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ぐちゃりと血の海に最後のゴブリンが倒れ、光の粒子になって消えていく。


「すごい……あの数凌ぎ切っちゃったよ?」


マナと呼ばれた魔法使いの少女が小さな声で呟きを漏らす。


「そうだね、拙い所もあるけど動画サイトなんかでみるトッププレイヤーのようだったね」


剣に付いた血を拭きとり、鞘に戻しながらうなづく。

2人並んで、助太刀にはいってくれた少女の元へと歩いて行く。




「危ない!!」


勝利した瞬間こそが最大の隙、気を緩めるなと師匠がいっていた。

だから、最後のゴブリンが倒れて光の粒子になっても油断しなかった。

近くの森から、キラリと光るモノが見える、矢尻が太陽の光を受けて反射していた。

咄嗟に2人の前に入り、剣で払い落とす。


「ぇ?」


2人が落ちた矢を見つめ、飛んできた森のほうを見つめる。

僕は森の茂みから目を逸らさない、かなりの数がいるように感じる、気のせいじゃないと思う。

どうして戦っている最中に気づけなかったのか。

ガサリっと茂みが揺れて、弓を持ったゴブリンアーチャー、続いて杖を持ったゴブリンメイジが出て来る。

そしてそれらの前に先ほど倒したゴブリンとは装備の違うゴブリンウォーリアがでてくる。

ざっと見ても20以上はいるように見える。


「これは………さすがに逃げるしかないね」


雪がそういいながら、肩をすくめて見せる。


「いえ、駄目です。弓の射程のほうが長いので背を向ければ殺られます、弓を気にしていては魔法が、そしてウォーリアに囲まれます」


「こんどこそ私が残ろう」


「ダメよ、雪!貴方だけ死なせるなんて」


しゃべっている間にもじりっじりっとゴブリンがこちらへ近づいてくる。

この数じゃ誰が残っても追いつかれてしまう、戦う?3人で?無理だ。

どれぐらい強いのかわからないけれど、装備がしっかりしてるし……

たぶん相手がウォーリアのみでできても僕が相手できるのは3匹ぐらいかな?

必死に考えるけれど、切り札が無い、切り札???

そうだ!!


「決まりね、私たち2人が残る。貴方は逃げなさい。助けてくれてありがとう」


インベントリを探す僕に、マナと呼ばれた女の子が声をかけてくれる。

いい人達だ、だからこういう時にこそ使う物だと思うんだ。

ティセリアさんに渡された袋を開けると小さなお守りが入っている。

ん?これは???

小さなお守りを首にかけて、剣を構える。


「合図したら一斉に走ります…………走って!!」


それだけ言うと2人の前にでる、唸りをあげて飛んでくる矢を切り払い、剣の腹で受け止める。

叫んだ瞬間に袋に一緒に入れられていた煙玉を投げつける。

小さな破裂音と共に多量に煙が辺りを一気に覆い尽くしてしまう。

投げると同時に自分も全力で走る

2人の足音は前の方から聞こえているので、逃げてくれてるみたいだね。



太陽が傾きはじめてきた、夕日が辺りを照らしている。

首都近くの林、一番最初にティセリアさんに教えてもらった狩場まで戻ってきた。

途中で2人とははぐれてしまったけど、ゴブリンは追いかけてこなかったので逃げ切れてるはずだよね

いつも座って休憩していた岩に腰を降ろして一息つく、

お守りと一緒に袋に入っていた小さな紙切れ、手に握ったそれを読む

お守りは一度しか使えないから、場所をみて逃げれそうならこっちを使う事と書いてあった。

すごく嬉しかった、けどここまで心配されているんだと情けない思いも込み上げてくる。

いつか、心配されなくてすむように、ティセリアさんを守って前にでれるぐらい強くなってみせます!


レベルは13、ゴブリンはだいぶ経験値をくれたみたいで一気にあがったよ!

けど、ティセリアさんに作ってもらった剣、さっきの矢を受けた時のだろう、ボロボロに歯が欠けて

剣の腹には大きな傷ができてしまった

レベル10になったし、新しいの作ってもらえるけど……せっかく作ってもらったのになぁ

撫で撫でと剣の腹を指先でなぞり、傷を触る。

チュートリアルで貰った剣は、大事にインベントリにしまってある

そういえば、チュートリアルで出てきたお姉さんとティセリアさん喋り方が似てるよね。

変なところで細かく親切に教えてくれたりとか…………。

はぅ……ティセリアさんに会いたいなぁ

今日はもう帰ってトレーニングしたら寝ようかな?



短くてすいません、あともう1話いれるか、本編へ戻ります。

ちょっと未定です……。

一昨日にかき上げる予定だったのですが、仕事でばたばたとしてました。

今日は少し落ち着いたのですが、また数日ばたばたになるっぽいです


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