ただ、今日それは死のうと決めた日。
「きのうの屋上の柵の上」
話というのは、物語というのは、小説というのは、やはり登場人物がいて、世界があってそこに時間が流れる。 そうやって1つの世界が産まれてから展開していくものである。
こう最初に書いてしまうのはなんともナンセンスだと思うが僕は小説を書きたいとは思うが、そんなにリアルなものはかけたものじゃない。絵でも文章でも、それは著者そのものであり、その域を超えることは容易ではなく不可能に近い。 僕の知識は浅い。そんなだから、鮮明に、架空の登場人物に息を吹き込むことはできない。 はたまた 家に引きこもり 脳内にまで引きこもった僕だから外界を創造することすらできない。 ならば僕の中に君達が入ってきてほしい。 なんとも傲慢な話だと、つまらないと 君はいうだろうか。 さしずめ僕にはこれが全てで ここより住み心地が良い場所などないのだが。
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ああ。なんてエゴの強い冒頭だろうか。こんな小説はみたことがない。下手でもいいから書けよと思うがそれ以上に僕は驚かされてしまった。 僕もこんなに自分に正直に生きたい。 絵柄にまみれた僕のつまらない絵は今日だって誰にも届くことがなかった。自分を信じてここまで、なんて、せめてそんなことの言える人間になっていれば、ああ。羨ましい。すこしでもいい、才能があったなら、絵じゃなくてもいい、何かに努力できる才能があったら、いや、努力できるものを見つける才能があれば、ああ。羨ましいな。
4:23
よしぼくは死のう
もし 生まれる時に それを選ぶことができたなら 平凡な人生がよかった。しかしもうこの脚色が施されてしまった僕の人生の出だしからはもう進むことしか余儀なくされている。そんな気がする。目には見えない酸素のように潜む、僕らには大事な暗の巨大さが、僕の目の前に立ちはだかってるように、感じてしまう。 たぶん僕は死ぬまで、誰にも伝わらないこの感性を掌に隠したままだ。いや、ままだった、のほうが正しい気がする。
感受性が容量を超えたらしぬときめていたのだ。
いい機会なので僕は母に手紙を出した。
Dear old mom
僕はそもそも生まれることを望んでいたわけではない。 それなのに 生きていることを理由に社会に詰められ、死ぬことを望むほどに言葉の暴力で脳を殴られたくはないのだ。 早く良いからはやくその口を閉じてほしい。次に 産んであげたのに なんて暴力を振るわれてしまったら 僕は君を殺してしまうだろう。それがこの苦痛の入口だったのだ。
望むことならば子宮で死にたかった。 産まれることなく、生まれたことを自覚せず、生きようとする本能もままならないまま、 生きるための世界と食料と理由がある。 なにをどういう理由で産まれてしまったのだろう。
何か期待してるものが、そこにはあったんだ。
けれどどうだろう。あまりにもなにもなくて。
空っぽで。
たぶんあそこの中にいた時は 全てに満たされていて、それで安心しかなくて、 それゆえ欠落を求めてしまった。
しかし 少しの感情や思い出、気持ちなど内面的なものの欠落で 空っぽになるなんて想像もしてなかった。 胎児だった頃僕らは 自分の表面すら内側だったのだ。愛の。 今はもう外界に触れ全ての内面がさらけ出され蒸発していくのを止められなくて自分がわからなくなってしまう。作り笑いや思い込み、自分を守ろうとする皮を剥げば剥ぐほどに、何者でもないことを自覚してやまないのだ。 その果てには 生きる価値が見つからず死のうと思うその前に無意識下で首を吊るのだろうか
君は気づいてないかもしれないがこれはこれからの文章の収束である。
Dear now mom
僕たちは生きるのも死ぬのも面倒でここにいる。どうか君には生きるのが疲れても死ぬ面倒まで背負わないで欲しい。そこのベッドで横たわってれば良い。すぐに迎えに行きます。それでいい。
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誰とも長いこと喋っていないので、切手を買うのも諦め、電車にのり実家に行き、わざわざポストの前まで来た。手紙をいれた。懐かしい玄関。向こう側から、かすかにだが笑い声が聞こえたような気がする。それが知ってる声か、知らない声か、もう僕にはわからなかったがどうでもいい。今の僕にはどうでもよかった。
まっすぐさっき来た道を戻った。
歩き慣れていたはずの、商店街裏にある路地。途中猫にあった。 電柱と塀の隙間。目が合う。昔飼っていた猫にそっくりだ。 僕がうまれてから飼っていた大好きな猫。 今思えば彼女と一番心を通わせていたのは僕だった。高校上がると同時に死んでしまった最愛の家族。彼女は僕が一番側にいてあげたかった生き物かもしれない。
昔は遊んでいたが、遊具が一新し、懐かしくもなんともない公園のベンチで、少しゆっくりした。
膝の上でゴロゴロするそいつは幼少期のまさにそれだった。
平日だがちょいちょい小学生が目立つようになって来た。 やはり元気だなあ。
彼女はしかしそんなものには目もくれない 。
だがその時 彼女は勢いよく飛び出して行ってしまった。目で追うとその先には母がいた。家を出て7年たった今でもわかる母が、そこで歩いていた。コラージュで埋め込んだかのような違和感がある。走り出した彼女は母に僕を教えるだろう。 母が僕を見つけないうちに僕は駅へ駆け込んだ。 猫が死んだ時と一緒だ。大事な人ほど別れの挨拶ができない。その時は突然やってくる。それにさえ気づけない。 出会う喜びと別れる悲しさ、その天秤の答えはいまだに出せないまま僕は死ぬ立場になっていた。
最愛の猫との奇跡的な再会は僕の死の歯車を止めやしなかった。なんだか、すごく勇気が出て来た。 駅内の自販機で缶コーヒーを買った。
一番苦そうなのを買ったつもりだったが甘くまずかった。もっと遠くに行ける気がした。
しかし乗ったのは家に向かう電車だ、そうだ、何時も僕は。ダメなやつだ。死ぬという日だって。
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帰路。
景色が過ぎるのに慣れてしまった。 と思う
窓から覗く背景が行ったきりに
手前の背景は味気ない。
僕は今鉄の筒に入っている。頭がおかしいくらいの速さで。 未だ。今だ。あそこに。あ、
電車が通過する。不意に
3秒。何人と目があった。
コントラストの強いこの車内。点滅を繰り返した、窓から入った粒子が行き場のなさに乱舞してる。朝か夜かもうわからない。この人間どもは、このきまずさは。
この気まずさは。 みんな知らない人で同席した。狂ってる。相殺した。スマートフォンの画面と窓から入る粒子が相殺した。 視線を戻せば肉が並んでいる。速さで意識が置いて行かれる。轢かないで 僕の身代わりを轢かないで。
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まだ足がふらつく。酔ったらしい。 今日は疲れた。無人の駅のホームから見くだす僕の街。
ああ 綺麗な夕焼けが この街を飲み込んで行く。おいてかないで。
それは確実に夜の知らせである。あの底知れない雲の先の底知れない美しさには底知れない恐怖が詰まっているわけである。
ああ何故この夕の焼けた空より帳を纏った夜のほうがよっぽど落ち着くのだろう。
ああぞわぞわする。重力に逆らおうとする本能が身体の芯から震えるように湧き出そうになる。何かが終わるのか始まるのか、はたまたどっちらもか。
どちらでもいい。ふりかえってセブンスターに火をつけた。
赤い火が灯る、赤は赤のまま灯り続ける。夕日のような赤。しかしそれは取り残されたかのようにあたりは暗くなり始めた。
道は暗い。街灯はうなだれて死んでいる。誰も僕を照らさない。手元だけが静かに光っている。消費しながら。 そこで初めて僕はあかりを持っていることに気づいた。
なんとなく学校を辞めた時を思い出す。暗い家にこもってから僕は何か持ってることに気づけたか。落ち着かない昼間と教室。あそこから逃げ出した時、教室の角で照らしたばかりの お絵かきは、カーテンの閉まりきった部屋の中で本当にともっていたのか。
どんどん短くなる煙草。 今じゃわからない。 初めから湿気っていたのかもしれない。 とっくに灰になったのかもしれない。
何か形になった気がした煙の寿命は短い。
初めてタバコでむせた。
もう家か。
考え込む3時間は夜でも朝でも早い。
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社会復帰と辞職
話すことなんてなにもない
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お帰りなさい。
と確かに僕の内側はそう囁いた。
何かがまた、 外側から干渉してきたのだろう。今の自分は自分じゃない。 そう思い込むことで僕は今まで、そしてこれからもずっと 自分から逃げることができる。 そうしなければなにもできないのだ。
今、変化を求め地に這い蹲り重力に負けていた自分から逃げ出した。今の自分の手足は動く。社会にもぎ取られた四肢は生えている。
嗚呼 これは反抗だ。親、社会、じぶん、僕を今まで救ってあげれなかった奴らへの、これは反抗だ。そして証明である。なにが君は死んじゃいけないだ。あすに希望があるだ。夢は叶う。人は二人が支え合って、、誰かがお前を必要としている。神様は見てる。平等だ。乗り越えられる試練しか与えない。陽は必ず昇る。努力は報われる陽は必ず昇る。それが全部嘘だと証明してやるんだ俺は。今日僕は僕を殺す。そのまぎれもない感情を 確信に変えた。
ただいま。
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私の世界は今この小さな部屋だ。なにもしなければだれも干渉してこない。人口一人に対したくさんの電気がうごめいている。僕はこのたくさんの電化製品に生かされている。昨日までこのスタンドライトのみが僕の太陽だった。ああ、僕の人権がこの中で迫害される日は何時だろうとさえ考えてしまう。 そして壁と床の体温。冷たい。死ねば僕もこの温度になる。 この冷たさは死との距離だ。
社会がにじむ黒いスーツも
変わり者でいたいグレースーツも
結局は無個性だと ギロチンに立たせたような快特列車が。
これが葬列じゃないとだれか 声を上げることもなく、
ツイッターで集った集団自殺も
いじめがつのった人身事故も
愛を信仰した心中も
退屈に溺れた溺死も
納得させてしまうニュースキャスターの30秒後の別の話、笑顔。
これが平和であると こんなんが続けばいいと 盲いた君の感性の開花
もう生きてらんないね 幸せの下に次の不幸が その前に今の不幸が
もう生きてらんないね あなたの元彼に次の彼女が
その前に不倫が
仕方がない しょうがない そんなんもんだなんだって
全てにもうくだらないが取り憑いて
どこにも行けなったこの身を揺すぶって
シーツに鼻血が染み込む毎晩に
会社が似合う人とリビングが似合う人早朝の公園が似合う人に学校が似合う人。俺がどこかにいるにはあまりに異色で。
どうこう、テレビを消して 会社を辞めて それでも手にできなかった日常に。
***
tvのどうでもいいニュースを見ていて最近思うことがある。
こんなにも暴力反対な世界でなぜ言葉の暴力がこんなに、こんなに溢れているのだろう。静かにすれば今にも聞こえてくるよ。 暴力反対って。
tvのどうでもいいニュースを見ていて最近思うことがある。
僕たちの 暴力の対義語は何だろう。
そんなことを思っていると手に収まる青い鳥がピーピーうるさい。
ここでは 言葉でだけで関わり持つ人たちがいる。言葉を毎日交わすことで、言葉にかかる重力が増していき、その矢先は研がれている。魚も切って牛も豚も切って僕に料理を振る舞ったそのナイフで。あとどのくらいたったら僕の胸を刺すの。
無自覚だそれは確実に。 なぜなら 僕のことを君は知らないから。僕を見たこともないから。僕に振る舞おうとした君の料理は僕の心臓だってまだ気づいてない。
僕は魚かもしれないし牛かはたまた豚かもしれない。貴方は僕を僕だと気づかずにいつも通りに殺すと思うんだけれども。
言葉はいつだって暴力だ。
悪口はもちろん。優しさだって。挙げ句の果てに変換された真実も嘘も。全てが脳に直接殴りかかる。僕はその暴力で。優しい言葉のそれで絞め殺されたいんだ。気持ちがいい。殴るのも殴られるのも。
貴方の脳を
僕の優しさで 僕の言葉で 変形するまで殴り続けたい。
認証欲求。気持ちがいい。
この言葉が。 貴方の脳をノックしてる。僕の存在を認めて欲しい。
いつだって僕は暴力主義者だ。
つまらんツイッターを見ていて最近思うことがある。
僕たちの 暴力の対義語は何だろう。
貴方方の暴力の対義語は何ですか。
あしたのテレビニュースに僕は乗るだろうか。そんな派手に死ぬ気はないが。そう思うと殺されたこの子が羨ましい。ただこの遺書は誰かが読むだろう。僕の描いた苦悩の油絵は掘り起こされるだろうか。僕の死で価値が生まれるだろうか。
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だいぶ昔僕は、いやみんなも、
気持ちいぃ夢を見ていた。 気持ちい眠りについてた。
しかし僕たちは目を覚ますことを選んだ
何か期待してるものが、そこにはあったんだ。
けれどどうだろう。あまりにもなにもなくて。
空っぽで。
昨晩ツイッターにのせた世紀の傑作は、
僕の通知を鳴らしたりしなかった。
僕の絵が画面のまたその向こうの粒子に分解されている。
駄作にも埋もれる駄作だ。
知ってたんだ いいんだもう。
もう少し仮眠を取ろう。
ここは重力が強すぎる。
さあ寝よう。
布団に潜る。
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天井を眺めておもう。
ぼくはめんどくさいのなれのはて。
生きるのもめんどくさくて
死ぬのもめんどくさくて。
もう愛するのも愛されるのもめんどくさくて。
ああ 積み重ねたものがだれかの手で崩れていく。
離れたかった。それだけだ。なにもいうことはない。疲れてしまったのだ。
何故だろう。誰も悪くないはずなんだ。むしろ正義を突き通すことは善であるはずなのに。
正直罪悪感が胃から喉を通って吐きそうだ。
僕は世界には愛はいらないとそう思ってしまった。
ふりかえってみよう僕の人生。そしたらわかるだろうか。わかるだろう。
そんなつもりはそもそもなかったんだ僕には。
なんて理解に苦しむんだろう。セックスなんていらなかった。 僕にはどれも汚く見えてしまう。交じり合うなど本当の愛情表現ではないのだとすぐに気づいた。
いらないと思った。 もう あれを扱うことはできなかったのだ。知ってしまった。それは干渉することでみるみるうちに汚れる。
取り返しのつかない感情にカビが生えている。
共に知ってしまった。 愛することも愛されることもめんどくさいことを。
愛?それはまさしくひけらかした瞬間攻撃性そのものである。暴力になる。自分と形が違う愛があれば自分の愛で変形するまで殴る。愛という形で。 そういうのもなのだ。それに気づいた僕は もうそれから距離を置くしかなくなっいたのだ。
そんなことを天井を眺めて思った。秒針が早く寝ろと僕をあせらせる。今僕は地球の重力か、はたまた布団の引力に負けている。 身体が重い。 布団と服の接着面が。服と背中の接着面が。背中と心臓との距離が。それを埋め合わせる生肉が、脳、スマホ、心までもが負けている。この引力、重力に。半年誰の連絡も返してない。その要因はどれか。とはいえ 足の裏を床につけた。 喉が渇いた。脳が疲れて甘いものが欲しくなった。立ち上がっただめだった。チョコレートが食べたい。 視界が揺れたこれだこれだからだめなのだ。ここ最近ずっとなのだ。だめなのだ。立ち眩みが。耐えなければ頑張らなければ気持ち悪いまわるまわるようで回っていない、否。足は浮いているあれれこれはまわってるまわっているのかきもいきもちわるいいいやこのままもう一度ベッドに倒れこもうそうすればだいじょうぶ だいじょうぶだから安心あんしんあんしん あ、携帯の着信音 あのひとだろうかまわるあんしん
そうして僕は抵抗をやめた。倒れた。風がおでこと頬。脇の下を通った。そしてそのまま布団を通った。沈んだ。 布のそれは液体になり僕を包みこんだ。生暖かい黒にみるみる落ちていくああ赤子の声が聞こえる、気がする。うわあ泣かないで、
ゴムが解けたようなそれはなんとも息苦しい。
そういうことなのだろうかああ。 とっさに子供と目が合う 助けてくれとこう。ぼくは、あれれこのこはだめだった耳が塞がっている目がない。そんな目でこっちを見ないで目がない。ああまだ沈む。
空気で満たされた空っぽの肺が黒で満たされる。愛投げ捨てて開いた胸に黒が流れ込む。
あひぁ だめだなこれは。ぼくはもうかえってこれないとさとったなあ。そんな気がするなあ。
最後に目があった高校生の僕は 死んだ顔をしていた。僕はこんな顔をしていたものだなあ。なaななa、あはぁはあああああああああなななnあははh「haななnnnnなななななな>>>>?????????
あ ちがう。
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何時かの日記
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私は今日学校を休んだ 5連休明けの水曜日だった。
ブラインドの隙間から入る光で部屋がクリーム色をし ここはどことも切り離された空間だと感じた。
電車が走るたびに太陽が細いアームに遮断され 部屋の中、特に僕の掛け布団が点滅を繰り返した。
あの中には多くの社会人がな日常を今日も日常にするため、多分乗り気じゃない脳と足で乗っているのだろうと思った。そしてそのひとの影で僕の体を温める掛け布団が点滅を繰り返したと思うとわらけてくる。 彼は僕が向かいのアパートの一室でずる休みを働き休んでいることを知らない。しかし僕は知っているんだ不特定多数の彼が今日も日常のために疲れるのを。そもそもなんで休んだのか 、この感情は今朝不意に沸いたものじゃなかった。昨晩のうちに決めていた。 わたしは最近 学校をやめた彼女と連絡を取り合っていた。
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冷凍庫に歩み寄る
凍らせた板チョコが、
噛み砕かれ、僕の口の大きさに順応し、
舌の熱で口の形に順応し、
噛まれるごとに歯の形に順応する。
板チョコが僕に順応している。
拒むことなく僕の形に。
僕と板チョコが一体化する。お互いがお互いに拒絶することなく。
僕たちで1つになりたい。この歯の痛みさえどうでもいい。
僕たちでひとつに、僕の中を君が廻るのがわかる。
好きなんだ。甘い。
鉄の味がする。
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死にたいなって思いながら生きてるのが ちょうど良かったし、
あの人素敵だなって遠くから眺めてるくらいがちょうど良かった。こんな近くにいると困ってしまう。
でも俺は今日ほんとに死んでやるんだ。どのように死のうかまだ決まってないが、僕が大好きなあの子には連絡しないと決めていた。 僕が死んだときいたらあの子はなんて思うだろう。 すぐに納得するだろうか。するだろうな。彼女にはたくさん迷惑をかけた。 あ。とうとうね。とあしらうだろうか、それともやっぱり、 なんでとつぶやいてほしいなあ。
あ、いやもう死んじゃってるしなぁ。
こんなこと考えているのはとても楽しい。
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すこし寝ていたみたいだ。
変な夢を見た、気がした。
なぜだか懐かしい気分になった。
奥歯に残るチョコレートがまだほんの少し主張している。
いやチョコレートはいつ食べたんだ。まだ食べてない?
いまは何時だ。喉が渇いた。何か甘い物が、、
だめだ やっぱりこれだから、こらだからダメなのだが、
そんなことはしかし、もうどうでもいい。
いくら夏とはいえナイフは冷たい。
脳までひやりとさせられる 指先のそれは、
ドロドロに溶けた僕の脳みそを瞬時に冷静にさせた。あまりにも急な冷却にエラーが表示される。
赤い。
鼻血が、鼻血がとめどなく吹き出ている。
夕飯の君が汚れてしまった生肉だ。
僕はとても欲張りだった。
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末期脳@KinounoOKzyouさんがツイートしました。17秒前
俺がここに産まれてこようがこまいが、君たち一人一人の人生は何の変化もないと思う。
それは別に自分に代わりがいるとかじゃない。そもそも代用なんて必要じゃない。
いないならいないでいないなりのおんなじ色をした人生が君を包む。俺はもう人間同士の関わり合いに愛を持てない。
どんなに深い関係があっても、お互いがお互い必要じゃない。人間なんてみんなそうだ。
自分の存在価値なんてものは皆等しく無い。
1つ言い訳するならば もともと無い事と居なくなってしまったことを混同してはいないか。
私にとっては どちらの答えも同じなのですが。
このメッセージを削除
36秒 4 秒前
送信しました
ぼくが誰かに伝えたかった思想は全て吐き出した。 誰にも響かないつまらない思想。
自分の首をただゆっくりと締め付けて来た思想。望むことならばもっと平凡な人生がよかった。 知ってしまえばもう逃げられない。誰1人だって逃げられない。仕組みを知るともうそれ無しの浅はかな理由で毎日心の底からヘラヘラ生きてはいけない。
ざまあみろ。 俺は何も考えず、他人の机の上で教室中に汚い笑い声をばらまいているあいつらが羨ましくて仕方がなかったんだ。 ざまあみろ。おまえらはもう今まで通りには生きれない。なぜならもう知ってしまったから。
少しはあの小説に近づけたか、 また僕は誰かの真似事をしている。 まだ冒頭しかよんでいないエゴで満ちた小説。おそらく登場人物なんてこれっぽっちもいなくて、「」で喋る相手もいなくて、絶対に面白くないであろう小説。文章の回りくどさから伝わる自閉症。多分著者は内面としか生きて来てない可哀想な人だ。でもあれで僕の心は動かされてしまった。 悔しいけれど清々しい。ただ、今日それは死のうと決めた日。
あとはお風呂に入りお布団に潜り 寝るだけだ。久しぶりにゆっくり湯船に浸かろうと思う。
zenさんが9 分前に送信したこのメッセージを削除
9 分 9 分前
送信しました
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浴槽で僕はぼくに話しかける。
こうやって常々と。 でも返答がない。 ぼくが独り言を言ってるみたいじゃないか。気持ち悪い。
試しに僕は俺に話しかける。
なぜ君はぼくからはなれてくれないのですかと
でも俺は君だからしょうがないと。
はあ。
手首の赤が湯船に染み渡る。
その沈黙はつづく。
ノズルの引っかかったシャワーは誰にあたることなく出続け、ぼくも全人類も其れを止めようとさないから、この浴槽はスチームで満たされていた。うまく息ができない。白い、深い、ぼくは俺が見えない。だが今じゃそんなことはどうでもよくなっていた。どうでもいいことばかりじゃないか、そうおもいとてもおかしい気持ちになりたくさん笑った。其れを満たされたスチームが余すことなく飲み込んだ。
しかし気になったことが一つあった
続けて問うてみる、僕は。俺がいつからそこにいたのかと。
さっきまで堂々としていた俺は、この問いに困り果てた。
誰だって初めから、そこにいたと思い込んでいることを、僕は初めから知っていた。ママとパパはいつ死んで、お母さんとお父さんがやってきたのが後か先か。そんなことも知っていた。俺は突然現れては乗っ取っていくものなのだ。
それに気づいた俺はすでに。
僕と共存しなければいけなかった。
しかし 俺は大事なことに気づいていない。 お風呂には持ち込めないもう1人の"あたし"がこの話を盗み聞きしていることを。
湯船はこれ以上なく赤い、生理だ。
***
僕だけはふあんていだ。 ぼくはボクで僕なので。日々行ったり来たりでひどい時は1日で何度も殺しあうこともあります。
自分はもう自我がどこにあるのかわかりません。ごめんなさい。
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夏の入り、深夜の布団の中 意識と身体が濡る塗るする。
身体と服との接触面が、
服と布団との接触面が、
髪と水、枕との接触面が、
足の裏とベッドとの接触面が、
瞼と眼球の接触面が、
僕と私の接触面が、
昨日と明日の接触面が、
脳と君との接触面が、
心とマグナムの口径との接触面が、
ナイフと思い出との接触面が夏の入り、深夜の布団の中 意識と身体が濡る塗るする。繰り返す。
身体と服との接触面が、
服と布団との接触面が、
髪と水、枕との接触面が、
足の裏とベッドとの接触面が、
瞼と眼球の接触面が、
僕と私の接触面が、
昨日と明日の接触面が、
脳と君との接触面が、
心とマグナムの口径との接触面が、
ナイフと思い出との接触面が
あつくてあつくてあつくて蝿がうるさい。生臭い。
生まれてから一度として病むことのない呼吸と鼓動 静かになりたくいなくなりたくて 死にたくて目を閉じて 耳をふさぐと 思い出す 生きてる僕は生きてる
うるさい ずっとうるさい トクトクトクトクトクトク止まない しずかにしておしい おいしいおいしいいよお
トリガーを強く握る。
僕にイヤホ
ンは大切だ
大好きな曲をききながら僕しかいない僕だけの落ち着いた布団の中で死ぬように眠りたいいないものになりたい
溶けていくのがわかる布団との接触面が熱を帯びて心が溶かされる。
たぶん僕の本音は此処にはないんだよ。ぜんぶ布団の中に。
鉄の味がする。 トリガーを強く弾く。
頭の中に音楽がなる。
君に存在価値はあるかとか、生活はできそう? とか。
かなわなかった数々。
いいだろ もう どうでもいいんだ。
深夜4時20分 久々にLINEが届く。永遠に繰り返されるようなこの時間、夜。布団のそとで画面が明るくなり、通知の変な音を鳴らしながら俺に気がつかせてくれた。5回ほどトコトコ鳴ったスマホちゃん、ちゃんと仕事してて偉い。たまには充電してあげようと思っていることさることながら、画面を開くと3分後の自分からLINEが届いた。3分後の、自分から、LINEが届いていた。
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ああぼくは最低だ。
今のだらしない僕が、3分前の僕の決意を殺している。
ごめんね
黒い画面に映るのはただ、だらしのないぼくだ。
見えない何かを信じ切って死んでしまえばいいよ
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よしぼくは死のう
[another]
後悔したい。公開したい。僕はここに居たんだ。僕の自殺はぞんざいに扱われ、殺人犯として僕は扱われるだろう。でもそのおかげでもしかしたら僕の絵は、僕の絵は価値のあるものになるだろうか。
夜風が気持ちい。
地面まで何秒あるだろう。
それまで僕の意識はもつだろうか。
考えても仕方ない。
「あしたを落としてもだれも拾ってくれないよ。」
「そうだね」
抵抗をやめた。倒れた。風がおでこと頬。脇の下を通った。そしてそのまま布団のまたその向こう。死を通った。