超古代遺跡は、超戦艦?
発掘された超古代文明遺跡は、戦艦だった。
監督たち一行が遺跡に侵入する半日前、東京の八王子のさらに山奥で、深さ500メートル以上の深さの発掘現場で建設用の重機を使って関東ローム層を更に掘り進めていたとき、ショベルカーのショベルが岩盤を掘り当てた。
現場監督の指示で岩盤に沿って周囲の土を掘り進むと、それが巨大な球のの曲面の一部であることが見えてきた。
「監督、一時作業を中止して先生の指示を仰ぐ方が良いのではないのでしょうか。」と班長の一人が伺いを立てると。「司先生からは私に全ての作業を一任されている。発掘はそのまま続行するように。先生には、後で私から連絡をしておくので問題ない。」と監督と呼ばれた男は、岩盤の発掘を続行させた。
さらに発掘を進めた岩盤は、曲面のカーブから直径が1000メートルを超える球体であろう事は分かりだした。そして監督と呼ばれた男はおもむろに携帯電話を操作して何者かと会話を始めた。「司様、発見しました。間違いなく古代からの伝承にある船です。これから下部にあると思われる入り口の捜査を始めます。」すると司と呼ばれた者が返事を返した。「入り口を見つけたら渡してある鍵で扉が開くか試してみろ扉が開かなければそれ以上いじらずに私に連絡をするように。明後日には鍵師を派遣するので、それまでそのままにしておくように。下手にいじると船を刺激して取り返しが付かなくなるからな。」「了解しました。入口が開かなければ扉をいじらないようにします。」「扉が開いて中には入れたら計画どおりに鍵が示す宝物庫を探し出して出来れば御物を持ち帰ってくれ頼んだぞ。」電話を切った途端に監督の顔がわずかに歪んだ。しばらくすると、各受持部署の監督、4人を呼び集めて連絡をした。「今日の午後より内部に侵入する。各自探査の準備を怠らない様に。」すると班長の一人が声を上げた「監督、戦闘準備もしますか。」それに対して監督が答えた。「勿論だ。対地球外生命体用の兵器も忘れずにな。」「6万年以上も昔の遺跡みたいな船に生物が生き残っているのですか。」「居る可能性が高い。これまでの調査では、休眠状態で生き残っていると予想される。」「了解しました。ライアットガンに赤外線暗示装置と火炎放射器も用意します。」「それと、もう一つ。効くかどうか判らないが麻酔銃も用意しておくように。」「捕獲するのですか。」「出来たら生きたまま捕まえたいからな。」「判りました。象も一発で寝かせてしまうやつを用意します。」それから一時間後、戦闘装備一式を背負った5人が簡易エレベーター前に勢ぞろいした。そして監督が号令を発した「出発!。」それに合して班長たちが答えた「オー」
ちょぅどそのころ、地下深くに埋もれた巨大な球体の中では外部センサーが外に動く物が現れたと信号を送ってきたため待機状態から動力炉が起動し臨界に達しエネルギーを供給しだした。球体の各動作機構は、動力炉からのエネルギーを受け取り動作可能と信号を中央制御部に返して来た。すると中央制御部は、司令室に安置されている思考体を起こし始めた。思考体の活動が開始されると思考体の周りに配置された操作装置に動力が送られ始めた。司令室の壁面全体に映像が映し出された。
事態は、最悪の方向に向かいつつある。