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082 素敵なお土産です

2018. 11. 17

本屋を出た宗徳達は、そのまま家に向かおうとして、メールが来ていることに気付く。


「ん? 寿子からか……デザートのプリンを買って来いってよ」

「プリン? おじいちゃん達、プリン好きなの?」

「いや、これは多分レンのためだな」

「あ〜、納得」


不思議がる律紀の横で、美希鷹は何度も頷いていた。


「そのレン君がプリン好き?」

「じゃなくて、向こうで食べらんなかったからだよ。ノリさんの行ってる所の話を聞くと、そうゆう料理系があんま発展してなさそうだし。ここに居ても、普通にあるじゃん突然食べたくなる時」

「ある」


この美希鷹の説明に律紀は重々しく頷いた。


「うわぁ……考えたら凄い気の毒になってきた。というか、私も食べたい!」

「俺も」

《わたしもー!》

「お前もかよ!」


人通りがないのを良いことに、キュリアートまで賛同した。


「なら、スーパー寄るか」

「コンビニじゃなく?」

「高ぇだろ。それに、最新のヤツじゃなく普通のが良いんだろうからな」

「あ、そっか」


廉哉があちらに召喚されたのはこちらの時間で十五年前。なめらかで柔らかいプリンがあったかが怪しい。


自宅近くのスーパーに寄り、三種類ほどプリンを買って家に着いた。


「帰ったぞ〜」


そう声をかけると、廉哉が顔を出した。


「お帰りなさい。えっと……そちらがお孫さんとクーヴェラルさんの……」


寿子からも話を聞いていたのだろう。廉哉が二人に丁寧に頭を下げた。


「はじめまして、廉哉といいます。色々ありまして、宗徳さんと寿子さんの遠縁の親戚ということになっています。よろしくお願いします」


これに律紀と美希鷹は顔を見合わせる。そして、慌てて返した。


「そんな、こちらこそお願いします。孫の律紀です。えっと、それなら私と従兄弟ってことでいいんですかね? よろしくお願いします」


廉哉は一応十五才。律紀の兄と同じだ。少し緊張しているらしい。


一方、美希鷹は誰にでも愛想良く向かっていけるので快活な笑顔で挨拶をする。


「俺は美希鷹。鷹って呼んでよ。こっちは相棒のキュリアート。俺、天翼族なんだ。こいつが羽になるんだぜ。今度見せてやるなっ」

《よろしくー! この子はヤンチャだから失礼な事言っても許してね。引っ叩く時は頭じゃなくてボディでお願い》

「なんでだよ!」

《頭叩かれたらこっちに被害あるじゃない》

「そこはガードだろ! 得意の結界どうした!?」

《あれはミキを助けるためじゃない!》

「なんだそりゃ!? 使えよ!」


ギャンギャン言い合う様子は、とっても微笑ましい。律紀は吹き出しているし、廉哉は目を瞬かせていた。


「こらこら、まだ玄関先だぞ? 落ち着いて上がれや」

「は〜い」

《は〜い》


素直だ。


キュリアートはこの家の中では自由にして良いと言ってあるので、羽ばたいて居間のお気に入りの場所へと向かって行った。


色々と気遣いができるキュリアートは、宗徳達が呼ばない限り台所に行かない。居間でも食事中は羽ばたかず、床をトテトテと歩いてくるほどだ。


家の中を飛ぶ時もかなり低空飛行。気遣いが神がかっている。


そんなキュリアートに宗徳が感心している間に美希鷹と律紀が台所にいる寿子に顔を見せる。


「ヒサちゃん、こんにちは」

「鷹くん、お帰り。お夕食、もう少しかかるから宿題でもやって待っててくれる?」

「分かったー。律紀、ささっと済ませようぜ」

「うん。おばあちゃんただいま」

「はい、お帰り。二人ともうがいと手洗いしてね〜」

「「は〜い」」


良い返事をして二人は洗面所に向かって行った。


「メシ、レンも手伝ってくれたのか」

「あ、はい。楽しかったです」

「よしよし、そんなレンに土産だ。冷蔵庫に入れといてくれ」

「っ!? プリン! こんなに! 寿子さん見てください!」

「まぁまぁ、そんなに喜んでくれるなんて」


子どものようにはしゃぐ廉哉に、宗徳も寿子も満足気に頷いたのだった。


読んでくださりありがとうございます◎


食べたくなります!


次回、土曜24日です。

よろしくお願いします◎

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