間違いない。


「先日の護衛報酬で貰ったのですけど、私は使わないので上げようかと考えていましたけど。」


「ちょちょちょちょ!ちょっと待て!

しかも、若い子が入れ替わりに入るから全然予約の取れない有名店じゃないか!?」


そんな、凄いやつだったんだ…


「でも、もう必要ないですもんね……売ってお金にでもしますよ……。」


そう言うとずっと揉みほぐしていたゴリラのケツを触るのを即座にやめて

「はい!はぁい!やめました!やめましたのでお願いします!!!

下さい!!!換金するぐらいならあたしに下さい!!!お願いします!!!」


ペコペコ頭を下げ惨めなほど、必死な女がそこにはいた。

性欲に純粋な女子って言うのはこうも単純なものなのか?

また、かつて描いていた私の中の女性像というものがどんどん壊れて行くのであった。

こいつにプライドというものは無いのか。


ランさんを横目にみると流石に苦笑いしてる……。


チケットを渡すと

「うおぉおおお!!!よっしゃああああ!!!!」

狂気乱舞している哀れな女がそこにはいた。

こいつは一生モテ期というのは来なさそうだな。


そんなことを思いながら、貞操が逆転している世界で頭を悩ませる1日が始まろうとしていた。

読んで頂きありがとうございました。

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