その名前は出さないで
昨日投稿出来なかった分、本日二度目の投稿です。
なるべく一日一投稿を心がけますが、ちょっと忙しくて不定期になるかもです。
銀色の狼は孤高の狼だ。狼型の魔物の中では珍しく、あまり群れを作りたがらない種族であった。銀狼はある時期を迎えると親元を去り、新たな縄張りで孤独に狩りを続ける。
やがて繁殖期を迎えると、雌の銀色の狼は他の銀狼の元へと旅に出る。そして子を生むとその縄張りを雌と子供に譲って、今度は雄の銀狼が旅に出る。
銀狼は基本森林地帯を好むことから平地にはあまり出たがらない。故にグリズワードの巨大森林地帯から出るのはかなり稀なケースであった。
ヒイ、フウ、ミイ、ヨウもその慣例に習い、親元を去る時期が来た。だがその銀狼一家は他の銀色の狼とは少し違った。人に慣れ過ぎたのだ。
大怪我を負い、大切な我が子が危なかったところに颯爽と現れて助けてくれた少年。本来孤高な生き物であるはずの銀狼が人懐っこくなった理由としては十分だ。また、少年だけでなく近くの町の冒険者も彼らを森の守り神と称して良くしてくれた。5匹の銀狼はすっかりその生活に慣れてしまったのだ。
それでも古い風習は血が覚えていたのか、親であるポチの元を去ろうとした子銀狼たち4匹は、別れの際少年が話してくれた言葉を覚えていた。
“このまま隣の西の国に行って、そこから更に西へ西へと目指す。前に話したっけか?エイルーンに俺は行く……”
詳しいことは銀狼たちには分からなかったが、少年が西へ行くということだけは理解していた。
親元を去った子銀狼たちはひたすら西を目指した。森を出るのは躊躇したが、あの大好きな少年がこの先の西にいるのだと思うと歩みを進めることが出来た。
それから一年以上経過した。西へ西へと向かっていた子銀狼たちはすっかり大きく逞しくなり、見た目は大人の銀狼に迫ろうかという程であった。西部の森を転々としていた4匹の銀狼たちは、魔物の匂いがほとんどしないとある森で休息を取ろうとした。
そしてその時であった。森の奥から多くの人の匂いがしたのは。しかもその中に、とても懐かしい人の匂いがした。あの少年であった。銀狼たちは迷わずその少年の元へ向かおうとした。
「という訳なんですよ」
「うーむ、グリズワードの銀狼を手懐けていたとは……。君には色々と驚かされるね」
「兄貴すげーぜ!冒険者だったのか!?」
「「ケージ兄貴、ぱねえっす!」」
「グリズワード……」
ニッキーは恵二が現役冒険者であったことに驚き、子分たちは恵二へ憧れの眼差しを向けた。クレアは恵二の話に何やら思うところがあるのだろうか、一言そう呟くと考え込んでしまった。
「けど、どうしてそんな遠くからこの子たちがやってくるのよ?」
「……さあ?俺もどうしてなのかさっぱりで……。匂い?いや、遠すぎるしなあ……」
恵二は覚えていないことであったが、銀狼たちに“西へ行く”と言い残していたのだ。
そして恵二は知らない。異世界強化召喚された者は、この世界の多くの言語を自動翻訳できるという便利な技能を習得するのだが、そこに獣人族である狼族の古代言語まで含まれていたことに。そしてその古代言語は銀色の狼にも多少は通じるということを。
更に人族と長い間関わって来た4匹の銀狼たちは、人の言葉をある程度学習していた。銀色の狼は高い知能を持つ魔物なのだ。
「ま、あんたに逢いたくて必死だったんでしょうね。こいつらがいきなり腹を見せて地べたに寝転んだ時は、思わず固まってしまったわよ」
スーミーの話では、一触即発な場面でこの銀狼たちは、どうやら恵二から教わった“服従のポーズ”を取ったようだ。それが功を奏してスーミーとの戦闘を回避できたようだ。
「とりあえず銀色の狼の件は分かったわ。ところで……あのでっかいワニは何かしら?」
「あ」
しまった、といった表情でミルワードは思わず声を上げた。彼のことを良く知るスーミーは、それだけで大体の事情は把握した。
「校長、お話があります。ひとまずスタート地点に戻りながらでもお話しましょうか」
「……はい」
自分より一世紀以上年下のエルフ少女に萎縮する校長の姿は、自業自得とは言え哀愁が漂っていた。
途中校長の御乱心や銀色の狼の襲来というトラブルはあったものの、当初の趣旨通りある程度の実戦を生徒たちは経験できて、最初の課外授業は無事終了となった。
「明日も午後の課外授業は外での実戦形式な授業となるから、皆そのつもりでね」
スーミーは今後の授業について軽く説明をしていたが、生徒たちは彼女の後ろにいるものに目を奪われたままであった。
「あ、あのぉ~、スーミー先生。後ろにいる銀色の狼はなんなんですか?」
気になって仕方が無かったのか、生徒の1人が質問を投げかける。生徒たちはスーミーの後ろでしょぼくれている校長も気にはなったのだが、更にその後ろで整列している4匹の銀狼に驚いてしまっていた。
「あー、この子たちは今後の協力者よ。今日はもう馬車との契約時間が迫っているから、後日詳しいことを話すわね」
「は、はぁ。そうですか……」
どうやら馬車を借りれる時間が決まっているのか、スーミーに質問をはぐらかされた生徒は“そうですか”と答えるしかなかった。しかし今後の協力者とは一体どういうことなのだろうかと生徒たちはあれこれ想像して話し合っていた。
「ヒイ、フウ、ミイ、ヨウ。それじゃあ俺は一旦街に戻るけど、暫くそこの森で大人しくしているんだぞ?」
「「「「クゥーン……」」」」
4匹はようやく会えた恵二との別れが寂しいのか、悲しそうな鳴き声をあげた。しかし魔物をそのまま街へと連れて行く訳にはいかなかったのだ。
「とりあえず、彼らの件は後でアルにでも相談してみるといいよ。<魔物飼い>の許可証さえ入手出来れば、街中に許可された魔物を入れることはできなくもないからね」
「<魔物飼い>?それで魔物を街中に入れることができるんですか!?」
初めて聞く単語に恵二はミルワードへと尋ねた。
「うーん、そこの判断はアル次第だね。彼らが街に害を及ぼさない、且つ街に貢献できるとみなされれば、通常なら許可を貰える。ただ、Bランクの魔物となるとねえ……」
Cランクでも街の兵士たちは手を焼くというのに、Bランクともなると隊を編成して討伐に当たるレベルだ。しかもそれが4匹ともなると市長も簡単に許可を出せないのではとミルワードは話す。
「分かりました。とりあえずこの後、相談だけでもしてみますよ」
「ちょっとちょっと。この後は私のところに来る予定だろう?忘れたのかい?君の適正属性をするって約束」
「あっ!」
銀狼たちとの再会もあって、恵二はすっかり忘れていた。今日の放課後は校長室を訪ねて適正属性の測定をする予定だったのだ。
(確かゲストが二人来るって話だったな……。それも気になるけど、やっぱ俺の適性がなんなのか、そっちの方がすごく気になるな!)
恐らく火属性や土属性は適性があるのだと思う。他の属性はいまいち使う頻度が少ないから分からないが、そこそこ扱えるから決して低くはないのだろう。だが、恵二にはひとつ気になる属性があった。
(あれだけは絶対に適性があって欲しい!ある意味その為にエイルーンに来たようなものだからな……)
恵二には密かに目標があった。ある魔術を習得する。その為にその魔術の適性があることは必須でもあった。
この後再び馬車に乗り込んだ生徒と教員たちは、銀狼4匹を森に残してエイルーンへと戻った。東門に到着したところでそのまま解散となったが、恵二はこの後ミルワードの元へと向かう用が残っていた。エアリムに“学校に寄る”と言いそこで別れ、徒歩でゆっくりと向かった。教員たちはそのまま馬車で学校まで戻るようだが、馬車酔いのする恵二は同乗を辞退したのだ。
「ふう、なんとか気分も落ち着いたぞ」
校長室の前まで来る頃には馬車酔いも引いていた。恵二は校長室として使われている教室の扉をノックすると、中から“どうぞ”と声が聞こえてくる。どうやらミルワードはちゃんと戻っているようだ。
恵二が校長室の扉を開けるとその中には校長であるミルワードの他に二人の生徒がいた。
(彼らが……ゲスト?)
その二人は恵二と歳の近そうな少年少女であった。どうやら恵二と同じここの生徒のようだ。
一人は背の低い少年だ。自分よりも少しだけ背が低く、とても明るそうな少年だ。ニコニコと笑みを浮かべている。
(何だろう?何か……不思議な気配がする……)
その少年は今まで出会ったどの人よりも異質な感じがした。見た目は普通なのだが、彼が纏っている雰囲気に妙な引っ掛かりを覚えた。違和感は感じとっても、それが何であるかはいまいちよく分からなかった。
そしてもう一人の黒髪の少女。彼女を見て恵二は目を見開いた。
身長は先程の少年と大差なく、どこにでもいそうな普通の少女であった。ただ、その少女の黒髪は日本人固有の艶があり、この世界に住む黒髪の人とはちょっと違う雰囲気だ。
そして何より彼女から感じられる魔力の波長が恵二と酷似していた。あちらも何かしら気づいたのか、恵二を見て驚いた顔を浮かべていた。
「やあ、待っていたよケージ君。この二人が君に紹介しておきたいゲストだよ」
「ケージ?やっぱり日本人……!」
ミルワードが恵二の名を出すと黒髪の少女はそう呟いた。
「と言うことは君も日本人か?」
恵二の問いに彼女はこくりと頷く。どうやら彼女も<青の異人>、しかも恵二と同じ日本人であるようだ。
(何だこれ!?というか日本人率、髙すぎだろう!)
恵二は突然の出会いに衝撃を受けていた。
「ええと、山中千里って言います。クラスは<水の組>です」
その名前を聞いた瞬間、恵二は更に驚いた。
「ええ!?もしかして、あのセンリ・ヒルサイドさん!?」
彼女の名前に恵二は覚えがあった。最初はヘタルスの町で、そしてここエイルーンのミリーズ書店で目にした男性同士の禁断の愛を描いた小説。その作者のペンネームはセンリ・ヒルサイド。そしてその本の最後のページには日本語で“山中千里”とサインが印されていたのだ。
「わー!わー!その名前は出さないでー!」
彼女はまさか恵二が自分の本を読んでいるとは露知らず、自分の正体を隠したいのか大声で制した。
「ん?知っている人なのかい?」
ミルワードやもう一人の少年はそのやり取りを不思議そうに見つめていた。どうやら二人にそのペンネームは心当たりがなかったようだ。
(やまなかちさと……そうか!山中千里!確かに千里山の中だな)
どうやら彼女のペンネームは本名をもじっただけのようだ。これはどうやら本当にご本人のようだ。
一方自分が書いている小説を見られていると知った少女は顔を真っ赤にしながら恵二を睨んでいた。そういえば自分がまだ名乗っていなかった事に気が付いた。
「あ、悪い。俺は三辻恵二、<火の組>だよ」
「みつじけいじ……。ああ、噂の壁職人<特化生>!」
どうやら恵二の噂は隣のクラスにまで知れ渡っていたようだ。ゴーレムでの実戦テストですっかり壁職人が定着してしまったようだ。それに<特化生>で唯一ゴーレムに敗北した生徒としても有名なのだろう。
「ふふ、思った通り君たちは同郷の異世界人のようだね?」
横からそう口を挟んできたのはミルワード校長であった。
「彼女の魔力の波長がケージ君に似ていたからね。そうじゃないかと睨んでいたんだよ」
ミルワードはその優れた観察眼から、魔力の波長を詳細に見分けることができるのだ。入学試験の際には校長自ら面接も行っていた。どうやらその時に彼女が恵二と同じ異世界人であることに勘付いたようだ。
「ああ、私は幸運だよ!まさか初年度からこうも珍しい人材が集まってくるとはね!<青の異人>は変人が多いからね。きっと珍しい魔術を扱えるようになるさ!」
「校長だけには変人って言われたくない!」
恵二は自身をすごく平凡な男だと思っていた。確かに異世界人だとか元勇者という肩書きはあるが、それ以外はそこらにいる人と差ほど変わらないはずだ。せめて少し変わった人とでも言って欲しいものだと恵二は憤った。
「アノー、そろそろ僕も自己紹介シテもいいデスカ?」
すると痺れを切らしたのか、もう一人の少年が口を開いた。ところどころおかしな喋り方をする少年であった。
「ああ、すまないね。それじゃあ君の名前と出身を教えてあげるといいよ」
ミルワードがそう告げると少年は笑みを浮かべたまま挨拶をした。
「はじめまシテ!僕はフリッジスっていいマス!出身世界は紫の世界<カーラント>で<闇の組>デス。宜しくお願いしマス!」
今日はよく驚かされる日であった。この少年も異世界人であるというのだ。
(しかも<紫の異人>だって!?初めて見る……そうか!あの試験の時に騒ぎになった受験生か!)
恵二は<第一>の方の試験を受ける際、魔力測定の試験で<紫の異人>が現れたという騒ぎを聞いていた。それがこの少年なのだろう。どうやら彼も何かしらの理由で<第一>の試験を落とされたようだ。
「ふふ、彼も紫の異人でね。ここにいる三人は全員が異世界人で、それぞれの理由で<第一>の試験を落とされた生徒なのだよ!」
ミルワードはそう教えてくれた。その説明だと、どうやら山中千里の方も第一エイルーン魔術学校の試験を受けていたらしく、恵二と同じく落とされていたようだ。
「ちなみにケージ君はアルの推薦が理由で落とされて、チサト君は変人の多い青の異人という理由で落とされた」
「初めて聞きました……」
変人扱いされた山中千里はがっくりと頭を垂れた。本当に先人の青の異人はこの世界で何をしでかしたのか、恵二は文句を言ってやりたい気分に駆られた。
「それとフリッジス君は普通に落とされたよ?ちょっと筆記の成績が良くなかったみたいだね」
「ウーン、まだこの世界の言語に慣れてまセン……」
どうやらフリッジス少年には恵二のように自動翻訳技能が備わっていないようだ。恐らく恵二とは違う系統で異世界転移した異人なのだろう。
「ええっと、山中さんはこの世界に来てから言葉とかはどうしたんだ?流暢に喋っているように思えるけど……」
「それが不思議な事に言語は勝手に翻訳されているようで、スラスラと喋れるんですよね。一部分からない言語もあるみたいなのですが……」
「俺と同じ、か……」
彼女はもしかしたら恵二と同じ<異世界強化召喚の儀>で転移した可能性がある。恐らくその為に別世界の言語に困らなかったのであろう。
「さて、それぞれ疑問も多いと思うけど、私も色々と忙しくてね。早速だけど本題に入らせてもらいたいと思っているよ」
忙しい人が生徒の課外授業にちょっかい出すなと言いたいのだが、そこは胸の中にしまっておく。まずは話を進める為、校長の言葉に耳を貸すことにした。
「君達は大変珍しい異世界人だ。もう何人かには外部に知れ渡っていると思うし、もしかしたらそれが原因でトラブルに巻き込まれる事も予想できるだろう」
もう既に何度かのトラブルに巻き込まれていた恵二はその考えに頷いた。他の二人も覚えがあるようで、校長の言葉を真剣に聞いていた。
「そこでどうだろう?ここにいる4人とアルバード市長を含めた5人で情報の共有を図れないだろうか?」
「オオ!市長さんなら信用できマス!僕は構わないデス!」
どうやらフリッジスも市長とは面識があるらしく、彼はその意見に即答した。一方の山中千里は市長と会った事が無いらしく、どうしようかと考え込んでしまった。
「ミルワードさん。俺も市長は信用しています。別にあの人には俺の情報を流してくれても構いません。でも、それで俺達には具体的にどんなメリットがあるんですか?」
恵二の質問にミルワードはこう答えた。
「具体的には、アルは市長という立場から、私は三賢者という立場から君達を法的にも物理的にも保護してあげられるよ?異世界人は何かと狙われやすい。その存在自体が貴重なのもあるけど、何よりも異世界の情報なんて素晴らしいじゃないか!そこら辺、ハワードのアホ垂れは分かっていなかったようだけどね」
「うーん、確かに俺も異世界の情報が欲しいとせがまれたことはありますけどね。でもそれってミルワードさんが単に俺達の情報を知りたいからってだけじゃないですか?」
この魔術狂いのエルフは単に珍しい魔術を秘めている可能性のある自分たちを囲いたいだけではないかと恵二は指摘した。それにたいしてミルワードは素直な意見を返した。
「うん、確かにね。率直に言って君たちにはとても興味があるし、色々と試してみたいこともある。だけど守ってあげたいというのも本音なんだよ?例えば好戦的な赤の異人、彼らはよく青の異人の人達を目の敵にするよね?」
「え!?そうなんですか!?」
山中千里には初耳な情報だったらしく、彼女の顔色は真っ青になった。国を出禁にされるような者達に狙われていると知れば、それもやむを得ないであろう。
(確かに、ルルカって女はなんだかそんな感じだったなぁ……)
自分の身が危ない。常に危険な地へと赴く冒険家にとっては今更なような気はするのだが、狙われないに越したことはないのだ。
「後、君たちの情報を隠ぺいもできる。あくまである程度だけどね」
「それは確かに有り難いんですよね。でも、ずっとここにいるって訳じゃあないしなあ……」
学校の卒業にかかる年数は4年間だが、恵二は目的の魔術を習得さえしてしまえば、さっさと学校を辞めてしまうつもりでいた。そのことをミルワードに話すと酷く残念そうな顔を浮かべるも、在学期間だけでも構わないから協力関係を結ばないか聞いてきた。
「私はその案に乗ろうかと思います。正直、期待に添えるとは思えませんけど……」
「何を言っているんだい!魔力測定で水晶を破壊しただなんて前代未聞だよ!?君はきっと凄い魔術師になれるさ!」
「ええ!?あれって山中さんの仕業だったのか!?」
あれはフリッジスの測定で紫の異人出現騒ぎが起った後であった。他の測定場所でも凄い受験生が二人現れたのだ。一人は一人前の魔術師が保持する魔力量の5倍以上はある数値を叩きだし、もう1人は測定する数値を破壊するほどの魔力量を秘めていた。
その水晶を破壊した化物が目の前にいる山中千里であったのだ。
「そ、そんな……。たまたまですって」
彼女はミルワードの称賛を照れながらも謙遜した。当初は魔力量に恵まれなかった恵二は彼女がとても羨ましく思えた。
(しかし、これってやっぱり<異世界強化召喚の儀>で魔力量が強化されているんじゃないのか?一体どういうことなんだ?)
彼女から色々と聞いてみたい。だが、自分だけ一方的に尋ねるのはフェアではないだろう。
「それで、ケージ君はどうする?」
「……分かりました。その話、受けます!」
恵二もミルワードの提案する情報の共有とその協力体制に賛同することにした。
こうして今はたった三人ではあるが異世界人同盟が結成された。
主人公の魔術適性については次回に持ち越しです。ごめんなさい。




