表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人類と神は兄弟です  作者: まるまる虫
1/4

古代からの驚異

人知れず地底に眠る古代からの驚異が人類を襲う。

『起動』開口部の鍵を開けられたことにより眠っていた制御装置が信号を全ての端末に伝えた。

高さ30メートルも有ろうと思える巨大な丸天井のドーム状の空間に高さ10メートルをこす大きな棺の様な物が立っていた。そしてその物体の前には、人の背丈ほどの黒い石板と見えるモノリスが置かれている。そのモノリスの表面に光る模様が生じると同時にその前に立っている大きな棺様な物の表面に縦に筋が入った途端、真ん中から左右に分かれてひろがった。そして中から体長8メートルはあろうと思われる人型が現れた。それはゆっくりと歩み出して黒いモノリスの前に立ち止まった。その人型の表面は、灰色で光沢があり生物という感じはせず、無機質的な作りものの様な印象を与えていた。人型が前に立って暫くするとモノリスの表面の模様に変化が現れ、背後の壁面が光り始めそれが何処かの風景になった。人型の顔に当たる部分には目や鼻や口といったものがなくのっぺらぼうだっが、それが壁面に映し出された風景に向けられた。巨大な人型が口も無いのに音声を発した、それは古代に失われた文明で使われていた言語であった。「使役人が、主の鍵で入口を開けて船の中にいる。守護獣を起動させて追い払え。」と言うとモノリスが答えるように新たな模様を光らせた。壁面の映像には戦闘用と見える揃いの服装をした数人の人々が広い通路を歩いて行く姿が映し出されていた。その画面の隣りに、それとは別の映像が映し出さた。広い格納の様な部屋の壁にある縦横10メートル程の大きな扉がゆっくり開き、中からか大きな四足獣が足をリズミカルに踏み鳴らして歩きだした。


其れより数時間前、工事現場に設置された宿所から出てきた5人は、立坑に取り付けられた仮設エレベータを10回のりついで地下500メートルの最下層にたどり着いた。周囲は、片側が荒く削り取られたむき出しの土に補強用に金属製の梁と鉄板で覆われた壁面でその反対側は表面がわずかに湾曲した滑らかな岩肌のように見える壁がそそり立っていた。一行の一人がエレベーターから出て手を岩肌のようにな壁面にある丸い出っ張りにかざした。するとわずかに確認できるくらい細い溝で区切られた縦横10メートルの正方形のくぼみ部分が音も無く一旦1メートル程内部に凹んでから横にずれて開口部が現れた。開口部の隙間から外に中から明るい光りが差し込み生暖かい空気が流れ出した。「全員ガスマスク着用。」開口部の前にいた男が叫ぶと同時に皆腰に下げていたガスマスクをつけた。そして完全に開いたその奥には、とても古代の遺跡とは思えない近代的な設備の通路が見えた。なめらかな石の様なよくわからない素材で作られた壁や床そして高さが10メートルはあろう天井には明く光る照明。左右の壁には一定間隔でこれまた高さが10メートルはある扉と思われる物が並んでいる。一行は、測定器を手にかざした者が先頭に開口部に近づいて言った。「問題なしマスクを外して良し。」先頭の男にすぐ後ろを歩いていた男が話しかけた「監督、本当にこれが古代の遺跡なんですか。最新の建築物に見えるのですが。」すると監督と呼ばれた男がさっきから手に持っている物を相手に見せた。「この鍵は、約6千年前の代物でこの遺跡を守っていた一族から譲り受けた物だそうだ。」それは鶏の卵ほどの大きさの黒い玉に菊花紋が描かれたものだった。「宮内庁の説明ではこの遺跡はさらに古いそうだ。これがなければ部屋にはいることもこの入口を開くことさえできない。」と扉の中には入りながらする答えた。すると更に右隣のでっかいリュックを背負った若い男がたずねた「ところで、お宝は何処にあるんですか。」「急くでない西班長。それもちゃんと古文書の写しのこの地図がおしえてくれる。」と言うと肩から下げたバッグから小型のタブレットを出し画像を映し出した。それは、渦巻きのなかに沢山の丸や十字が示されていて一つだけ黒く塗りつぶされた丸があった。その画面を見ながら黒い玉を左右に並んでいる扉の前に交互にかざしながら歩きだした。しばらく進み10個程扉の前を通り過ぎたとある扉の前で監督が立ち止まった。「この部屋だ。この中に有る。」と言うと持っていた黒い玉を目の前のとびらに押し付けた。すると扉がゆっくりと内側に開いていった、そしてその奥からは暗闇に包まれた空間が広がっていた。しばらくすると、周囲の壁と高い天井に灯りが灯った。そこに見えてきた景色は、巨大な空間にこれまた巨大な球体だった。

遺跡に侵入した監督たち一行に如何なる悲劇が襲いかかるか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ